価格が2倍も違う!アウディTTとTT RSの違いは何か?

2017 Audi TT RS

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今回は、アウディTTとTT RSについて紹介します。

アウディの各シリーズには、ベースモデルのほかに性能を高めたSとよりスパルタンなRSというモデルが用意されています。それはスポーツモデルのアウディTTでも同様で、なんと、ベースモデルのTTとトップグレードのTT RSでは約2倍の価格差があったのです。この2台にはどのような違いがあるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
Chapter
アウディTTとはどんな車?
アウディのスポーツグレード「S」と「RS」
アウディTTとTT RSの違いは?
アウディTTとTT RSの価格差が約2倍!その理由は?
アウディTTに設定される高機能グレードとしてのTTS

アウディTTとはどんな車?

アウディTTはコンパクトでスポーティな車種として、初代モデルは1998年にデビューしました。

1995年発表のデザインスタディモデルが、ほぼそのままのかたちで世に送り出され、その衝撃的ともいえる美しいスタイルは世界中で大きな話題となりました。
TTが2代目に進化したのは2006年です。先代同様、ハッチバックのA3と同じプラットフォームを使いながら、新たに開発されたASF(アウディ・スペースフレームテクノロジー)を採用したことで、ボディの7割がアルミニウム製となり、ボディ剛性を高めつつも軽量化を実現しています。
2014年には3代目へと進化。ボディフレーム上部をアルミとするコンポジット構造とし、外板をアルミとすることでさらなる軽量化を実現しました。

2020年7月現在、新車で購入できるTTはこの3代目で、クーペとロードスターが用意されています。(2020年7月現在)

アウディのスポーツグレード「S」と「RS」

アウディが展開するスポーツカーブランド、Audi Sportにおける最上級の存在がRSです。

2020年7月現在、アウディのラインナップではベースモデルに加え、いくつかのモデルに高性能版のSモデルが、さらにA4アバントとA5クーペ・A5スポーツバックには最上級のRSモデルが設定されています。その違いは、エンジン性能、それに見合った足まわりやボディのチューニング、室内のグレードアップなど、多岐に渡っています。

ちなみにアウディA5クーペの場合は、 最高出力185kW(252PS)を発生する2.0L直列4気筒ターボエンジンを積んだベースモデルの車両価格が696万円からなのに対し、RS5クーペではパワーユニットを最高出力331kW(450PS)の2.9L V6ツインターボエンジンを採用しており、その車両価格は1,302万円からとなっています。

つまりA5クーペの場合、ベースモデルとRSでは2倍近くの価格差があるのです。

アウディTTとTT RSの違いは?

アウディTTに最初にRSが設定されたのは2代目からで、日本では2010年に発売されました。その後、現行モデルとなる3代目においてもRSは設定され、2017年から2019年まで日本でも販売されていました。

では、アウディTTとTT RSではどんな点が違うのでしょうか。TT RSが発売された2017年当時のモデルで比較してみましょう。
 
当時のアウディTTのベースモデルは、1.8Lと2.0Lの直列4気筒DOHCターボエンジンが搭載された1.8TFSIと2.0TFSI がありました。その最高出力はそれぞれ132kW(180PS)と169kW(230PS)です。採用されたトランスミッションは、1.8Lモデルでは7速のSトロニックで駆動方式はFF、2.0Lモデルは4WDの2.0TFSI quattroがラインナップされており、こちらには6速Sトロニックが組み合わされています。
対するTT RSは、294kW(400ps)を発生する直列5気筒の2.5L TFSIターボエンジンと多段化された7速のSトロニックトランスミッションの組み合わせで、アウディの4WDジステムquattroを用いている点はベースグレードと同じです。最高速度はリミッターにより250km/hに抑えられていますが、0-100km/h加速は3.7秒とスーパースポーツ並の加速力を秘めています。

アルミ製クランクケースの採用など多数の細かな設計の見直しによって、従来型より26kgもの軽量化に成功した5気筒エンジンは、始動した瞬間から特徴的なサウンドで強い個性を主張します。

また、走りを支えるサスペンションには 、専用のマグネティックライド付きRSスポーツサスペンションを採用。エンジンの特性や前後の駆動力配分を切り替えるAudiドライブセレクトとも連動して、意のままのハンドリングを楽しめます。

アウディTTとTT RSの価格差が約2倍!その理由は?

アウディTTとTT RS。この2車はベースとなるボディは同じであっても、エンジン、足回り、ボディ剛性、スポーツ走行に関わる装備など、ほとんど別物といってもいいくらいの違いがあります。 

エクステリアはハニカムメッシュのシングルフレームグリルやフロントバンパー、リヤスポイラー、テールパイプなどのRSの専用パーツでまとめ、ヘッドランプはカメラシステムにLED光源を組み合わせることで、配光のアダプティブコントロールを実現したマトリクスLEDヘッドライトを装備しています。
インテリアはRS専用シートに、運転に必要な情報をすべて集約した12.3インチの高精細液晶ディスプレイメーターパネルの、Audiバーチャルコックピットを標準装備。これは、タコメーターをメインに据えたスポーツモードやRS専用の機能も搭載。このほかにもRSには、アウディが誇る最先端のテクノロジーと装備が数多く搭載されています。

そのため、価格差も非常に大きく、TT RSが発売された2017年当時でアウディ TTクーペが 471万円からの価格設定だったのに対し、アウディ TT RSクーペは 989万円と、約2倍の価格差となっていました。

アウディTTに設定される高機能グレードとしてのTTS

2020年7月時点では、残念ながら日本国内ではアウディTT RSが販売されていません。現在アウディTTにおいて設定されているのは、TTの高性能バージョンTTSクーペのみとなっています。

まず、現在のTTのベースモデルは、最高出力145kW(197PS)の2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載する40 TFSIで、トランスミッションは7速のSトロニック。駆動方式はFFです。169kW(230PS)を発生する2.0Lターボエンジンと6速Sトロニックを組み合わせた4WDのTFSI quattroも販売されています。

一方、TTSクーペはどうでしょうか。4WDのquattroが採用されるのはRSと同様ですが、搭載されるエンジンは2.0L直列4気筒ターボエンジンで、その最高出力は210kW(286PS)とRSよりも控え目です。これに組み合わされるトランスミッションは6速Sトロニックになります。

TT RSほどではありませんが、TTSもベースモデルより高額です。2020年7月時点でベースのクーペが488万円なのに対し、TTSクーペの価格は814万円で、TT RSのように2倍とまではいきませんが、約1.7倍の価格差となっています。
アウディTT RSは高めの価格設定ではありましたが、搭載エンジンをはじめ、専用パーツや搭載機能など、その価格に見合うだけの装備が揃っており、高い走行性能を実現したモデルといえるのではないでしょうか。現在販売されているTTSも、RSには及ばずとも、高い走行性能を持ち、スポーティーな走りが楽しめるモデルとなっています。

現在、日本国内でTT RSの新車は購入できませんが、中古車市場には3代目モデルのTT RSが数台見つかり、600万円強と、新車価格の6割程度の価格で購入が可能となっています。(2020年7月9日時点)

アウディTTのベースモデルも十分スポーティーなモデルですが、さらに高性能で力強い走りを楽しみたい方は、TTSやTT RSの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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