8年に渡って販売されたロングセラーモデルのE51エルグランドはどんな車?前期後期モデルの違いとは?

日産  エルグランド E51

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エルグランドの中でも最長の8年に渡って販売されたE51エルグランド。ミニバン全盛時代でも人気も高く、日産エルグランド不動の人気定番モデルとも表現できるでしょうか。
今回は、中古車市場や燃費に触れつつ、前期と後期の紹介もしながらE51の魅力を掘り下げてみたいと思います。
Chapter
発売期間の長かったE51エルグランドとはどんな車?
E51エルグランドの燃費は?
E51エルグランドの前期中期後期の違いは?
E51エルグランド前期後期の細かいデザイン性の違い
E51 エルグランドの走行性能は前期と後期でどう違うか
E51エルグランドのグレードによるスペックの差とは?
前期・後期モデルの快適性・機能性について
前期・後期モデルの中古価格について

発売期間の長かったE51エルグランドとはどんな車?

E51エルグランドは2002年から2010年まで販売され、その走行性能の高さから人気が高い車種として知られています。先代のE50からホイールの6穴から5穴化、オートマの5AT化。リアブレーキのディスクへの変更、リアサスペンションのマルチリンク化など乗り心地の性能が大幅に向上したモデルです。

エンジンは縦置きV型6気筒で3.5Lと途中からは2.5Lが設定されました。この時期のミニバンにしては珍しくFRレイアウトを採用しておりトラクション性能は高いのですが、フロア高が高く乗り降りがし難いというデメリットもありました。


ライダーシリーズやハイウェイスターなど幅広いグレード展開がなされましたが、8年という長い生産期間の裏にはFFベースのE52エルグランドの開発が難航していたためとも言われています。


E51エルグランドの燃費は?

そんなE51エルグランドの燃費について見ていきます。

3.5LのFRモデルはハイオク指定となりさらに2トン級の重量と相まってメーカー的には10.15モードでリッター8.2km。2.5LのFRモデルはレギュラー仕様で10.15モードでリッター8.9km。しかしながら3.5Lの実際の燃費は街乗りで4から5km高速で10km程。レギュラー仕様の2.5Lでも街乗りで5から6kmでした。

燃費競争の激しい今では決して良いとは言えない燃費ですが8人乗れて2トンのボディだと仕方ないのかもしれませんね。

E51エルグランドの前期中期後期の違いは?

E51エルグランドは大きく分けて前期・中期・後期に分けられます。

前期はリアのストップランプがテールランプと同じところが光り、グリルに横線が入っています。ヘッドライト形状が前期はハイビームとスモールの間にモールがあり二段になっています。中期はヘッドランプがプロジェクターになり、ストップランプがテールランプから独立し、LED化されリアバンパーになりました。2.5Lモデルが追加されたのも中期からです。
またグリルの横線は中期では無くなっています。

後期はというとメーターの配色がアンバー色から白色へ変更され、メーカーオプションナビはDVDからHDDナビへと近代化されました。ドアミラーウィンカーも標準となりインテリジェントキーも現在の卵型のリモコンに変更されました。そしてグリルの横線は復活します。後期だとメーカーによる対策(スライドドアの異音やスロットルバルブの対策など)も施されトラブルは前期に比べると少なくなりそうです。

E51は幅広い種類の改造が施されたモデルがあります。

メーカー直系のニスモのスポーツリセティング仕様。オーテックのライダーやハイパフォーマンススペック、ハイウェイスターの方は多いですが、世の中には更なる改造を施す方もいます。例えば、社外エアロを組み、エアサスで車高を下げ22インチホイールを前後にインストールしたりしている方も。はたまたスーパーGTのマシンのレプリカカラーになった車など様々です。

さらにはE51エルグランドでサーキットを走行する強者もいます。

エンジンは鍛造ピストンなどを組み込みHKSタービンによりターボ化。足回りはオーリンズ車高調、前後ブレンボキャリパー、機械式LSDなど走り屋もびっくりの仕様。その仕様を受け止めるボディも特注の剛性アップバーによりガチガチに固められています。

さらにはATからシーケンシャルミッションへ載せ替えと、もはやレーシングカーレベルの域に達しています。

エルグランドでサーキットを走るということが発想がなかったですがここまでやると注目度も高くおもしろそうですね!

E51エルグランド前期後期の細かいデザイン性の違い

E51エルグランド前期後期のエクステリアの違いについては、まず前期のエルグランドのフロントグリルに特徴があります。

前期フロントグリルにはヘッドライトとフロントグリルを横断するようにフレームが入っているのが特徴です。こちらのフレームは前期型のみのデザインとなり、後期型には存在しません。ハイウェイスターに関しては前期の型式のみにフロントグリルの下にスリッドが空いており、フロントバンパーの長さが、比較的長く設定されています。

後期のエクステリアについては、フロントサイドアンダーミラーが採用されている点と、ヘッドライトのインナーレンズにブルーが採用されている点の2点が主な特徴となります。

前期と後期のインテリアの違いについても2点あります。1点目は、メーターの色です。前期型ではオレンジのメーターを採用していますが、後期型ではホワイトのメーターを採用しています。2点目は、アラウンドビューモニターです。こちらは2007年の後期型「350ハイウェイスターレッドレザープレミアムセレクション」に標準装備されている機能です。

E51 エルグランドの走行性能は前期と後期でどう違うか

日産 E51エルグランドの後期前期と走行性能の違いについては、まず根本的なエンジン性能がかなり違います。

前期型のV型6気筒DOHC「VQ35DEエンジン」は最大出力240ps/6,000rpm、最大トルク36.0kg・m/3,200rpm、トランスミッションが5ATとなります。

一方後期型のエンジンはV型6気筒DOHC「VQ25DEエンジン」、最大出力186ps/6,000rpm、最大トルク23.7kg・m/3,200rpm、トランスミッション5ATとなっております。

トランスミッションには変わりはありませんが、エンジン性能的には前期型の方がハイパワーとなっていますが、燃費性能に関しては、前期型でJC08モード 8.2km/L、後期型で8.9km/Lと前期型の方がハイパワーなだけに少し燃費がかさむようです。

E51エルグランドのグレードによるスペックの差とは?

日産 E51エルグランドのスペックについては、グレードによる目立ったスペックの差はありません。

全グレードが最大出力240ps/6,000rpm、最大トルク36.0kg・m/3,200rpmのVQ35DEとインストシフトのマニュアルモード付の5ATを搭載しています。しかし、新品価格に差が出ています。これはグレードにより標準装備されている内容が異なるためです。

グレードにより異なる点としては、ベースグレードをVとし、4ドアも選べるVG、8インチワイドDVDナビ搭載のX、2列目にコンフォッタブルキャプテンシートが採用されているXL、エアロパーツに17インチホイールとローダウン仕様になっているハイウェイスターとグレードにより様々な標準装備があり、ユーザーの用途に合わせたグレード選択ができるようになっています。

  XL X VG V Highway STAR
新車価格(税込) ¥4,500,000 ¥3,580,000 ¥3,080,000 ¥2,890,000 ¥3,300,000
駆動方式 2WD/4WD 2WD/4WD 2WD/4WD 2WD/4WD 2WD/4WD
エンジン V型6気筒DOHC V型6気筒DOHC V型6気筒DOHC V型6気筒DOHC V型6気筒DOHC
最大出力 240ps/6,000rpm 240ps/6,000rpm 240ps/6,000rpm 240ps/6,000rpm 240ps/6,000rpm
最大トルク 36.0kg・m/3,200rpm 36.0kg・m/3,200rpm 36.0kg・m/3,200rpm 36.0kg・m/3,200rpm 36.0kg・m/3,200rpm
トランスミッション 5M-ATx 5M-ATx 5M-ATx 5M-ATx 5M-ATx
今回E51エルグランドについて紹介しましたが、さすが8年間生産されていただけあってやはり中古車も人気です。
260万ほどする車両もチラホラみかけますが、中古車台数はかなり豊富で、前期、中期、後期、ハイウェイスター、ライダー、4WD仕様などなど自分好みの仕様を見つけるのもまだまだ可能そうです。

8人乗り、ワンクラス上のミニバンの室内と上質な乗り心地。この内容で前期モデルだと諸費用込みで100万ほどで買えるというのでかなりお買い得とも言えます。

全席ファーストクラスと言われたシートに座るチャンスが今なのかもしれませんね。

前期・後期モデルの快適性・機能性について

モデルとしては2代目となるE51型エルグランド。2004年と2007年にマイナーチェンジされていますが、前期と後期で機能を見てみましょう。

前期型にはバックビューモニターやステアリングスイッチなど、今の自動車業界の主流とも言える装備を用意。当時としては高価であってCD一体AM/FM電子チューナーラジオとETCユニットを特別装備。助手席側リモコンオートスライドドアには挟み込み防止機構も付いていました。

後期型には市販車初搭載となるアラウンドビューモニターを搭載。後方の死角を解消してくれました。電動カーテンや地上デジタルテレビ放送用チューナーを装備し、搭乗者が快適なドライブを楽しめます。

前期・後期モデルの中古価格について

大手中古車情報サイトにて中古相場もチェックしてみるとしましょう。
  最低価格 最高価格 中古平均価格
前期型 1,000円 1,290,000円 450,000円
後期型 430,000円 3,190,000円 1,360,000円
(2016年8月時点)

現行モデルではないだけに、特に前期モデルは価格が安いものが目立ちました。走行距離が長いものになると車体価格よりも整備費用等の方が高くつくものも多く見られました。車体価格を安く抑えたい人にはお勧めでしょう。

一方の後期モデルはまだまだ状態の良い物が多く、最低価格の物も走行距離が長いからであって、全体的にはまだまだ中古価格は高く推移しています。

今後現行モデルの在庫が増えて行けば過去のモデルは徐々に値下げされていきますので、購入するのであればタイミングも大切になってきます。
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