X3に搭載された"新4WDシステム"のすごさとは?

X3

※この記事には広告が含まれます

1999年にデビューのBMW・X5の成功を受け、小型高級SUVカテゴリに投入されたのがBMW・X3。そのX3にはX5で培った4WDシステムが投入されているようですが、他メーカーとの違いはどういったものなのでしょうか…
Chapter
激戦区小型SUVカテゴリに投入されたBMWからの刺客
BMW X3に採用されたAWDシステム、「xドライブ」とは?
コーナリング性能、高速走行にもプラスに作用する"xドライブ"

激戦区小型SUVカテゴリに投入されたBMWからの刺客

BMW X3のデビューは2003年。上位車種のX5は文字通り「5シリーズ」のプラットフォームやパーツがベースになっているのと同様に、X3は当然というべきか、「3シリーズ」のプラットフォームがベースとなっています。エクステリアデザインもX5を踏襲したものとなっており、適度なボディサイズと走行性能によって、ユーザーからの大きな支持を得た一台です。

BMWは「SAV(Sport Activity Vehicle)」という造語を掲げ、スポーツ走行も楽しめるSUVとしてX3をマーケットに投入しました。欧州はもちろん、北米を中心に大ヒット、さらに小型のX1も2009年に投入したほどです。
現在2代目となるBMW X3、パワーユニットも3.0L、2.5Lというラインナップから、3.0L、2.0Lとダウンサイジングも敢行、2012年には「xDrive28i」のエンジンが直列6気筒 3.0L 自然吸気エンジンから、245PS/35.7kgf·mを発揮する直列4気筒 2.0L 直噴ツインスクロールターボエンジンに刷新をしています。

熟成も進められている人気小型高級SUV、その人気の要因の一つとして、その4WDシステムをはじめとした走行性能が挙げられるでしょう。

BMW X3に採用されたAWDシステム、「xドライブ」とは?

この動画をみていただけばわかるように、比較車両のAudiは空転してなかなか登坂する事ができません。しかしBMWは空転せずに、登っています。

「xドライブ」は、コンピューターが空転する、と判断した瞬間に駆動力を瞬時に配分する事ができます。つまり、前輪が空転する状況と察知したら駆動力の全てをリアに振り分けるわけです。またその逆しかり、リアが空転するシチュエーションではすぐに前輪に駆動を移動させる。

このシステムの肝は、駆動力配分制御に使用している多板クラッチの作動に、サーボモーターを用い、の反応速度を1/1000秒に向上させている事。つまり、どんな路面でも瞬時にリアルタイムで最適な駆動力配分を行う事が可能というわけです。

SUVを選ぶ方は、近年では都市生活者も多いですが、一方で降雪の多い国・地方、また山岳地エリアで活動する方々、「走破性能」を選択肢として重視する方も多いと考えます。そうしたニーズに、もっとも理想的に応える事ができているシステム。多くの支持を受けているポイントと言えますね。

コーナリング性能、高速走行にもプラスに作用する"xドライブ"

前述のように、リアルタイムでフレキシブルに駆動方式を変えるのがxドライブの武器。もちろん、4WD走行が基本ではありますが、2WD走行が有利と判断されれば、時に「FR駆動」にもチェンジするとしています。

例えばコーナーに突入、脱出の際のシークエンスでは、FR駆動に近い方が、スムースに回頭する事ができる為、そのように駆動を制御します。また直進安定性の高いのが4WDのメリットであり、それは高速走行時に恩恵を受けます。しかしそうした場面でも駆動系やタイヤによるロスを軽減し、燃費も向上させる意味合いからFR駆動に切り替わるようです。これに関しては、DSC(横滑り防止装置)を介入させて、直進安定性を担保しています。

つまり、走行シーンに合わせて、リアルタイムで「思考」しながら駆動配分を制御するシステムですから、非常に賢いAWDシステムといえますよね。こうした制御デバイスは、過去のサンプル・データの蓄積でより精度の高いものにアップデートされていきますから、今後もますますBMWは「知性の高い」AWDモデルをリリースしていくのは間違いありませんね。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細