大排気量NA車、MT車など…今後、絶滅危惧種になりそうな車とは?

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現在は自動車のエンジニアリングは過渡期にあると言えます。動力源がエンジンから、電気モーターへ、安全装置がパッシブ、アクティブへと変わり、さらに自動化しつつあります。最新技術を採用する一方、時代のニーズに合わなくなってきた技術なども存在します。どのような技術の絶滅が危惧されるのでしょうか。
Chapter
今後はエンジンのダウンサイジング、ワイドボディ、ATが主流?
【その1】大排気量NA&マルチシリンダー車
【その2】マニュアルミッション車
【その3】全幅1,700mm未満のクルマ
【その4】三菱ブランド車

今後はエンジンのダウンサイジング、ワイドボディ、ATが主流?

自動車に求められる性能や安全基準が1990年代とは大きく変わってきています。また自動車市場のメインマーケットの変遷により、自動車メーカーの商品戦略も大きく変わってきました。

これら自動車環境の変化は、旧来の延長線上にある自動車は絶滅しつつあります。今回はそんな絶滅の危機に瀕した自動車をご紹介します。

【その1】大排気量NA&マルチシリンダー車

2017年にトヨタ センチュリーがモデルチェンジされます。現行車にはV型12気筒5.0Lエンジンが搭載されていますが、次期型にはV型8気筒5.0Lハイブリッドエンジンを搭載する模様です。

排気量エンジンであることに変わりはありませんが、ハイブリッドシステムと組み合わされ、従来の純然たるNAエンジンではなくなります。また、シリンダー数が12から8へと削減されます。

ミドルサイズではレクサス GSの2.5L車が廃止され、代わりに2.0Lダウンサイジングターボが搭載されます。

コンパクトクラスでは2016年パリ・モーターショーに欧州仕様の新型シビックハッチバックが出展されますが、搭載エンジンは1.0L直3VTECターボです。シビックは1.5L~2.0Lクラスの車両ですから、小排気量化が顕著です。

いずれも排気量シリンダー数をダウンさせ、ボア径の広いトルク型エンジンにターボを組み合わせる手法を採用しています。今後もこの流れが続きそうです。

【その2】マニュアルミッション車

エンジンに何らかのモーターアシストが加わることで、トランスミッションはATやCVTがますます主流となってきました。今やマニュアルミッションを採用しているクルマはスポーツカーや軽自動車のスポーツバージョンや廉価車などに限定されています。

しかし一見マニュアル車でも、クラッチが電子制御されているクルマも増えてきています。従来のマニュアル車とは言い難く、やはりマニュアルトランスミッション車は絶滅危惧種と言えるでしょう。

【その3】全幅1,700mm未満のクルマ

全幅がいわゆる5ナンバー枠に収まるクルマです。ミドルクラス以上は軒並み全幅が1,700mmを超えるようになりました。これは側面諸突安全性能向上のためです。

また海外市場をメインにしている車種は、大柄な欧米人の体型にあわせ室内空間に横幅を持たせる設計にするため、車両の全幅も必然的に広くなります。

今や日本で主流の5ナンバー車はコンパクトクラスにしか残っていない…はずが、スズキ バレーノはメインマーケットのインドでは、スズキ・マルチ社の最上級車種のためプレミアム車と位置付けられ、全幅も1,760mmに設定されています。

5ナンバー枠を死守する最後の砦とも言えるトヨタ カローラは、次期型では日本仕様が廃止され、米国仕様が日本でも販売されるらしいのでおそらくは、ボディのみ3ナンバー車になりそうです。5ナンバー車も絶滅危惧種と言って良いでしょう。

【その4】三菱ブランド車

度重なる燃費偽装問題で、三菱ブランドの威光は地に堕ちました。日産が資金援助していますが、本当の狙いは軽自動車を生産できる岡山・水島工場の取得、世界で一番優れていると称されるPHEV技術、東南アジアでの圧倒的なマーケットシェアです。三菱ブランドは日産からの資金援助を得てもなお、決して安泰とは言えませんでした。

そこに通産省の指導にも応じず、度重なる燃費偽装とさらに発覚する燃費偽装車。通産省も度重なる指導にも関わらず燃費偽装を続ける三菱自動車の企業体質に、すっかり匙を投げた状況と言って良いでしょう。

すでに三菱ブランドは日本市場ではすっかり信用を失いました。残る市場は東南アジアとロシアですが、この地域には日産が「ダットサン」ブランドを展開しています。もしダットサンが三菱に取って代われば…三菱ブランドの消滅は目前かもしれません。
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