意外と知らない?トラックのバンパー上の分かれ目は何なのか

大事な「キャブ サスペンション」の存在

ボルボ トラック

キャビンを前方にチルトさせることで、整備性を高めた構造のトラックは、当然ながらそのキャビンはフレーム上に載っていました。

しかしその構造では、キャビンの乗り心地が悪く、長距離を走るドライバーの負担が多かったことから、1990年代頃からキャビン部分だけを支えるサスペンションに進化しました。いわゆるドライバーの労働環境の改善ですね。

このキャブサスペンションは、キャビンとフレームの間にサスペンションを配することにより、フレームからの振動を低減してキャビンの快適性を高める働きをしています。

しかしキャビンの乗り心地が良くなることで、このキャブサスペンションにも問題が生まれるようになりました。それがヘッドランプの光軸のぶれです。

それでなくても、ヘッドランプが地上から離れている大型車は、車高の低い普通乗用車のドライバーを眩惑させやすい。ぶれが大きくなってしまえば、さらに問題が大きくなる。そこで最近の大型車では、バンパーにヘッドランプを配置するデザインが増えてきました。

さらに、ヘッドランプのぶれを少なく抑えるため、バンパーはフレーム側に固定しました。これが、キャビンとバンパーの間にすき間のある要因です。

走行中にキャビン部だけが少し動いているような気がしたのは、このキャブサスペンションが機能している、というわけですね。もしこの装備がなければ、ドライバーのストレスは相当なものになってしまうのではないでしょうか。

トラックに不思議な分かれ目がある理由として、このような理由がありました。日々目にするだけにあまり深く意識したことはなかったかと思いますが、乗用車と違うこうした構造になっていたのも興味深いところです。

ドライバーも車も酷使されるからこそ進化する技術。ディスチャージヘッドランプや運転注意力モニター、坂道発進補助システムなど、乗用車よりもトラックのほうが先に採用したものも少なくありません。そういった視点で車を眺めるのも、面白いかもしれませんね。

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