【プロ解説】ジャガーF-PACE(Fペイス)を試乗インプレッション!! スポーツカーのようなSUVの走りとは?

ジャガー F-PACE R-SPORT 2.0L D180 Eiger Grey 萩原文博

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ジャガーブランドのピュア・スポーツカー、F-TYPEのDNAを受け継いだSUVのF-PACE。本当にスポーツカーのようなハンドリングやパワーフィールがUVでも実現可能なのかどうかを確かめるために、試乗インプレッションを行いました。撮影車両はジャガー F-PACE R-SPORT 2.0L D180です。

文/写真・萩原文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
ジャガーF-PACE(Fペイス)、スポーツカーのようなSUVの走りとは?
F-PACE(Fペイス)のディーゼルターボエンジンはトルクフルな走りを実現
F-PACE(Fペイス)は、まるでFRスポーツカーのようなコーナリングを見せる
【ジャガー F-PACE 】ジャガー(JAGUAR)初のSUV! スポーツカーブランドが作るSUVの走りとは?JAGUAR F-PACE R-SPORT 2.0L D180

ジャガーF-PACE(Fペイス)、スポーツカーのようなSUVの走りとは?

試乗したグレードはF-PACE R-SPORT D180で車両本体価格は772万円です。 ジャガーF-PACEは、ボディの骨格のうち、ボディサイド、ボンネット、フロントウィンクを除く約80%にアルミニウムを採用。

強度と剛性を高めつつ、軽量化を同時に達成。 加えて、前後50:50の理想的な重量配分を実現。これによりクラス屈指の優れたハンドリングとSUVの常識を越えた走行性能を可能としました。
F-PACEのサスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン式、リアはインテグラルリンクと呼ばれるマルチリンク式を採用。

このサスペンションシステムの構造部品のおおくに鍛造アルミニウムまたは中空鍛造アルミニウムを採用し、レスポンスに優れた正確なハンドリングや上質な乗り心地に寄与しています。

F-PACE(Fペイス)のディーゼルターボエンジンはトルクフルな走りを実現

搭載されている2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンは最高出力180ps、最大トルク430Nmを発生。注目は最大トルクで1750〜2500回転というワイドバンドで発生します。
組み合わされるトランスミッションは8速ATで、駆動方式は全輪駆動のAWDを採用。車両重量はサンルーフ装着車のため1940kgもありますが、燃費性能はJC08モード燃費で15.8km/Lを実現しています。
 試乗したF-PACE R-SPORT D180のボディサイズは全長4740mm×全幅1935mm×全高1665mmです。ほぼ同じサイズのクルマを挙げるとBMWX4、ポルシェマカンなどで、SUVの中でもスタイリッシュで走行性能高さが魅力のモデルとなりました。全幅1935mmは日本の道路事情、特に駐車場ではかなり大きく感じます。

ファミレスなどの駐車場にF-PACEを駐車しようとすると、左右どちらかのタイヤは白線を踏まないとならない場合が多いです。
しかも取り回しの良さの目安となる最小回転半径は5.6m。このクラスとしてはかなり優秀の数字ですが、やはり全幅1935mmは駐車場の切り返しでは気を遣います。
しかし、F-PACEには360°ビューと呼ばれるサラウンドカメラシステムを搭載しており、狭い場所での切り返しや縁石に寄せる時などには非常に重宝しました。このサラウンドカメラシステムはぜひ装着したい装備です。 
スライディングパノラミックルーフを装着した試乗車のF-PACE R-SPORT D180の車両重量は1940kgですが、2L直列4気筒ディーゼルターボ+8速ATのパワートレインに全く不満はありません。

約2トンというボディを430Nmというワイドバンドで発生する最大トルクによってスムーズに加速していきます。
8速と多段化されたトランスミッションによって常に最大トルクを発揮できる回転域をキープしてくれるので、追い越し加速などでアクセルペダルを踏むと、タイムラグなくスパッと鋭い加速を見せてくれます。

こういったペダル操作に対する鋭いレスポンスはスポーツカーのDNAを感じられるワンシーンと言えます。
シャシーをはじめサスペンションなどにアルミを多用したF-PACEは、運転席に座ってクルマを始動させると、ボディの硬さというか引き締められたしっかり感が伝わってきます。

アクセルやブレーキを踏んでもほとんど前後方向の揺れはないですし、荒れた路面や段差などを乗り越えても、路面からの入力を最小限に抑えて、コツンという衝撃も短時間に収まります。

F-PACE(Fペイス)は、まるでFRスポーツカーのようなコーナリングを見せる

また、コーナリングも街乗り程度であれば、クルマが傾くようなことはほとんどなく、フラットライドを実現。ハンドルを切って車線変更してもリア部分の遅れのないシャープな動きが特徴です。

しなやかで軽快な走りはほかのSUVとは一線を画すレベルで、フロントノーズの入り方はFR車そのものです。
しかもこれだけ大きなボディにもかかわらず風切り音がほとんどしません。これはF-PACEのボディのエアロダイナミクスが非常に優秀だということを証明しています。

まさに、F-TYPEのDNAを受け継いだスポーツSUVといえるクルマに仕立てられています。 
走行性能などには全く不満はないのですが、TOUCH PROと呼ばれる10.2インチのタッチスクリーンを採用したインフォテイメントシステムは、自分の使いやすいようにカスタマイズしないと、自分の使いたい機能がどの階層にあるのかがデフォルトのままだとわかりにくいことがありました。 
英国の高級車ブランドであるジャガーが80年の歴史の中で初めて作ったSUVがF-PACEです。日本ではジャガー・ランドローバーということで、SUVの老舗ブランドであるランドローバーも扱っていますが、ランドローバーが重厚感溢れる走りが魅力であるとすると、ジャガーF-PACEはしなやかな乗り味が特徴と棲み分けがハッキリと分かれています。

ジャガーF-PACEは5人が乗れて荷物も積める実用性の高いスポーツカーと言っても言い過ぎではないパフォーマンスをもっています。

【ジャガー F-PACE 】ジャガー(JAGUAR)初のSUV! スポーツカーブランドが作るSUVの走りとは?JAGUAR F-PACE R-SPORT 2.0L D180

2016年に日本デビューを果たした、ジャガー F-PACE。デビューから4年経った現在では、SUV市場は激戦を極めます。スポーツカー作りを得意とするジャガー、初のSUVは今でも競争力はあるのでしょうか。河西啓介がチェックします。

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