タイヤの扁平率と乗り心地の関係。低扁平タイヤの良さとは?

ホンダ タイヤ

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近年は車体の剛性向上や走行性能の上昇に伴い、車の足元であるタイヤもパッとみて以前とは異なると一目でわかる違いがあります。それはズバリ「扁平率」です。扁平率といえば乱暴に解釈するとタイヤ側面の「厚さ」の事です。

以前は高性能なスポーツカーや大排気量なセダンでも16~17インチくらいで大きいと判断されたタイヤサイズが18~19インチが当たり前となりました。社外品においては20インチオーバーも珍しくなく、薄いタイヤは見た目にもカッコよく映ります。

今日はそんな低扁平なタイヤを装着したときに感じる事を考えてみましょう。
Chapter
タイヤの厚みは何のため?
インチアップってどんな事?
低扁平タイヤを装着する上で
F1のタイヤは…

タイヤの厚みは何のため?

車のタイヤを側面からみた場合、内側にホイールがあってその外側をタイヤがカバーしている…というのは説明しなくても皆さまご存知の通りです。この時にタイヤの外周部とホイールの外周の間の厚さが「扁平率」となり、タイヤが地面に設置しているトレッド面の幅に対して、どれほどの厚みなのかという事が割合で表されます。なので側面から見ると同じ厚みに見えてもトレッド面が広くなると割合としては、より低い扁平のタイヤとなるわけです。

扁平部分が厚くなるほど単純にクッション部分が厚くなるため、乗り心地は良い方向に向かいます。また厚みがある事で目には見えないレベルでのタイヤの「たわみ」も生じるため路面の衝撃をダイレクトに伝えない他、ハンドル操作などに対してもゆとりを持った車の動きとなるため日常生活においてはこの様にたいやが「しなる」事が快適性の大きな要因となるのです。

インチアップってどんな事?

ここでタイヤの扁平率に関係するホイールのインチサイズについて確認してみましょう。同じ車種でも上位グレードになるとエンジンのパワーが向上する場合が多く、タイヤの外径が同じでもホイール自体を大きくする「インチアップ」が採用される場合が多くあります。

当然この場合は扁平率はどんどん薄くなっています。エンジン出力が上昇するとアンダーパワーなエンジンとは異なりタイヤのたわみが大きくなる事でかえって加速性能が悪くなったりするため敢えてたわみを無くすために低扁平なタイヤにする場合があるのです。

低扁平タイヤを装着する上で

しなりが無くなる事でダイレクトに路面を蹴り飛ばせるので、ハイパワーを十分に生かした加速ができる様になります。また遊びが無くなる分、ハンドル操作に対しても反応が早くなり操作したときに思い通りに曲がってくれる車になります。動力性能に目を向けると、低扁平タイヤを採用する事は理にかなっているのです。

その半面、遊びが無くなる分ハンドルが重くなって操作に腕力が必要になったり、ホイール自体の重量も増えるので多少の燃費に影響します。また、路面の轍にタイヤがとられてしまい、急に車体が不安定になる事も考えられます。何より低扁平なタイヤは少ない表面積で強度を確保しないといけない分、製造コストもかかるため、タイヤを交換する費用も高額になりがちです。低扁平タイヤは見た目の満足感なども大きな導入要因となりうるかと思いますが、コストを含め安全に車両を運行するうえでは注意しないといけない点も多々あります。

F1のタイヤは…

画像の様にF1のタイヤは非常に分厚く見えますね。スポーツ性能を高めると低扁平に、という先の説明と食い違っている様にも感じますが実はF1のタイヤは市販車よりもはるかにトレッド面(タイヤの接地部分の幅)が太いため、この厚さでも扁平率は40%程度となります。

しかも市販のタイヤと異なりF1はタイヤ自体が発熱によりベトベトと張り付く「スリックタイヤ」であるため、一般の乗用車やタイヤとは同じに考えられないケースとなります。世界の頂点の君臨するレベルになるとパッと見た目だけでは、なかなかこれが低扁平とは気づきにくいかもしれませんね。
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