新たな生き残る道か!? ロータリーを利用して航続距離を2倍にした「マツダ RE レンジエクステンダー」とは?

あらためてレンジエクステンダーとは…

ハイブリッド車、EVも種類が増えてきた昨今。その中で、レンジエクステンダー、と呼ばれるものが存在します。エンジンを搭載している為にハイブリッドと混同しがちですが、このレンジエクステンダーは「EV」と考えてください。

EVの最大の弱点は「航続距離」です。バッテリーもまだ十分な性能がないため、航続距離がなかなか伸びない。これはEVを購入しようとする際に真っ先に考えるデメリットです。

これを現在の技術で解決するベターな手法が、「発電用エンジンを載せる」というもの。「電欠」しそうになる前に、発電機を稼働させて電力を作り出せば航続距離を伸ばす事ができます。なので、Range extender、というわけなのです。

代表的なものは、三菱のアウトランダーPHEV、BMW i3、といった現行車種もあります。

これらがリリースされた同時期に、マツダもレンジエクステンダーを開発していました。特徴的なのは、その発電用エンジンに「ロータリーエンジン」を採用していた事です。

マツダ流レンジエクステンダー

ロータリーエンジン13Bの排気量が1発あたり654ccでしたから、その約半分の超小型エンジンになりますね。出力は約29.5馬力(22kw)を発揮します。

前述のレンジエクステンダーの発電エンジンと比較してみましょう。
・三菱アウトランダーPHEV・・・2.0L DOHC 16バルブ4気筒 最大出力118馬力
・BMW i3・・・647cc DOHC4バルブ 直列2気筒 最大出力38馬力

こうしてみると、マツダの330ccロータリーが一番小型で非力ではあります。しかし発電用の動力エンジンですから、小型で軽量、効率よく出力が出せるエンジンが望ましいわけです。いってみれば発電用エンジンは本来「邪魔」なのですから。

そう考えると、小型のロータリーエンジンはレンジエクステンダーに非常に適した特性を持っているといえますね。

ロータリー「もうひとつの」生きる道か…!?

このロータリーエンジンで発電を行うことで、航続距離は200kmから2倍の400kmに引き上げる事が可能に。燃料タンク容量は9Lといいますから、この容量を増やせば更なる航続距離を実現する事が可能になります。

但し、米国のレンジエクステンダーの定義の中で、ベースEVの航続距離の2倍以上とならないように、というものがあるため、意図的に燃料タンク容量が9Lに抑えられていたようです。

もちろん、マツダにはスカイアクティヴテクノロジーがありますから、他の高効率パワーユニットも採用する事が可能だったはずですが、ロータリーエンジンを選んだのは、マツダの象徴という事だけでなく「静粛性」「コンパクト」といったメリットの他に、ロータリーエンジンの「燃料対応力」を挙げていました。

多様な燃料を受け入れる「ロータリー」

水素を使用した水素ロータリー仕様のRX-8をご存知の方もおられると思います。それ以外にも、昔はルーチェのLPガス仕様タクシーも走っていました。

ガソリン以外の燃料の利用も増やそう、という動きもあり、ロータリーエンジンはそうしたマルチフューエルの適性が高く、思わぬ形で今後脚光を浴びる可能性もあるわけなのです。

REレンジエクステンダーの市販の可能性は…

2015年現在、このマツダ製レンジエクステンダー市販の話は聞こえてきません。しかし、ロータリーエンジンを「王道」で復活させる、という事がニュースになっています。マツダとしても象徴技術として、スポーツカーへの搭載を最優先に考えている事でしょう。

しかしこれから2017年にはロータリーエンジン発表50周年、2020年にはマツダ社100周年、といったアニバーサリーが続きます。この中の動きで、ロータリー採用のレンジエクステンダーの話題が持ち上がるかもしれません。

【動画】マツダREレンジエクステンダー試乗

こちらはマツダREレンジエクステンダー試乗映像です。レンジエクステンダーも新たなロータリーエンジンの生き残る道として、是非活躍して欲しいものですね。

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