なぜグリップタイプのドアハンドルが多いのか?他にどんな種類がある?

なぜグリップタイプのドアハンドルが多いのか?

ドア

上からも下からも手を差し入れることができて、レバーごと引っ張ると開錠できるグリップタイプは、現在多くの車種に採用されています。

かつてはグリップタイプ=高級車のイメージでしたが、その理由はメルセデス・ベンツやアウディ、VWなどのドイツ車が主に採用していたからでしょう。

特に、メルセデスやVWでは、ドアハンドルがグリップタイプしか採用していない理由についてを、「安全性のため」と公式にアナウンスしています。

ちなみにVWは1937年の設立以来、グリップハンドルのみを採用しています。手でしっかりとつかむことが可能なドアハンドル採用の理由は以下の2つ。

・万が一の時、ロープをひっかけて引っ張ることができる
・寒い冬に手袋をしたまま、簡単にドアを開けられる

なんらかのトラブルに巻き込まれてドアが内側から開かなくなった際に、グリップタイプであれば、外側からハンドルをつかみやすいだけでなく、ロープなどをひっかけて引っ張ることもできます。

また、寒い地域では手袋を外さなくても開けられるドアはとても便利。手袋をしたまま車内に入り、運転席に座って車内が温まってからゆっくり手袋を外してステアリングを握るようにすればいいのですからね。

他にも、女性ユーザーのことを考えて「爪が引っかからないように」という配慮もあるそうです。

お金も時間もかけて綺麗に手入れされたネイルですから、車のドアで傷つくようなことがあったら大変。フラップタイプでは爪が引っかかってしまうことがありますが、グリップタイプであれば引っかかることはありませんね。女性ユーザーが多いVWやアウディならではの発想ですね。

グリップタイプ以外にもいろいろ

フラップタイプ

ドアハンドル フラップタイプ

最近まで、軽自動車やコンパクトカーで採用されていたのが、フラップタイプのドアハンドルです。

フラップタイプはドアハンドルを軽く、小さくすることが可能です。ヨコ型が主流ですが、タテ型もあります。

グリップハンドルより目立たず小さくすることが可能なので、デザイン上の理由から採用されることが多いようです。代表的なモデルは、マツダRX-7(FD)やアルファロメオ147/156の後部ドアです。

アウタードアハンドル

ドアハンドル アウタードアハンドル GT-R R35

スパルタンなムードありありのドアハンドル。日本車ではGT-Rが採用されていますね。

進行方向に対して後ろ側をプッシュするとレバーが現れる仕組みで、かなり特徴的な形状です。これも空力、軽量化を意識した結果なのです。

マニアックなところでは、フィアット バルケッタ(1995年-2002年)、1960-70年台のアバルトなど、イタリアのスポーツカーが好んで採用していました。

ボタンタイプ

アルファロメオ スパイダー

アルファロメオは、147/156の前にリリースされたスパイダー/GTVでも、特徴的なデザインを採用していました。

基本はボタン式のドアノブですが、ドアにはキーシリンダーが内蔵されたボタンのみで、ハンドル的なパーツがありません。じつは、ドアを引くためのノブの役割をドアパネルにもたせているのです。

初めて見る人はここがドアノブの役目を果たしているとは、まずわからないでしょう。

運転席も助手席も鍵穴部分をまるごと押すとドアが開きます。147や156の後部ドアを窓枠の中に入れて目立たないようにしているのと同様、鍵穴に収めて目立たなくしています。デザインを大切にするアルファロメオらしい発想ですね。

レバータイプ

一見してわかりにくいのですが、ドアの後端部分に小さなレバーがついています。

スモールフェラーリとして大変人気のあったフェラーリ 308GTBや、365GT/4 BB、365GTB4デイトナ 、ディーノ246GTなど、この時代のフェラーリでは、多くのモデルがこのタイプでした。

ドアハンドル トヨタ C-HR

他に、トヨタ C-HRでは、リアドアハンドルがリアドアの上部に位置していたり、イギリスのTVRというメーカーでは、サイドミラーの下側にドアの開閉スイッチを装備。初めて乗る人は絶対にドアの開閉ができないなど、ドアハンドルはデザインと機能がトレードオフの関係にあるようです。

現在の主流は、安全性が優先されたグリップタイプですが、ボディ同色だったり、シルバーだったり、握りが太かったりなどなど、細かくみるとメーカーによって細部が変わっています。こんなところにも、デザイナーの苦労が入っているのですね。

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