勝負になるはずが…最新のボクスターに挑むNBロードスター!その結果は?

ポルシェ981 ボクスター

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スポーツカーの王道、ポルシェと、「あの日本車…の中古車!」が対決するという事で話題になった英国の自動車マガジン「Auto Express」の企画。「最高のポルシェは最新のポルシェ」とも言いますが、その最高のポルシェと対決した「あの日本の中古車」の結果やいかに?
※2015年11月25日時点の情報です


Chapter
挑まれるポルシェは最新のボクスター!
挑むは日本が誇る…NB6Cロードスター
なんと加速はほぼ同等!
ラップタイム勝負はロードスターが苦戦するも…?

挑まれるポルシェは最新のボクスター!

まず対戦を受けるのはポルシェのオープンスポーツ最新モデル、981型の「ボクスター」!265馬力の水平対向6気筒2.7リッターエンジンをミッドシップに搭載した正統派スポーツカーです。

315馬力の3.4Lターボを搭載した「ボクスターS」ほどでは無いものの、これに中古の日本車で対抗するには、相当のマシンが必要です。さて、この4万ポンド(約729万円)のボクスターに対決するのはポルシェ911のライバルたるGT-Rでしょうか。それともランエボやインプレッサ?

挑むは日本が誇る…NB6Cロードスター

さて対するは…なんとマツダ・ロードスター!それも2代目のNB型です。1998年から2005年まで販売していたので、この対決があった2014年当時で、一番新しいNBでも9年オチという事になりますが、動画の説明を見ると16年オチとありますから、1998年の初期モデルという事になります。

オープンカーの16年オチですから、もうあちこちくたびれているとは思いますが、一応カタログスペックを紹介しますと、1600ccで125馬力、1800ccで145馬力、1800ccターボでも172馬力です。動画では113馬力と紹介してますので、1600ccのNB6Cでしょう。価格の方は中古車店で1000ポンド(18万)。

これにスーパーチャージャーを装着して196馬力にチューンアップし、足回りやボディ補強も行ったとはいえ、チューニング代を合わせてもわずか4976ポンド(約90万円)と、ボクスターの8分の1に過ぎません。無謀な挑戦のように見えますが、その結末は…。

なんと加速はほぼ同等!

0-60mphテストではボクスターが6.2秒、NB6Cロードスター改が6.1秒と、僅差ながらロードスターがリード。

続く0-400mテストでは両車とも14.4秒を記録し、何と1600ccスーパーチャージャーのロードスターが、2700ccのボクスターと同等という事になりました。ドラッグレースだったら十分戦えますね!

パワーウェイトレシオで比較しますと、NB6Cロードスター改がスーパーチャージャーやボディ補強を加えたとはいえ、軽量化もしているでしょうからノーマル同等の1010kgと仮定し、196馬力ですから5.15kg/ps。対するボクスターは265馬力で1310kgですから4.94kg/psです。

スペック的にもボクスターが有利ですし、加速勝負ならミッドシップのボクスターの方が有利な気もしますが、もしかするとロードスターの軽量化がもっと徹底されているのでしょうか。あるいは、昔から「ポルシェはストレスをクラッチで受け止める」と言われていますので、0スタートの加速ではノーマルクラッチだと意外に滑るのかもしれません。

ラップタイム勝負はロードスターが苦戦するも…?

続いてサーキットのラップタイムで勝負です。

ボクスターの方は「さすがミッドシップ!」と思わせる走りで、リラックスしたドライバーが軽やかにテールを流し、最低限のカウンターでコーナリングをクリアしていきます。

対するNB6Cロードスター改はスーパーチャージャーの過給が立ち上がった瞬間にタイヤが限界を迎えるようようでした。「おっとっと!」という感じでコーナリングでは常に細かく修正舵を当て、全開加速とはいかない模様です。ドライバーも、トラクションが抜けるとボヤきながら苦笑いをしています。

どうもロードスターの方は足回りのセッティングが煮詰まっていないようで、直線の加速勝負までは何とかなるようですが、コーナリングでは途端に足回りやタイヤのミスマッチが露呈してしまう模様です。そのような状態でドライバーもかなり慎重かつ神経質なドライビングを強いられたにも関わらず、ボクスターの1分13秒6に対し、NB6Cロードスター改も1分16秒1と、2.5秒遅れにとどめました。

もし足回りがセッティングが完璧であれば、本当に驚きの結果が待っていたのかもしれないと思うと、惜しいところでした!

「さすがポルシェ!そう簡単には勝たせない!」と思うか、「ロードスターももう少し頑張れば勝てたはず!」と思うか…。しかし、ボクスターの8分の1の価格であるこのNB6Cロードスター改がこれだけ食い下がったのは痛快でしょう。

動画を見た海外からのコメントでも、「なんだポルシェなんてしょぼいじゃないか!」「ここをこうすればもっとパワーが出る!ロードスターが勝つためにできる事はまだまだあるよ!」という意見が多数書かれていました。

ロードスターは本当に海外にたくさんのファンがいる事を実感すると共に、古い車でもチューニングで最新の高級スポーツカーを追いかけ回せる可能性がある事に、少しワクワクしてしまう対決でしたね!
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