日産キックスが登場!コンパクトSUV市場が更に激戦区になるか?維持費も調べてみた!

日産 キックス

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日産キックスは、日産では、実に10年ぶりのブランニューモデル(全くの新型車という意味)として鳴り物入りで導入された。キックスはコンパクトSUVであり、モーター駆動の「e-POWER」という組み合わせは、売れる要素を満たしている。この記事では、日産キックスの概要と詳細プラス、キックスにかかる年間の維持費について解説していきたい。

文・塚田 勝弘

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。

塚田 勝弘
Chapter
日産キックスは、日本には約4年遅れの登場も、10年ぶりのブランニューモデル
日産キックスの日本仕様は「e-POWER」のみ
気になる日産キックスの年間維持費は?

日産キックスは、日本には約4年遅れの登場も、10年ぶりのブランニューモデル

日産キックスは、すでに世界で発売されていて、約4年遅れで日本に投入されたコンパクトSUV。日産にはジュークという小型SUVがあり、デザインコンシャスなエクステリアなどのコンセプトは、世界のライバルにも影響を与えた。ただし、2019年内に生産を終え、販売も終了している(在庫があれば買える可能性はあるかもしれないが)。」

また、2代目の新型ジュークは欧州などにすでに投入されているが、より商品性が日本に合うキックスが新たに導入されたと考えていいだろう。

日産キックスは、マーチと同様に、タイからの逆輸入モデルではあるものの、同社のファンや販売店にとって待望の新型車であるのは間違いない。

日産キックスの日本仕様は「e-POWER」のみ

日産キックスの日本向けのパワートレーンは、日産の登録車を孤軍奮闘で支えてきた感のある100%電動駆動の「e-POWER」のみ。簡単にいうと、発電用エンジンで得た動力を、電気モーターで駆動させるシリーズハイブリッドの1種。なお、主要諸元表の「主要燃費向上対策」には、ハイブリッドシステムと記載されている。

あるいは、全域モーター駆動ではあるが、ガソリンを入れれば走り続けることができるため、レンジエクステンダーEVに近い存在ともいえるだろう。
先述したように、モーター駆動のみなので、乗り味はEVそのもので、ノートやセレナの販売を底支えしてきた。「e-POWER」は踏んでもエンジンが駆動を担うことはない。つまり、走行フィールは当然EVそのものだ(発電用エンジンの音や振動はするが)。

さて、日産キックスに搭載されるe-POWERは最大出力を20%向上させ、中高速域の加速フィールを向上させたとしている。
日産キックスのパワートレーンは以下のようになる。
最高出力:95kW(129PS)/4000-8992rpm
最大トルクは260Nm/500-3008rpm

日産ノート e-POWER(FF)は、最高出力、80kW(109PS)最大トルク、254Nmなので、ノートe-POWER(FF)より15kW、6Nm向上している。

なお、日産のミニバンの中心モデルである日産セレナの車両重量は、1740〜1780kgで、最高出力100kW(136PS)、最大トルク320Nmとなっている。

日産キックスの車両重量は1350kgで、ノートe-POWERは1190〜1310kgだからキックスの方が重いものの、出力とトルクの向上は重さを補うには十分なはずだ。
動力性能の面でもノートe-POWERからアップデートされ、ミリ波レーダーが加わり、精度が向上した「プロパイロット」の標準化や衝突被害軽減ブレーキ、SOSコールの搭載など、新型車にふさわしい先進安全装備も完備されている。

気になる日産キックスの年間維持費は?

では、タイトルである日産キックスの年間維持費についてチェックしてみる。

日産のエコカーの代名詞でもある「e-POWER」のみとなる日産キックスは、走行距離や空気圧の管理具合などにもよるが、新車からタイヤ交換がすぐに必要になるとは考えにくい。スリップサインが表れると交換のサインになるが、エコタイヤの場合、タイヤローテンションを含めて3万kmは走行できるはず。

保険会社などの調査では、年間の走行距離は7000km程度というデータもあるそうで、年間1万km走る人は少し多い部類に入るかもしれない。タイヤには寿命があるものの、1回目の車検で交換するという程度かもしれない。

しかも、205/55R17のエコタイヤであれば、2〜4万円前後でかなりの選択肢がある。

日産キックス(X ツートーンインテリアエディション/2WD)の1年間の維持費

日産キックス(X ツートーンインテリアエディション/2WD)の1年間の維持費(東京23区を想定)を出してみた。
見積もりの任意保険は、45歳無事故、20等級で想定。*編集部調べ

自動車保険料:75,500円
自動車税:22,500円(7月登録の場合)
オイル交換:6,000円
タイヤ交換:40,000円
1年点検:15,950円
ガソリン代(1年1万キロ走行。レギュラー1L 120円、実燃費21.0km/Lとして計算)  57,000円、車検(法定費用+24か月点検代) は110,000円程度だろうか。

合計すると約27万5000円。さらに自宅駐車場などを持っていない場合は、月数万円のプラスになる。自動車保険料(任意保険)は、等級や年齢、特約などにより異なるが、日産キックスの場合、それほど高く設定されないはず。

ただし、タイヤ交換の頻度はそれほど高くならないはずで、3年目までは上記のタイヤ交換代がかからないケースもあるかもしれない。
また、日産や販売会社などがメンテナンス・パックを提供しているので、こうしたパック商品を利用する手もある。たとえば、日産の「メンテプロパック」は、半年ごとの定期点検とオイル交換をお得な料金で受けられるサービス。

ディーラーのサービスは割高というイメージを抱く人もいるかもしれないが、ディーラーからすると確実に整備のお客さんを獲得できるメリットがあり、販売会社によっては、値引きキャンペーンが展開されることもある。
「メンテプロパック」には、さらにオイルやオイルフィルター交換、e-POWERを含めた100%電気自動車(EV)はEVならではの診断も用意されている。

こうしたサービスも検討すれば、より維持費を抑えられるはずだし、近くのガソリンスタンドやカー用品点、整備工場などで馴染みの場所を作っておくのも利便性だけでなく、維持費の面でもお得になることがある。ガソリンスタンドなどには、ガソリン代だけでなく、メンテナンスも安くなる商品もあるから利用する手もあるだろう。
鳴り物入りで登場した日産キックスは、子どもがいるファミリー層からポスト・ファミリー、独身の方まで幅広い層の相棒として最適なサイズとパッケージングを備えている。

新規購入あるいは、買い替えの候補モデルとして検討する価値は十分にあるだろう。

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