トヨタ、"ヤマハ"なしでは「世界のトヨタ」になれなかった?

レクサス NX 200t F SPORT 8AR-FTSエンジン

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2017年現在、自動車業界の盟主といえる絶好調のトヨタ。そんなトヨタを語る上で、重要な存在といえる企業が「ヤマハ発動機=ヤマハ」です。トヨタが世界を制覇するために欠かせない存在といえるかもしれません。そんな両社の関係とは…?
Chapter
フラッグシップモデルのエンジンも手掛けたヤマハ
あのダウンサイジングターボエンジンもヤマハが生産している!?
ヤマハとトヨタの関係
コングロマリットとしてのトヨタの役割

フラッグシップモデルのエンジンも手掛けたヤマハ

ヤマハとトヨタの関係は非常に歴史があり、1964年、スポーツカーを開発したいヤマハはトヨタに打診。合意した両社は共同でエンジン開発をスタートしたとされています。

そこで生まれたのがご存じトヨタ2000GTです。この伝説の名車はエンジンのみならず、内装や多くの個所にヤマハが関わっています。

また、2010年に発表されたレクサスのフラッグシップスーパースポーツ、LFAに搭載されたエンジン「V型10気筒4.8L1LR-GUE型」もヤマハが開発。エキゾーストサウンドのチューニングに関しても参画し、ピアノや音楽分野での高い技術を生かしたのも話題となりました。

こうしたハイスペックモデルだけでなく、トヨタの多くのエンジンの開発や技術供与を行っており、2017年現在でも両社は良好な関係を築いているといえます。


あのダウンサイジングターボエンジンもヤマハが生産している!?

近年ターボ技術が見直され、ここ日本でもダウンサイジングターボエンジンを搭載するのも一つの方向性として定着しつつあります。

世界戦略ブランド、レクサスのNX、RXといったSUVモデルや、RC、ISといったスポーツ系モデルの200tグレードに搭載されているエンジンが2.0Lの「8AR-FTS」。

これは、現在のトヨタの重要な「心臓」ともいえるエンジンで、マイナーチェンジを行うハリアーにも搭載を予定されています。この生産を手掛けているのも実はヤマハのラインなのです。

ヤマハとトヨタの関係

トヨタは現在多くの自動車メーカーを傘下としており、代表的なのはダイハツでしょう。トヨタが株の過半数をもつグループ企業としていましたが、2016年には上場廃止、完全にトヨタの子会社となっています。

また富士重工=スバルもトヨタが17%の株式を保有する筆頭株主となっており、トヨタグループとなっています。

これまでの協業を考えると、ヤマハはトヨタのグループ企業もしくは子会社かと思いがちですが、実はグループ企業ではない、というのが実情です。トヨタもヤマハの株式を保有してはいるものの、筆頭株主ではなく、ヤマハは経営の独自性を保っているともいえます。

つまり、トヨタとヤマハは、極めて親密な関係、といった立ち位置を長きにわたり保っているというところですね。


コングロマリットとしてのトヨタの役割

これには様々な意図があると考えますが、ヤマハと協業することで、開発コストを結果として抑える事にも繋がるということ、海外のメーカーやパーツサプライヤーに依存することなく、ヤマハやグループ企業との連携で「日本国内だけで開発を行う事」ができるという事にも意義があると考えます。

トヨタは経団連内でも重要なポストにあり、役員人事でも副会長、理事といったポストに就いています。基幹産業である自動車産業、その規模からして、日本経済にも大きな影響を及ぼす存在となっているのもトヨタ。そこには雇用の確保やそれに伴う日本国内での経済波及効果といった多くの問題にも向き合う責務もあると考えます。

多くの関連企業を内包するコングロマリットとしているトヨタ。「日本のモノづくり」という意味でも非常に重要な立ち位置に存在しているのも事実。ヤマハとの関係も、そうしたモノづくりの重要な要素、と言い換える事ができるかもしれませんね。

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