初代124スパイダーと現行124スパイダーをくらべてみました

現代に蘇った伝統の「124スパイダー」

アバルト 124スパイダー

マツダ ロードスターをベースとしたアバルト 124スパイダーが高評価を得ています。私たち日本人にとっても、ロードスターの高い完成度を世界に評価された一つの事例として誇らしく思うところですよね。

ラテン車らしいグラマラスな造形と爽快な2シーターオープンで、爽快に走れるモデル。また1.4Lターボの小型ながらトルクあるエンジンで、軽量ボディと相まった素晴らしい運動性能も評価すべきポイントです。

この124スパイダー、ご存じのように元祖モデルが存在します。それが、フィアット 124スポルト スパイダーです。

スパイダーのベースとなったフィアット124(ベルリーナ)は、1966年にデビュー。このFRセダンのパワーユニットには、新開発の1,198ccOHVエンジンを搭載、4輪ディスクブレーキも装備した力の入ったモデルでした。

そして翌1967年、124ベルリーナをベースに開発されたスポーツモデル、スポルト スパイダーとクーペがデビューします。

パワーユニットは、排気量1,438ccのDOHCで、最高出力90ps。4輪ディスクブレーキはもちろん、5速ギアボックスを装備。2シーターとされたスパイダーのみ、シャシーもショートホイールベース化され、非常に先進的なモデルに仕上がっていました。その後、スパイダーは年を追うごとに排気量がアップされ、進化を続けていきます。

124スパイダー

その一方でフィアットは、それまで小排気量エンジンに独自のチューニングを施し、オリジナルのボディを架装したレーシングモデルを販売していたコーチビルダー、アバルトを1971年に買収します。

そうして生まれたのが、WRCホモロゲーションモデルのフィアット アバルト124ラリーです。1972年に発表されたアバルト124ラリーのパワーユニットは、1,756cc。ウェーバー44IDF型ツインキャブレターと高圧縮エンジンで128psを発揮していたとされています。

WRCに参戦していた仕様は、最高出力170ps、最終的には210psあたりまでチューニングされていたとされていますから、非常に素性の良いモデルだったといえますね。

ちなみに生産台数は、約1,000台とされており、レースヒストリーの無いモデルでも600万円以上で取引されています。

興味深いのは、初代スパイダーも1.4Lエンジンだったというところ。これが850kgほどの軽量ボディに搭載されたのですから、非常に軽快な走りを楽しめたことでしょう。

現行アバルト124スパイダーも1.4Lターボエンジンを搭載し、170psを発揮、車重は1,130kgと増えていますが、充分ライトウェイトスポーツというべきカテゴリーにおさまっており、その血脈を引いています。

現行アバルト124スパイダーの祖が、124スポルト スパイダーやアバルト124ラリーであり、フィアットが多大なリスペクトをもって復活させたことは、実際のプロダクトを見れば一目瞭然でしょう。

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