MAZDA3に搭載予定、マツダの生んだ新エンジン「SKYACTIV-X」はどんな風にすごいのか

MAZDA3では6速AT、6速MTと組み合わせる

マツダ3 ファストバック

しかし、ご存知のようにMAZDA3のパワートレインは、これで終わりではありません。真打ともいえる「SKYACTIV-X」が控えています。まだ市販されていないため詳細なスペックは公表されていませんが、2.0Lとなることは明らかとなっています。またFF、4WDとも全グレードにおいて6速ATと6速MTが選べることを示すスペック表も公開済み。

ただし、最高出力や燃費性能はまったく不明といった状態です。では、「SKYACTIV-X」とはどのようなエンジンなのでしょうか。

ガソリンなのにディーゼルのように圧縮点火する

新型Mazda3 SKYACTIV-X

シンプルにいえば「ガソリンとディーゼルの良いとこ取りをしたエンジン」です。より具体的には、ガソリンのクリーンさとディーゼルの高効率を併せ持った新しい燃焼方式を採用した、これまでにない内燃機関といえます。その燃焼方式こそ『SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition)』、日本語にすると「火花点火制御圧縮着火」です。

難しい言葉ですが、ようはガソリンエンジンなのにディーゼルのように自己着火ができるエンジン、それが「SKYACTIV-X」なのです。

マツダ3 ファストバック

通常のガソリンエンジンはスパークプラグの火花によりシリンダー内の混合気(空気と燃料が混ざった状態)に火をつける「SI(火花着火)」エンジンですが、SKYACTIV-Xは「CI(圧縮着火)」が可能です。いずれも燃焼室の燃料を燃やすことに変わりないように思えますが、SIではスパークプラグの火花が徐々に広がっていくのに対して、CIでは多点的に燃焼が始まります。

そのためリーンバーン(希薄燃焼)でも十分にトルクを出せるのがCIエンジンの特徴です。さらに燃焼温度も低くなることでNOx(窒素酸化物)の排出量も減らせるというメリットがあります。

マツダ3 ファストバック

ただしガソリンエンジンで圧縮着火をするのは非常に難しく、条件が限られます。そこでSKYACTIV-Xでは、燃焼室の圧力コントロールにスパークプラグを利用しています。高圧によって自己着火寸前のガソリン混合気を用意しておいて、スパークプラグの点火によって一部を燃やすことで燃焼室の圧力を上げることで自己着火を促します。それが「火花点火制御圧縮着火」という言葉が示しているメカニズムです。

マツダ3 ファストバック

また、SKYACTIV-Xは全域で圧縮着火をしているわけではありません。状況によってはコンベンショナルなガソリンエンジンのように火花着火だけで燃焼させる領域もあります。そうした切り替えがシームレスなのもアピールポイントのひとつですが、SKYACTIV-XにMTを設定しているという事実だけで、SPCCIとSIをスムーズに切り換えているという自信がうかがえます。

MTのようにエンジンフィールがドライバーに伝わりやすいトランスミッションでもネガを感じない仕上がりになっていることが期待できるのです。

EGRをスーパーチャージャーにより大量に押し込む

マツダ3 ファストバック

さて、SKYACTIV-Xエンジン単体は各所で公開されていますが、その特徴的な縦長のボックスを持つ部分は、機械式スーパーチャージャーと水冷式インタークーラーで構成されています。ただし、これはパワーアップのための過給機ではなく、インタークーラーといえないのも、SKYACTIV-Xの採用したSPCCIらしいところでしょう。

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マツダ3 セダン

スーパーチャージャーは高応答エアサプライであり、EGR(排気再循環)を最大限に活用することも狙いのひとつ。インタークーラーもただ冷やすのではなく、吸気を適温にコントロールするためのデバイスという位置づけです。さらにガソリン直噴エンジンの課題とされる微小粒子状物質をキャッチする「GPF(ガソリンパティキュレートフィルター)」を備えています。

これはクリーンな排ガスを生み出すものですが、それだけではありません。前述したようにスーパーチャージャーをEGRで循環する排気が通る仕様ですが、GPFを使うことでスーパーチャージャー内に微小粒子状物質が付着するのを防ぐことができるという役割も担っています。

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Mazda3 2018.11

ガソリンはコモンレールによって高圧化された筒内直接噴射。その燃料系のいかにも丈夫そうな作りと、その脇に置かれているイグニッションコイルを見ていると、まさしく「ディーゼルとガソリンエンジンの良いとこ取り」をしたエンジンだと直感的に理解できるのではないでしょうか。

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