スカイラインの名を背負った、SUVスカイラインクロスオーバーとはいったいどんな車?燃費・維持費、中古価格は?

日産 スカイラインクロスオーバー

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日産が北米で展開するブランド、インフィニティ。なかでもEXシリーズは日産 スカイラインクロスオーバーとして日本で販売されていました。

現在は日本市場での販売は終了していますが、スカイラインクロスオーバーとはいったいどんな車なのでしょうか?車種概要から走行性能や燃費性能。さらに中古車情報まで詳しくご紹介します。
Chapter
スカイライン初のSUV 日産スカイラインクロスオーバーとは
日産 スカイラインクロスオーバーのエクステリア・内装
日産 スカイラインクロスオーバーのスペック
スカイラインクロスオーバーの燃費・維持費
スカイラインクロスオーバーの快適性・機能性
スカイラインクロスオーバーのライバル比較
スカイラインクロスオーバーの中古価格

スカイライン初のSUV 日産スカイラインクロスオーバーとは

日産 スカイラインクロスオーバーは、2009年から2016年まで発売されていたSUVです。スカイラインという名前が与えられたモデルとしては前例がないSUVでした。スカイラインは伝統的にセダンやクーペで使われ、それ以外のボディタイプとしては7代目に設定されたR31 型ステーションワゴンモデル以来、約30年ぶりに登場したセダン・クーペ以外のスカイラインでもあります。

ボディタイプは5ドアのクロスオーバーSUVとなり乗車定員は5人。もともと日産の北米ブランド、インフィニティで販売されていたモデルということもあり、大きなボディサイズにふさわしい余裕があります。

日産 スカイラインクロスオーバーのエクステリア・内装

エクステリアはクロスオーバーSUVらしいモダンなスタイリングとなり、クーペのようにシャープな曲線を描いています。スカイラインとプラットフォームを共用しているため、ヘッドライトやグリルなど、フロントマスクにもスカイラインとの共通点を見ることができます。

また、インテリアではアナログ時計がセンターコンソールに配置されるなど、クロスオーバーSUVにふさわしい上質な室内空間が演出され、シート素材に革が採用されたグレードもあるなど、スカイラインの名に恥じない高級感を備えていました。 

さらに、ラゲッジルームとテールゲートは段差のないフラット構造で、リアシートはサイドスイッチによって倒すことはもちろん、電動復帰機能があるなど、高級車ブランドであるインフィニティゆずりの気遣いが散りばめられています。

日産 スカイラインクロスオーバーのスペック

スカイラインクロスオーバーの展開するグレード別にスペックを見てみましょう。

370GT Type P/370GT  

駆動方式:後輪駆動(FR)   四輪駆動(アテーサE-TS)
エンジン:3.7L V型6気筒DOHC
最高出力 kW(PS)/r.p.m.:243(330)/7,000
最大トルクN・m(kgf・m)/r.p.m.:361(36.8)/5,200
トランスミッション:マニュアルモード付フルレンジ電子制御7速オートマチック

370GT FOUR Type P/370GT FOUR

駆動方式:四輪駆動(アテーサE-TS)
エンジン:3.7L V型6気筒DOHC
最高出力 kW(PS)/r.p.m.:243(330)/7,000
最大トルクN・m(kgf・m)/r.p.m.:361(36.8)/5,200
トランスミッション:マニュアルモード付フルレンジ電子制御7速オートマチック

搭載されるエンジンはVQ37VHR型の1種類です。排気量3.7Lを誇るV6エンジンは日本国内では必要十分のパフォーマンスを発揮し、ストレスのない走行を実現しています。また駆動方式には後輪駆動と4WDが設定され、都市部はもちろん豪雪地帯など幅広い地域のニーズをカバーする走行性能を備えていました。

組み合わされる採用されているトランスミッションは7速ATのみですが、マニュアルモード付きとなり、高速道路の合流などの場面ではエンジンのパワーを最大限に発揮できます。また、各ギア比がワイド化されているため高速走行時には低いエンジン回転数で走行でき、車内の静粛性や燃費向上にも貢献しています。

スカイラインクロスオーバーの燃費・維持費

スカイラインクロスオーバーの気になる燃費性能を見てみましょう。グレード別にまとめました。

370GT Type P  
カタログ燃費       9.0km/L                            
実燃費   7.0km/L              

370GT
カタログ燃費9.2km/L
実燃費7.0km/L

370GT FOUR Type P      
カタログ燃費8.8km/L
実燃費7.2km/L  

370GT FOUR
カタログ燃費8.8km/L
実燃費7.2km/L

※JC08モードで測定

スカイラインクロスオーバーは車重1.8トンと重量があり、搭載するエンジンも大排気量であるため多く燃料を消費します。上記からわかるように、現在のクルマの比べて燃費性能が良好とはいえません。実燃費は運転方法によって差は出ますが、カタログ燃費を大きく上回ることは難しいでしょう。

燃料もハイオクガソリン指定となるため、都市部や街中での走行をメインとする場合は、燃料代が大きな負担になることが予想されます。

スカイラインクロスオーバーの快適性・機能性

スカイラインクロスオーバーは、日産のフラッグシップモデルであるスカイラインの名にふさわしく、さまざまな先進機能を備えていました。 

・アクティブAFS
夜間、ステアリング操作に応じて自動的にヘッドライトの照射範囲を変更し右左折時やコーナリング中の視認性を高め、夜間で見にくい道路状況もより見やすくしてくれます。

・サイドブラインドモニター、バックビューモニター
ドアミラーと後部に装備されたカメラによって見えにくい左前方と後部の死角部分をモニターに映し出し、目視できない危険性を排除します。

・インテリジェントクルーズコントロール
高速道路を走行時や渋滞時のドライバーの疲労を軽減するため、適切な車間距離を保ちながら前車に追従して速度調整を行います。

・VDC
ビークルダイナミクスコントロールの略で、車速・G・舵角センサーなどの情報からコンピューターが車両の横滑りを検知すると自動的に制動や前後駆動力を調整しスリップを防ぎます。

これらの機能を持っても衝突が免れない場合、被害を最小限に抑えるためSRSエアバッグ、インテリジェントブレーキアシスト、歩行者障害軽減ボディが備わっています。

スカイラインクロスオーバーのライバル比較

スカイラインクロスオーバーのライバル車として挙げられるのがトヨタ ハリアーです。この2車種の4WDモデルについて、スカイラインクロスオーバーが販売終了に差し掛かった2014年時点のデータで比較してみましょう。

スカイラインクロスオーバー 370GT FOUR  
エンジン:3.7L V型6気筒DOHC   
最高出力 kW(PS)/r.p.m.:243(330)/7,000   
最大トルクN・m(kgf・m)/r.p.m.:361(36.8)/5,200  
カタログ燃費(JC08モード):8.8km/L
新車販売価格(税込):475万2000円    

ハリアー PREMIUM“Advanced Package
エンジン 2.0L 直列4気筒DOHC
最高出力 kW(PS)/r.p.m. 111(151)/6,100
最大トルクN・m(kgf・m)/r.p.m. 193(19.7)/3,800
カタログ燃費(JC08モード) 14.8km/L
新車販売価格(税込) 389万7257円

ハリアーは2013年に3代目へとモデルチェンジしましたが、同じボディタイプを持つこの2車種は、当時似たようなサイズでした。両車を比較して見てみると、スカイラインクロスオーバーは大排気量、ハイスペックエンジンを搭載しその大きな車体からくる重さを感じさせないような力強い走りが有りますが、その分燃料消費量が多く燃費が悪いです。 

ハリアーは、そこまでハイスペックエンジンを搭載していないので、スカイラインクロスオーバーに比べると走行性能は劣りますが、環境に優しいエンジンゆえ燃費性能はかなり高く、ハリアーにはさらに燃費性能の高いハイブリットもラインナップされています。

2車種の開発コンセプトが異なりますが、ラグジュアリー感や高級感ある車を求めてる方はスカイラインクロスオーバーがオススメとも言えます。

スカイラインクロスオーバーの中古価格

気になるスカイラインクロスオーバーの中古相場を見てみましょう。大手中古車情報サイト、カーセンサーでは、2020年8月時点で61台が掲載され、車体価格は40万円台〜270万円台となっています。

新車販売価格から比べると、スカイラインクロスオーバーの中古車価格はお買い得といえるでしょう。

最低価格周辺の中古車を見てみると10万km前後もしくはそれ以上と非常に走行距離が多く、もし中古で購入しても修理費や消耗品の交換費用などの維持費がかさむ可能性があります。維持費を抑えるためにも、最低価格周辺の車両を購入する際には入念なチェックが必要といえるでしょう。
スカイラインクロスオーバーはプレミアム感あふれる点やクーペボディや、スカイラインゆずりの高級感ある内装などの特徴を持つデルでしたが、残念ながら販売台数は伸びることなく、2016年6月末で販売終了となりました。

一方で、もともと高級車ブランドであるインフィニティのEXシリーズと同じクルマであることや、スカイラインらしい上質さを備えていること、1代のみで販売終了したこともあり、高級クロスオーバーSUVのなかでも他の人と被ることがない希少価値のあるクルマともいえます。他とは違うことにこだわりをもつユーザーにおすすめのモデルです。
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