世界8500台限定のシビックタイプR…シリアルナンバー0001が日本で売りだされる

FK2型シビックタイプRまでの少しややこしい経緯

シビックTYPE-R

初代のEK9型シビックタイプRから受け継がれている「ホンダのホットハッチ型タイプR」の最新モデルがFK2型です。

途中、3代目のみ4ドアシビックセダンをベースにしたFD2型シビックタイプRがありましたが、それ以外は全てハッチバックのシビックをベースにしたホットハッチモデル。

シビックそのものが日本では不人気車種となっており、現在の日本市場では販売されていないものの、タイプRのみは要望が強いので、3代目ホットハッチ版のFN2(3代目だけセダンとハッチバックがあるのです)以降はイギリスで生産している欧州版シビックベースの「タイプR」を限定輸入販売しています。

欧州版の限定販売そのものは2代目のEP3型からで、当時の7代目シビック日本版には5ドアハッチバックと4ドアセダンしか無かったので、タイプRのみはイギリスから輸入、しかもインパネシフトで6MTという特殊なクルマでした。

しかし、当時の日本では既に3ドアハッチバックが不便な事から不人気で、以前は「ライトバンのようだ」と不人気だった5ドアハッチバックの方が「短くて軽快なステーションワゴン」として売れる時代になっていた事や、部品をイギリスから輸入しないといけないため関税で高価な事から、EP3は一部のマニア向けにしか売れなかったのです。

それで3代目は国産4ドアセダンのFD2型シビックタイプRが開発されましたが、ホットハッチのタイプRも要望が高かった事から、同時並行でフィットベースの3ドアホットハッチシビック、FN2型シビックタイプRを台数限定で輸入販売されました。

そのFD2は2010年、FN2も2012年で販売終了したのでしばらくシビックタイプRは断絶しますが、FF最速マシンを目指して2015年に復活したわけです。

ハイパワーターボでFF世界最速!FK2型シビックタイプR

【東京オートサロン記事用仮画像】ホンダシビックタイプR(撮影:横山大輔)

復活したシビックタイプRは9代目欧州版のFK型シビックをベースにしたFK2型で、かつての1.6リッターB16B、2リッターK20A/K20ZといったNA高回転型VTECではなく、パワフルなK20CターボVTECを搭載してきました。

先代のFD2型(225馬力)、FN2型(201馬力)を大幅に上回る310馬力エンジンのハイパワーを、電子制御を駆使して無駄無く路面に伝えて高速安定性とコントローラブルな操縦性を両立させているのがFK2型シビックタイプR最大の特徴です。

古いホンダ党ならば「VTECにターボなど認めない!」と叫んでみたり、そもそも1990年代のスポーツカーでFFのターボ車といえば、トヨタ スターレットやクーペ フィアットのような「じゃじゃ馬」ばかりだったので、ここは時代の流れを感じます。

現代のハイパワーターボFFは電子制御技術の発展でトラクションやスタビリティを制御しきっているので、このようなFFハイパワーマシンでも直線番長にならず、コーナリングマシンとしても成立する時代です。

FK2型シビックタイプRもその310馬力を存分に発揮してニュルブルクリンク北コースでタイムアタックを行い、当時のFF世界最速であるルノー メガーヌRS 275トロフィーRを打ち破って、量産FF車世界最速を宣言しました。

世界で8500台、日本では750台の限定販売

2015年から販売開始されたFK2型シビックタイプRですが、先代の欧州版3ドアハッチバック版シビックタイプRとも異なり、5ドアハッチバックのFFハイパワーターボとかなりマニアックな性格のクルマである事から、世界でも8500台の限定販売となっています。

さらにそのうち日本市場向けには750台しか回ってこないので、基本的には非常にレアなクルマです。

日本市場の同ジャンルではフィット(5ドアハッチバック)、グレイス(4ドアセダン)、シャトル(5ドアステーションワゴン)のフィット3兄弟がいるので、シビック自体が日本ではこのタイプRだけになって非常にレアな存在ですが、元のシビックが存在しないと「何のタイプR?」という事になるのが少し寂しいところですね。

登録済み未使用車にシリアルナンバー0001が!

さて、日本限定750台と書きましたが、それはあくまで正規販売での話です。

実際には並行輸入業者によって正規以外のルートで日本に入ってきていますから、もっと台数は多い事になります。

埼玉県川口市の自動車販売店「J,SELECT」が仕入れたFK2型もそうやって入ってきた1台のようで、2016年3月登録で車検3年付き、すぐに乗れて走行距離わずか42km。

つまり「登録済み未使用車」というわけで、1オーナー扱いではありませんが、新車同然なのは大きな魅力です。

そしてこの1台が特別なのは「シリアルナンバー0001」という事。

実は日本に「シリアルナンバー0000」のプレートを持つ広報車(試乗車)が6台存在し、この「0001」もシャシーナンバー(車検証に記載の車体番号)の末尾が「015」なので、厳密にはFK2型の1号車ではありません。

それでも量販1号車としての価値がありますし、そもそもFK2自体の日本での正規販売は既に予約受付も抽選も終了してしまっているので、こうした業者流れの登録済み未使用車以外でしか、「新車」を購入する手がありません。

好評であれば追加販売されるのが「限定販売」の常ですが、一刻も早く乗りたい、次の販売が待てないという人もいると思います。

安くても500万を切らず、高いと支払総額600万オーバーという市場の相場を考えると、このフレームナンバー0001の支払総額600万円という価格も、案外高いものでは無いかもしれませんね。

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