18年ぶりの復活!? 新型S90はどう変わったか?

ボルボ S90 2017

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数少ない北欧ブランドの自動車メーカー、ボルボ。近年その独自性をもった北欧らしいデザインのモデルで復活の狼煙をあげています。そのボルボが、フラッグシップセダンといえるS90を18年ぶりに復活させたのです。
Chapter
復活したフラッグシップモデル
新型S90はどんな仕様なのか?
新型S90に搭載される強力なパワーユニット
新型S90の気になる価格は…

復活したフラッグシップモデル

ボルボS90、と聞いて「懐かしい」と思われる方はかなりのエンスージアストかもしれません。なぜならば、今回紹介するS90は、18年ぶりに復活するモデルネームなのです。

初代S90は、1990年に登場した960シリーズがベースとなっています。1997年に他グレードとの名称変更で、S90というネームにあらためられました。

ボルボはこのフラッグシップモデルをニューモデルとして復活させ、日本では2017年2月より販売開始したのです。

新型S90はどんな仕様なのか?

初代S90は、FRレイアウトと4輪独立懸架の足回りを装備。エンジンは、最高出力200ps、最大トルク27.2kgmを発揮する3.0L直列6気筒と、最高出力170ps、最大トルク23.8kgmを発揮する2.5L直列6気筒の2種類で、駆動方式はFRでした。

そのアピアランスは、皆さんが想像するボルボそのもので、見るからに頑丈そうな角ばった車といったものでした。

これに対し、新型S90は当然ながらすべてが刷新されています。

まずそのエクステリアデザイン。かつての「ヘラジカとの衝突に耐える」を売り文句に直結していた、角ばった(レンガ的な)ボディデザインは影を潜め、丸みを帯びた、ある種の色気を感じさせるものになっています。

これは高級サルーンとしてドイツ勢と真向勝負する意気込みを感じるところですね。

2010年に親会社がフォードから中国の浙江吉利控股集団(ジーリーホールディンググループ)となり、完全自社開発のパワーユニット、プラットフォームを用意できるようになったことが関係しています。

新機軸のSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ)と呼ばれるプラットフォームがそれにあたり、往年のフラッグシップモデルを復活させる機運が社内に高まった結果ともいえるでしょうね。

新型S90に搭載される強力なパワーユニット

そして特筆すべきは、その新開発パワーユニットです。今回ボルボは、日本に2タイプのグレードとパワーユニットを投入しています。

■T5(FF)…2.0リッター4気筒直噴ガソリンターボ
 最高出力:187kw(254ps) / 5,500rpm
 最大トルク:350Nm(35.7kgm) / 1,500-4,800rpm
 JC08モード燃費:14.5km/L

■T6(AWD)…Drive-E 2.0リッター4気筒直噴ガソリンターボ+スーパーチャージャー
 最高出力:235kw(320ps) / 5,700rpm 
 最大トルク:400Nm(40.8kgm) / 2,200-5,400rpm 
 JC08モード燃費:12.5km/L

このように、AWD仕様にはターボとスーパーチャージャーのツインチャージド仕様になっており、2.0Lながら320psを発揮しています。

低速から過給のかかるスーパーチャージャーと高回転域で過給するターボチャージャーによって効率の良い出力特性をもたらしています。

これだけの出力ながら、JC08モード燃費もなかなか良好な数値。これは電子制御前進8速ATトランスミッションの恩恵もあるでしょう。

新型S90の気になる価格は…

新型S90は、FFレイアウトにAWD仕様も用意しており、これがグレードヒエラルキーとなっております。

・S90 T5…FF仕様 644万円~
・S90 T6…AWD仕様 R-Design 749万円~、Inscription 842万円~

ほかに日本未導入のT8は、T6用ツインチャージャーエンジンに、リアにはモーターを配したPHVで、システム出力は400馬力以上、100km走行するのに必要なガソリンは1.9L(リッター当たり燃費は約52km!)というハイスペックモデルです。

惜しくも欧州のみの発売で、日本にはまだ導入されないということです。

とはいえ、完全ニューモデルとして復活したフラッグシップモデル、ボルボS90が、ドイツ御三家とレクサスが展開する日本の高級車マーケットで、どのようにその存在を示せるか、注目です。
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