変わる燃費基準。WLTPってなに?

カタログ数値との乖離問題

カタログ

日頃から愛車の燃費をチェックしている方は多いと思います。なかには”カタログ数値より燃費が良い”という方もいるかもしれませんが、ほとんどは”カタログ数値の燃費に到達したことなんかない!”のではないでしょうか。

逆にいえばカタログ数値は、”そういうもの”と参考程度に考える感覚もあろうと思います。そのため、三菱燃費偽装事件が発覚した際も「そりゃ偽装するのは悪質だけど、そもそも…」という感想を持った方も多いのではないでしょうか。

これは、メーカーが行う燃費の計測方法と、我々日常生活で使用する環境との乖離があるため、と長年指摘されてきました。

かつては、60km/hでテスト走行を行ったデータを「定地燃費」として表記していましたが、これはあまりにも非現実的な測定ということで、1973年に、市街地を想定した10項目の走行パターンを想定した「10モード燃費」に。その後、1991年に郊外を想定した15項目の走行パターンを加え「10・15モード燃費」となりました。

なんだか懐かしいと思う方もいるでしょうね。しかしこの10・15モード燃費も”現実の数値とかけ離れている”という批判が多く、2011年4月に現在採用されている「JC08モード燃費」へと刷新されました。

トヨタ プリウスPHV

それまでの10・15モードは、エンジンが温まった状態(ホットスタート)による測定でしたが、JC08モードでは実際の使用環境になぞらえたコールドスタート時(燃料が濃い状態)の計測が25%ほど加えられます。

またテストにおける走行距離、テスト時間も約2倍に引き延ばされ、より日常使用の環境に近づける方向に寄せてあり、当然ながら10・15モードよりも数値は下がる傾向となっていました。

■JC08モード計測条件 ※()内は10・15モード
・平均速度…24.4km/h(22.7km/h)
・最高速度…81.6km/h(70km/h)
・所要時間…1,204秒(660秒)
・走行距離…8.172km(4.165km)
・アイドリング比率…29.70%
・コールドスタート比率…25%

日常の環境に近づけたJC08モード燃費ですが、やはり実燃費との乖離の声が多く指摘されており、2018年10月から国際基準「WLTP」に全面的に移行される予定となっています。

この「WLTP」とはどのような計測基準なのでしょうか?

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