自動運転のおかげでサーキットをプロ並みに走れる可能性はあるのか?

レクサス LS500h 新型

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2017年現在、注目を集めている技術が自動運転です。

我が国の道路交通法や道路運送車両法はジュネーブ条約を批准しているため、ドライバーなしの運転は認められず、実際には運転支援技術となります。

そんな技術を応用して、誰でもサーキット走行を楽しめる未来は訪れるのでしょうか?
Chapter
進化が著しい運転支援システム
どのようなシステムで自動サーキット走行ができる?
サーキットでの自動運転は初心者向き?

進化が著しい運転支援システム

日産 セレナやエクストレイル、次期リーフに搭載されるプロパイロットや、レクサス 新型LS500/LS500hに搭載されるLexus Safety System + Aなど、ドライバーの疲労低減や突然の飛び出し事故などを未然に防ぐため、自動車メーカーの運転支援システムは日々改良が加えられています。

日本車の自動運転技術はレベル2とされ、ドライバー不在の運転は認められていません。この点を逆手に取り、一般ドライバーのスキルで、速く安全な走行が困難なサーキットを自動運転技術で楽しめる未来が実現するのかどうか、現在のテクノロジーから予想してみたいと思います。

どのようなシステムで自動サーキット走行ができる?

まず、実際にメーカーが商品として提供するかどうかは別として、サーキット走行を自動で行うことは可能と考えられます。実際にはドライバーを乗せない訳にはいかないので、運転支援技術となります。

では、どのようなアプローチ方法が考えられるのでしょうか。

日産プロパイロットによるサーキット走行支援

日産のプロパイロットは、高速道路の直線道路やカーブで、車体をレーン中央に位置取るように、自動で操舵を行いながら定速走行を可能するクルーズコントロールの発展型です。

一般道である高速道路を走行するため、単眼カメラにより都度、走行車線を認識しています。またプロパイロットには先行車追従機能も装備し、高速道路での流れに乗った走りや渋滞路でのノロノロ運転でも対応できるようアクセル操作を行います。

刻一刻と道路状況が変化する一般道でも、システムによる操舵とアクセル操作が可能なら、サーキットという閉鎖空間では対応力が高いと思われます。

レーン認識の代わりにサーキット地図をシステムにインストールすれば、システムが各サーキットに適切な操舵とアクセル操作を分析できることでしょうし、先行車追従機能が進化すれば、プロが乗る先行車を抜けないまでも、ついて行くことは可能かもしれません。

また、車載カメラで周囲のレース状況の情報を収集すれば、車体接触や前方の事故車への対応も自動で行えるでしょう。

Lexus Safety System + Aによるサーキット走行支援

2017年秋に日本でも発売開始となるレクサス 新型LS500/LS500hに初搭載されるLexus Safety System + Aは、少しプログラムを変更したら、すぐにでもサーキット走行が可能になりそうです。

まずはアクティブ回避操舵支援。新型LSでは衝突回避のために自動で操舵を行ってくれる機能です。Lexus CoDriveは、レーントレーシング機能とレーンチェンジアシスト機能を統合的に制御。さらに、フロントクロストラフィックアラートも統合制御できれば、ライン取りやアクセル開度をコントロールしできるかもしれません。

日産プロパイロットにはない機能が、ドライバー異常時停車支援システムです。ドライバーからの操作がない場合に、周囲に注意喚起しながら緊急停車し、救命センターに自動発信するというエマージェンシー装置です。

ドライバーに異変が起きたときだけでなく、ステアリングが切れない、アクセルやブレーキを踏んでも反応しない、などのマシントラブルでも作動しそうです。サーキットでは、これ以上ないセーフティーネットとなることでしょう。

サーキットでの自動運転は初心者向き?

以上、筆者の妄想でしたが、現在市販(予定)されている運転支援システムでサーキット走行を行うのは、相当にハードルが高そうです。実際にサーキット走行支援システムを組み込むのであれば、GPS情報を参照して、サーキット内だけでプログラムが動くようにすることができるはず。

問題は需要があるか、です。サーキット走行は、ドライバーが操作するから楽しいのです。

しかし、車両にあらかじめプログラムを組み込み、GPSの情報をリンクさせることで、ホンダならツインリンクもてぎや鈴鹿サーキット、トヨタなら富士スピードウェイをプロが走行したデータを忠実に再現させることができるようになるかもしれません。

自分の愛車でプロのドライビングを身をもって体験する。そんなことができたら、ドライビング上達の近道になりそうですね。
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