ハコスカの中古価格|ハコスカがクラシックカー愛好家を魅了する3つのワケ

スカイライン C10

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発売から40年以上経つ日産スカイラインC10型、通称「ハコスカ」がなぜ人気なのでしょう?ハコスカを持つことで得られる楽しみ3つを挙げてみました。この3つを知れば、あなたもハコスカのことが好きになるかもしれません!
※ハコスカという愛称に関しては箱型スカイラインの略という説が有力です。
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(2018年3月29日)

Chapter
ハコスカ
ハコスカが愛され続けるワケ3つ
ハコスカGT-Rの中古価格・レストアは?
ハコスカが復刻!5代目スカイラインGT-Rとの違い

ハコスカ

"ハコスカ"とは、1968年に発売された3代目スカイラインのことです。そのボクシーな見た目から、通称「箱スカ」として親しまれ、テレビコマーシャルでは、若いカップルが遠くへ旅に出たストーリーを描き、『愛のスカイライン』のコピーで話題になりました。

発売当初は1,500ccのセダンのみでしたが、その2ヵ月後に直列6気筒のL20エンジンを搭載した2000GTが登場。そして翌年2月に満を持して登場したのがGT-Rでした。このハコスカGT-Rこそが、GT-Rの原点。ここからGT-Rの歴史は始まります。

レーシングカーR380(当時はプリンス)に搭載されたGR8型直列6気筒4バルブDOHC2,000ccエンジンをベースに開発されたS20型エンジンを搭載。

ホイールベースをセダンより70mm、全長を15mm、車高を15mm短くし車両重量を20kgも軽くした2ドアハードトップ仕様。運動性能を重視し、最上級の走りを求めた1台がここに完成しました。

当時の4年大卒の初任給が約15,000円という時代に、GT-Rの価格はなんと150万円。庶民には到底手の届かない夢の車でした。

スカイラインGT-Rの名を一気に轟かせたのが「第2回日本グランプリ」でした。スカイラインが誇るその速さで、その他の国産車を圧倒し、ポルシェと互角に渡り合いました。

その勇姿は世間を驚かせ、翌年のGT-Rの売り上げが爆発的に上がりました。それからもGT-Rは勝ち続け、1969年5月のデビューから1972年9月までに通算50勝を挙げ、GT-R伝説の礎となりました。

ハコスカが愛され続けるワケ3つ

①走る楽しみ

今の車は「ドライバーに優しい車」が多いと言われています。アクセルを軽く踏んだだけでスピードが出て、小回りが効き、燃費が良いなどです。(軽の利点を挙げたみたいになってしまいましたが。)ハコスカはドライバーに優しくありません!笑

ダブルクラッチ、ステアリングは重い、ブレーキがあまり効かないなど今の車の乗りやすさから考えたら欠点ばかりです…。

しかし!「車を操りたい」という人々にはとても魅力的です!じゃじゃ馬を乗りこなすような感覚で一筋縄ではいかず、正に自分の車との戦いです。それだけに乗りこなせたときの喜びは一層大きいです。

②維持する楽しみ

ハコスカの発売当時価格は150万円でした。安いと思うかもしれませんが、当時の大卒初任給が1万5000円のため、現在の価格にすると約1900万円…!

そもそも買うのが大変です。そして、何と言っても維持のハードルが高いです。日々のメンテナンス、修理費、部品調達など何かと費用が掛かります。そして、専門知識も欠かせません。

しかし、手をかける分愛着が湧いてくるものです。優等生よりも問題児の方が先生にとって可愛いのと同様です。時間が経つにつれて、ちょっとした違いでも「あれ、何だか調子が悪そうだな」と気づくようになり、長年のパートナーのような関係を持てます。

③イジる楽しみ

パーツが豊富に揃っていること、L型エンジンのチューニングが楽いことによって、未だにハコスカの改造は愛好家の間で熱いです。

ハコスカにはS20エンジンとL型エンジンがありますが、チューニングで人気を呼んだのはL型エンジンです。S20エンジンはレースでの使用を前提とした質の高いエンジンで、さながらサラブレッドのようなエンジンです。

対してL型エンジンは剛性が高く、「ポテンシャル」が高いエンジンであるため非常にチューニングに適しています。

また、70年代から80年代の日産の車にはL型エンジンが乗っていたため、簡単に手に入れることができました。そのため、バリエーションと互換性によって増々チューニングが面白くなりました。自分好みの車を自分で作れるのは大きいですよね。

ハコスカGT-Rの中古価格・レストアは?

スカイラインGT-R神話は、現在でも受け継がれ、その人気は衰えることを知りません。スカイラインGT-Rは、中古市場ではどんどんと値をあげ、今では500万円〜1000万円の値をつけており、中には1,000万円を超える車体まで出ています。ハコスカGT-Rは現在においても最高級のクルマであるということでしょうか。

愛好者が多い車なだけに、結構な額をかけてレストアする専門店がいくつもあります。専門店がレストアしたハコスカGT-Rは、40年以上前のクルマであるにも関わらず、エンジンはオーバーホールされ、部品作りの技術の向上やチューニング技術の向上で、ピッカピカの新車のような状態に仕上げることが可能です。

パーツを個人の力で集めるのはかなり難しい状況ではありますが、旧車のレストア専門店であれば入手不可能なパーツでも見つけてくれたり、どうしても入手出来ない物は、現車に合わせて作ってくれます。

中にはハコスカにRBエンジンを搭載したり、オートマのハコスカというのもあります。古き良きデザインを残しながら、現在に快適なハコスカを作り上げるのも夢ではありません。それなりに値段が張るのは覚悟の上ですが。

ハコスカの魅力はやはりそのビジュアルとスピードにあります。ハコスカが醸し出すクラシックな渋さと走りの両立は、現在のクルマには真似できない圧倒的な存在感があります。大金をはたいてレストアしてでもこのクルマに乗りたいと思うファンがいるのも納得です。

ハコスカが復刻!5代目スカイラインGT-Rとの違い

"ハコスカ"の愛称で呼ばれた3代目のコンセプトに立ち返り、「日本の風土が生んだ日本の名車」というキャッチコピーを掲げ、1977年にデビューしたのが5代目スカイライン、通称"ジャパン"です。こちらもCMのキャッチコピー、"スカイライン・JAPAN"から、その愛称が名付けられました。

"ハコスカ"と親しまれた3代目のデザインコンセプトに立ち返り、外観のデザインは直線基調のウェッジシェイプになり、フロントフェイスはスラントノーズを採用し、よりスポーティーさを際立たせる見た目になりました。

復刻版ハコスカ(5代目スカイラインGT-R)では、バリエーションの拡充、装備の充実を図ると同時に低燃費と高性能を両立させ、さらに低公害・静粛性を求めた夢のエンジニアリングを実現。

さらに、1980年には高出力かつ低燃費を両立したターボエンジン搭載車が加わりました。セドリック/グロリアに搭載された国産車初の6気筒ターボエンジン「L20ET型」を復刻版ハコスカに搭載しています。その走りでは新しいスカイライン時代の到来を見せつけました。その後、ディーゼルエンジンや2.0リッターの4気筒エンジンなども搭載され、一時は6機種ものエンジンをラインナップしていました。

デザイン自体はハコスカ(3代目スカイラインGT-R)時代へと忠実に立ち返った復刻版ハコスカでしたが、走行性能は確実に進歩していました。その象徴となるのはターボエンジンの搭載です。

復刻版ハコスカ(5代目スカイラインGT-R)は累計53万9727台を販売。「ハコスカ」「ケンメリ」に比べ、歴代のスカイラインの中ではあまり目立たないモデルですが、当時人気だったテレビドラマ「西部警察」の大門刑事の車として使われたこともあり、現在もジャパン(5代目スカイラインGT-R)愛好家は多いようです。

さすが名車揃いの歴代スカイライン。その魅力は現在も色褪せることなくファンの心を掴んで離しません。古き良き時代の名車はいつ見ても惚れ惚れする美しさを兼ね備えていますね。
今のクルマは非常に乗りやすく、ブレーキ、レーンキープ、ハンドル操作などで自動化が進んでいます。ドライバーが車を「運転する」場面が少しずつ減っている現状を見ると、簡単に乗りこなせず、時間やお金がかかるハコスカのような車はなぜか魅力的に見えてきませんか。

そして時代とは逆行しますが、やはりこのような車に乗っている人自身も魅力的ですね。


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