S660を買うなら6MTとCVTどちらが良いか?

2013 Honda S660 Concept (2013 Tokyo Motor Show)

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ホンダS660にはMTとCVTが用意されました。

3ペダルの楽しさと、CVTのイージーさ、しかし実際の違いはそれだけではないようです。

どちらを選んだらいいのか、ちょっと、悩んでみましょう。
Chapter
カタチに惹かれて買う、という選択
2ペダル+パドルシフトでイージーに
ただマニュアルであるというだけではない付加価値も…
トランスミッションごとに異なるエンジンチューン
で、結局どっち?

カタチに惹かれて買う、という選択

そもそもエスロク、デザインがキュートでそれだけでも購買欲をそそられてしまうクルマです。

ですから、CVTを設定したのはいろいろな意味で可能性を広げたと思います。このクルマのスタイル一点を気に入って選ぶ、でもマニュアルは乗りにくい、という人はけっこういるはず・・・。

事実、ビートの時代には「AT」が欲しい、という声が少なからずありました。ホンダは今回、その点抜かりなく対策してきた、ということなのでしょう。

2ペダル+パドルシフトでイージーに

現代のスポーツカー、たとえばポルシェもフェラーリも、ほとんどが2ペダルですよね。だいいち、F1が2ペダルになったのはもう20年以上前のことです。シフトレバーの操作がほぼなくなることで、ステアリングワークに集中できるメリットも小さくない・・・。

そこもスポーツカーとしての大きな資質になります。ホンダの当初の予想以上にMTの注文が多いようですが、それでも約半数はCVTが選択されている模様です。街中での使い勝手も考えると、CVT、というのはやはり合理的な選択になりますし、クルーズコントロールをより有効活用できるのもCVTのほうですね。

ただマニュアルであるというだけではない付加価値も…

トランスミッションごとに異なるエンジンチューン

ここが、やっぱりエンジン屋、ホンダの面目躍如といったところです。CVTにはCVT向きの、MTにはMT向きの、それぞれのチューンを別仕立てにしてきたあたりはさすが。

CVT用は主にトルク重視のセッティング。低速域からの太いトルクによる、軽自動車らしからぬ重厚さが魅力です。
一言で言うと意外なほど大人っぽい仕上がり。

しかもそれでいてパドルシフトやスポーツモードでのクイックな走りも楽しめて二度オイシイわけです。

元々N-BOX等で乗ってもこのS07系エンジンはとりわけフラットトルクでスムーズ、扱いやすい性格でした。軽自動車用3気筒エンジンとしての素性はよかったと言えます。

一方でMT向けのチューンは、専用の強化バルブスプリングを用いたリミット7700回転の高回転対応型。
その名のとおり高回転域での伸びが素晴らしい。MT好きには堪えられない絶妙のセットアップ。

MT免許の方は躊躇うことなくMTでの試乗をおすすめします。ましてや高回転対応型とは言っても低速域での柔軟性も十分。

気難しさは無く渋滞中も3速ホールドでズボラもオーケー。コクンコクンと小気味良く決まるシフトもエスロクの楽しさをさらに引き立ててくれます。

で、結局どっち?

一言で言うと、どちらもいいし、どちらも相応にお値打ちだと思います。

ただ、昔のスポーツカーのオートマと違って、オートマだからといって見劣りするようなところがなく、エスロクはCVTで乗っても十分に楽しめます。

MT車の、スポーツカーとしての本格的なドライビングの楽しみとはまた異なった「身軽さ」のようなものが、スタイリングの軽快さともマッチしているようにも思えるのです。ましてやCVTを選べることで現実的にエスロクを「候補」に出来る人は一挙に増えたはず。

あるいは、専用の高回転対応型のエンジンを6速MTでリズミカルに操る、その操作に呼応するクルマとの対話を楽しむという、スポーツカーとしての魅力の源のようなものをエスロクのMT車は備えていると言えます。「ホンダイズム」をダイレクトに、濃厚に味わうにはMTという選択に自然となっていくでしょう。

エスロクの二種類のトランスミッションは、すなわちそれぞれに異なる顧客層を持っていると言えそうです。

たとえば、さらにDCTなんかが加わってしまったりすると、またさらに・・・悩みの種が増えそうな気がしますね。でも、乗ってみたいと思いませんか?エスロクのDCT・・・。

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