エスカルゴ、ラシーン、パオ、Be-1…いまでも通用しそうな1980〜90年代の日産車5選

【1987-1988】Be-1

日産 Be-1

限定10,000台で販売された、元祖”パイクカー”です。パイク(PIKE)=遊び心ある「とんがった」クルマづくりをコンセプトに、1987年に発売されました。

マーチ(K10)のノンターボ1.0Lエンジン車をベースとして、デザインのポイントとなる箇所には特殊な樹脂を採用してスタリングが完成されたBe-1は、1985年の東京モーターショーで初登場。大きな反響を得て、市販が決まりました。

コンセプトは「気に入ったジャケットをさりげなく着こなすように肩の力を抜いて気軽に付き合えるナチュラル感覚溢れるクルマ」というものでした。Be-1といえば、画像のカラシ色のイメージですが、発売時は黄、青、白、赤の4色が設定されていました。

限定10,000台は2ヶ月で予約完了という好評ぶりで、なんと30年経過した現在も、中古車市場ではいまだに100万円台で販売されている車も多数あります。

初代マーチをベースとしたこの企画は、後にパオ、フィガロという2台のパイクカーを生み出すことになります。

【1989-1990】パオ

初代マーチをベースにしたパイクカー第2弾が、パオです。1987年の東京モーターショーでお披露目され、Be-1を上回るほどの人気を博し、1989年に発売されました。

冒険心をくすぐる個性的な外観とインテリアで、レトロ+アドベンチャーなムードを融合させた感覚が絶大な支持を獲得。当初は3か月限定の受注生産としていましたが、3か月の間に51,657台という予想を上回る申し込みがあり、納車まで2年近くかかったケースもあったそうです。

【1989-1990】エスカルゴ(S-Cargo)

パオと同じ1989年に発売されたエスカルゴは、VN10型パルサーバンのプラットフォームをベースとしたモデル。1987年の東京モーターショーで発表されました。他のパイクカーと違うのは、唯一の商用貨物車であるということです。

当時、一般的なライトバンのリヤサスペンションはリーフリジッド式が主流でしたが、エスカルゴはリアに横置きトーションバースプリングを使ったフルトレーリングアーム式独立懸架を採用。これにより乗り心地の良さはもちろん、荷室を超低床化とすることで荷物の積み下ろしもしやすく、使い勝手の良さでも定評を得ました。

パワーユニットは、エンジンは1.5Lで3ATとの組み合わせ。商用車でありながら、キャンバストップ仕様が用意されていたこともトピックです。

なお、販売方法は台数限定ではなく期間内に予約された全車が販売にいたりました。

【1991-1992】フィガロ

フィガロは、初代マーチをベースにしたパイクカー第3弾、限定20,000台、シリーズ唯一のターボ&ATの設定で発売されました。車名は、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」に登場する主人公の名をとって命名されました。

他の車に比べるとラグジュアリーな仕様で、電動オープントップや白い本革シートなどが採用されているのが特徴です。日本国内のみの販売でしたが、海外での人気も意外と高く、現在も多くのフィガロの中古車が世界中を走り回っています。

【1994-2000】ラシーン

ラシーンは、他の4車よりも少し後に販売され、6年間という長期にわたって販売が続けられました。

ベースには、B13型系サニーの4WDシャシーを採用。スペアタイヤなどの仕様により3タイプの設定があり、全車4WDのみのコンパクトクロスオーバーSUVとして開発されました。

テールゲートに特徴があり、基本は上下開きを採用し、タイプII以上のグレードではスチールパイプ製の横開き式キャリアを介してスペアタイヤも装備していました。

当時は空前の4WDブームだったこともあり、タイプIIIには大径丸形フォグランプとグリルガードがセットで標準装備されていましたが、搭載する4WDシステムはハードな走行を想定したものではなく、どちらかといえば生活4WDといったものでした。

車高は低めで、角ばったボディスタイルが個性を主張。一度もフルモデルチェンジされることなく2000年に生産を終えました。

昭和の最後に発売が開始された日産のパイクカーシリーズ。優れたデザインと徹底したコンセプトは、いまだに色あせていないどころか、現在でも十分に通用しそうな気もします。

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