なぜ最近の軽自動車はチューニングしづらいのか?

アルトワークス(4代目)

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旧規格の時代の軽自動車と比べると、現行モデルとして販売されている軽自動車は「エンジンチューニング」による出力アップがかなり難しいのが現状です。どうしてそのような状態なのでしょうか??
Chapter
ターボ車でも以前ほど出力アップに関するチューニングができない??
ブーストアップも難しい??
エンジンの構造の変化で、ROMチューンとタービン交換などのメニューを施すのも難しい
今売られている「アルト ターボRS」や「S660」は??

ターボ車でも以前ほど出力アップに関するチューニングができない??

低~中速トルクを重点に置いたにしたターボの採用、ダウンサイジングの考え方が軽自動車でも進んでいます。
以前は80~120馬力のチューニングが狙えた「アルトワークス」時代のK6Aエンジンと比べても、現在のターボエンジンは全く別方向の進化を遂げているといえるでしょう。

ヘッド形状なども大きく異なり、各パーツの強度など全体を見てもトップエンドのハイパワー思考ではなく、あくまで「排気量以上の乗り味」を低速付近から体感できるようにするものです。
その技術の完成度(ターボにも関わらず燃費を改善するなど)は、普通に乗るにあたっては非常に素晴らしい技術ですが…。

ブーストアップも難しい??

ミッションのCVT(無段変速機)も高い技術で小型化されたものが搭載されますが、殆どが660ccの純正馬力に合わせて作られている為、チューニングに対する許容は非常に少ないでしょう。
ブーストアップに関しても、タービンのブレードの大きさなどが小型化されている為、ブーストアップによる恩恵を得るのは難しいです。

チューニングするとしたら、現在の軽自動車の耐久性(設計)をしっかりと見据えないと、従来の車両以上にチューニングの反動で寿命は削られ、狙えるモアパワーも少ないでしょう。

エンジンの構造の変化で、ROMチューンとタービン交換などのメニューを施すのも難しい

旧規格のアルトワークス等は、自主規制に合わせた64馬力であって、モアパワーを許容できる構造に仕上がっていました。
現在の軽自動車は、「タービン交換&圧縮比をヘッドガスケットで落とす」「フルコン導入」等を行ったとしても、それだけでは100馬力オーバーは狙いづらい設計となっています。

それは、エンジン本体の構造(形状)が異なっている為です。
ヘッドの燃焼室形状からして、トルク重視の設計になっており、部品の加工やワンオフ作成を行うなら、ベースエンジンは旧来のものを乗せ換えてしまった方が手っ取り早いというのが現状です。(※現行車に対してスワップを行うと、次は排ガス検査などが障害となります)

今売られている「アルト ターボRS」や「S660」は??

まず「アルトターボRS」に関しては、エキゾーストマニホールド一体型シリンダーヘッドや、レスポンス重視のターボを採用している為、大幅なモアパワーを狙うのは難しいでしょう。ROMチューンで抑制された部分を解放することも可能だと思われますが、解析が必要となります。

次に「ホンダ S660」。6MTの採用だけでなく、ホンダが新設計したエンジン等、近年にしては珍しくチューニングベースとして成り立つのでは??と予想されています。
しかし、タービンは小型化されており、制御も緻密になっているので、ROMチューンの解析&アフターパーツ(タービン交換)などが必要になってくると思われます。
いかかでしたか??
良い意味で単純な構造により、弄りの入門としての「気軽な軽自動車チューニング」は息をひそめてしまいました。
現在の軽自動車の殆どがハイテクの塊となっており、チューニングを行うには普通乗用車と同じくらいの金銭か、それ以上のコストを求められる可能性があります。

チューニングベースとしては、軽旧規格~新規格始め頃の車体のほうが弄りやすいといえるでしょう。
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