今さら聞きづらい…クルマにとって大切なECUってなに?

エンジン制御を担うユニットを指す略称だった

ECU スバル STI

機械工学の一般論でいえばECUというのはエレクトロニック・コントロール・ユニットの略称で、いわゆるマイコン制御の制御ユニットを示す総称ですが、自動車マニアの中では「エンジン・コントロール・ユニット」の略称として知られています。

ちなみにECM(エンジン・コントロール・モジュール)という言い方や、DME(デジタル・モーター・エレクトロニクス)といった呼び方もあります。その中身がわかりづらいことからブラックボックスと呼ぶ人もいます。

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燃料の量とタイミング、点火時期をコントロール

ECU

かつてエンジンはディストリビューター(以下、デスビ)が点火タイミングを担い、キャブレター(以下、キャブ)が燃料供給していた時代がありました。その頃、ECUというのはありませんでした。ECUが生まれたのは燃料供給がインジェクター式になってからです。初期のECUが担当したのは主に燃料噴射です。

キャブというのはエンジンが空気を吸い込むのを利用して燃料を供給する仕組みですが、ECUを使うエンジンでは吸気量などから計算して、エンジンが求めている燃料を電気的に動かすインジェクターによって供給するという仕組みです。基本的にはエンジンのシリンダー内に吸い込まれる前に空気と燃料を混合するようになっています。

最近増えている直噴エンジンというのは、空気を吸い込んだシリンダー内に直接燃料を噴射する構造になっているエンジンのことをいいます。直噴エンジンでは、一回の行程において何度も燃料を少しずつ噴射するような複雑な制御もされています。

 

また、ガソリンエンジンの場合は空気とガソリンを混ぜた混合気に対して、スパークプラグで点火することで燃焼させてエネルギーを取り出しています。初期のインジェクションエンジンからしばらく、点火のタイミングについては、キャブの時代同様にデスビが担当していました。

デスビとスパークプラグをつないでいたプラグコードを高性能にするのはチューニングの定番でした。その後、スパークプラグの直上に点コイルを配置するダイレクトイグニッションシステムが普及すると、点火タイミングの制御もECUの役割となります。基本的にはエンジン回転からタイミングを計り、ピストンが上死点になる少し前に点火します。

しかし、エンジンが異常燃焼(ノッキング)を起こしたりすると、点火時期を遅くして対応したりします。こうした調整が自在にできるのがECUによって点火時期をコントロールするメリットです。

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様々な「マップ」を組み合わせて制御している

スポーツECU(D-SPORT L880K コペン用)

燃料噴射や点火時期を制御する考え方の基本は「マップ」にあります。縦軸と横軸に様々な項目を当てたグラフを作り、それに応じて制御を行なうというものです。たとえば、燃料噴射についていえばエンジン回転と吸気量(エンジン負荷)などを当てたマップを用意しておき、その瞬間ごとにマップが示す燃料を供給するというのが基本になります。

ただし、それだけでは適正な燃料噴射はできませんから各種センサーや運転操作からの信号を利用して補正しています。単純な足し引きではなく、そこにも補正マップと呼ばれるものがあったりします。かなり複雑に演算しているのです。

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ドライブコンピューター

このように複雑な制御を行なっていますから、現代の自動車に搭載されるプログラムは膨大な量になります。エンジンコントロール以外の制御も含めると1台のクルマには1億行を超えるコードを書く必要があるという話も囁かれるほどです。インジェクションが普及はじめた頃のECUで使われていたメモリーサイズは256キロバイトでした。

現代のクルマで使われるストレージ(フラッシュメモリー)は大きいもので4GBになっているといいます。桁違いどころではないほどメモリーサイズ(プログラムの行数)が増えています。それだけ多岐にわたって緻密な制御が求められているのです。

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