ライトウェイトスーパースポーツ3選

ロータス エリーゼS

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スポーツカーにとって大切なスペック、それは車両重量です。なぜなら加速性能は重量出力比、いわゆる「パワーウェイトレシオ」で決まるため。当然、軽ければ軽いほど有利なのです。今回は驚くほど軽いスポーツカー・ベスト3を集めてみました。

文・山崎 友貴

山崎 友貴|やまざき ともたか

四輪駆動車専門誌、RV誌編集部を経て、フリーエディターに。RVやキャンピングカー、アウトドア誌などで執筆中。趣味は登山、クライミング、山城探訪。小さいクルマが大好物。

山崎 友貴
Chapter
ドライビングプレジャーを追求した驚異のピュアスポーツたち
イギリス「ラディカル ラプチャー」
イギリス「アリエル アトム4」
イギリス「BAC MONO」

ドライビングプレジャーを追求した驚異のピュアスポーツたち

僕もかつてロータス エリーゼに乗っていたことがありますが、それほど強力なパワーユニットでなくとも、その加速感は胸のすくようなフィーリングでした。コーナリングでもサスペンションやタイヤへの負担が少ないため、まさにオン・ザ・レールで曲がってくれるのです。

いかに楽しくスポーツドライビングを楽しめるかが、スポーツカー開発の命題ですが、大手自動車メーカーの場合、安全性や耐久性といったニーズも満たすため、軽さ追求にはどうしても限界があります。その点、バックヤードビルダーにはそうした制限がないため、モンスターのような車を造ってしまうわけです。

イギリス「ラディカル ラプチャー」

では早速、超軽量スポーツカーの第三位をご紹介します。イギリスのラディカルというメーカーが、2019年に発表したばかりの「ラプチャー」というモデルです。ご覧の通り、まるでル・マンに出場しているLMPクラスのマシン。

ラプチャーの車重は、わずか756kg。スペースフレームとコンポジットボディーで、徹底的に軽量化を図っています。搭載するエンジンは欧州フォード製の2.3L直4ターボで、パワーウェイトレシオは2.15kg/PS。

でも驚くのはまだ早いのです。0-97km/hはわずか3.6秒。これで公道走行ができるのですから、デンジャラス過ぎです。

イギリス「アリエル アトム4」

さて第二位もイギリス発のスポーツカーです。車重595kgのアリエル「アトム4」。見た目はまるで昆虫です。剥き出しのケージフレームが、男心を鷲づかみにしてくれます。2019年春からデリバリーが始まりました。

アリエルのアトムシリーズが面白いのは、ホンダ シビックのエンジンを使っていること。アトム4でも、シビックタイプRの2L直4ターボエンジンをリアミッドシップで縦置きに搭載しています。出力は325PS、パワーウェイトレシオは1.83kg/PS。0-97km/hを2.8秒で加速し終わります。

日本の交通法規では、自制心を働かせるのが困難なほどのスペックです。

ピュアスポーツを好むユーザーは、“素”の状態の車が好きなものですが、ローンチコントロールやトラクションコントロールといったデバイスもオプションで用意されており、スポーツカービギナーでも十分にその性能を堪能することできます。

イギリス「BAC MONO」

さて第一位は、ブリッグス・オートモーティブ・カンパニー(BAC)が造った「MONO」というモデルです。これもまたイギリス製。イギリス人は、オープンライトウエイトスポーツに異常なこだわりがあるとは、本当のことのようです。

そのデザインはあまりに美しく、ため息しか出ません。それもそのはず、BACの創業者の一人であるイアン・ブリッグスは、前職でポルシェやメルセデスで車両設計を担当していた人物。もう造りたいように造っちゃってます。

ご覧の通り、一人乗りで、その形状はフォーミュラーカーまんま。乗降する際はステアリングホイールを外すようなので、オーナーの気分はさながらレーサーです。よく見ると、ウインドスクリーンさえも付いていないのが潔い!ちなみに、その車重は何と580kg!もはやトライクと大差ありません。

エンジンはコスワースがチューニングしたフォード製2.3L直4ユニット。フィーリングを重視して、あえて自然吸気エンジンが採用されているようです。最高出力は最新型で309PS、0-100km/h加速は2.9秒というからもう手が付けられません。

ドライブフィールはフォーミュラーマシンそのもののようで、常人が手を出すと大やけどをしそうです。ちなみにMONOは日本でも正規輸入販売されており、2500万円ほど用意するれば自分のものに。ガレージに飾っておくだけで満足できる、アートのようなライトウェイトスポーツです。
今回は特に突出したライトウェイトスポーツのベスト3をご紹介しましたが、イギリス以外でも優れた軽量スポーツカーは造られています。車を楽しくドライブしたい…というのは、車好き万国共通のようですね。
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