元アイドルが手掛けるブランド「With Mii」とオートバックスセブンがコラボ!第1回ブレスト会議をレポート!

オートバックス With Miiのコラボ企画 栗原祥光

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とある日の午後。オートバックスの広報の方から「元℃-uteの萩原舞さんが主宰するブランドWith Miiと手を組み、オリジナル商品を開発することになりました。」という連絡を頂いた。

そこには「都内でブランドお披露目会と第1回ブレスト会議を開催するので取材に来ませんか」とのお誘いも。元アイドルとカー用品店がコラボレーションするまでは異業種コラボとして興味をそそられるが、ブレスト会議とは一体……。

そのコラボレーションお披露目会と第1回ブレスト会議の様子をレポートしよう。

文/写真・栗原 祥光

※ 2019年4月時点

栗原 祥光|くりはら よしみつ

中央大学理工学部卒。通信機器メーカーにて回路設計をした後、長年の趣味であったオーディオへの夢を追い求めて専門雑誌の編集者へと転職。その後、一般誌の編集を経て現在フリーランスのカメラマン&ライターとして主にWeb媒体で活動する。モータースポーツのレポートや新車試乗記のほか、グルメやエンタメ系など幅広い分野で執筆中。

栗原 祥光
Chapter
萩原 舞さんが主宰するブランド「With Mii」とは何か?
オートバックスセブンが運営するクラウドファンディングサイト「チェッカーフラッグ」を利用して商品化を企画
いよいよ始動する「With Mii☓??? お披露目発表会&第一回ブレスト会議」

萩原 舞さんが主宰するブランド「With Mii」とは何か?

左からWith Miiの凛青(あお)さんと萩原舞さん、右にオートバックスセブンの柳川 詩帆さん
まず元アイドルの萩原舞さんが主宰するブランドWith Miiとは何か、について説明したい。2017年6月に解散した℃-uteのメンバーであった萩原舞さんは、芸能界引退後、姉である凛青(あお)さんと株式会社を立ち上げた。それがWith Miiだ。
写真:With Miiの説明をする萩原舞さん
ブランドホームページ内にある「CONCEPT」をクリックすると、このように書かれている。

「With Mii、With Mai 大好きな洋服のデサインとか、コーディネートとか。 お洒落なアイテムを一緒に考えてみたり。イベントやパーティーを一緒に企画してみたり。 まずは、何にも染まっていない色。 白 シロ White これから鮮やかに彩れるように…。たくさんのWith Miiをしませんか?」

誰かと一緒に新しい物事を創造するというのがWith Miiの特徴だ。

写真:With Miiが過去リリースしたアパレル
そのコンセプトに反応したのがオートバックスセブンのICT商品部で企画・商品開発を担当する入社5年目の柳川詩帆さん。萩原さんのインスタグラムで協賛企業を募集していることを知った柳川さんは、上司にコラボレーションをしたいと直談判したという。

若者のクルマ離れが進む中、若い顧客層の獲得をしたいオートバックスセブンとしては、数年前からプライベートブランドを立ち上げるなど試行錯誤を行っていただけに、若い人のアイデアで商品が生まれることに興味を抱いた。
写真:左から凛青(あお)さん、柳川さん、萩原さん
柳川さんが萩原さんのフォロワーであるのはわかったが、どうして会社に直談判しようと考えたのか? 

実は柳川さんは昔から萩原舞さんのファンなのだ。一見、公私混同なのではと思われるかもしれないが、筆者は経験の有無に関係なく若手でもモノが言える社風が素晴らしいと感じた。柳川さんの熱意が会社を動かしたのだ。

柳川さんから連絡を受けたWith Mii側は大変驚いたという。まさかカー用品専門店の大手から声がかかったというだけではなく、ファッションを中心とする自分たちとは畑違いも甚だしい企業だからだ。

さらに言えば姉の凛青(あお)さんは自ら運転をする頻度は高いそうだが、萩原さんは免許未取得でかつ自動車と関わることは今までに無かった。いっぽうで父親が車好きで、子供のころから愛犬と一緒にでかけることがあったとのこと。

「アウトドアグッズやペット用品でお洒落な物が少ない」ということを感じていたことから、今回の座組について二つ返事で答えた。こうして昨年11月にプロジェクトは動きはじめた。プロジェクトの期間はとりあえず1年。今後の展開次第では延長する可能性もあるという。

オートバックスセブンが運営するクラウドファンディングサイト「チェッカーフラッグ」を利用して商品化を企画

写真:クラウドファンディングの説明
しかし、いきなり商品を制作し販売するのはハイリスクだ。商品の製造はオートバックスセブンに卸している企業にOEMを依頼すれば可能かもしれないが、売れるか売れないかわからないモノを売り場に並べるわけにはいかない。

そこで柳川さんは、自社が運営するクラウドファンディングサイト「チェッカーフラッグ」を利用することを思いついた。クラウドファンディングとは、企画に対して出資者をつのり商品化を行うというもの。出資が集まれば、その資金を元に商品を制作。出資者には商品や何かしらのメリットを受けることができる。

いっぽう出資が集まらなければ試作は行わず労力だけで終わってしまう。

オートバックスセブンとしては新商品の開発・販売をクラウドファンディング上で行うことで、企画の可否に関わらず金銭的な痛手は確かに少ない。もし商品がヒットした場合には、ネット販売ではなく流通販売することも見込める。

With Mii側からすればオートバックスセブンとコラボレーションすることでブランド認知度のアップが図れる。まさにウィン・ウィンの方法といえるだろう。
写真:プロジェクトの年間予定
座組だけでなく商品開発の方法もユニークだ。With Miiとオートバックスセブンの商品企画チームがWithするのが普通だろう。しかしまったく新しい商品を作ろうと考えた両社は、どういう商品が欲しいかのアイデアを一般公募する道を選んだ。

既存の概念にとらわれず、ユーザーが本当に欲しいものを一緒に形にしていく。With Miiだからできる芸当だ。

「広く商品アイデアを集め、それに必要な内容をアイデア応募者と共にブラシュアップ。このアイデアをもとにWith Miiがデザインしたプロダクトをクラウドファインディングで出資者を募り商品化する」というのがこのプロジェクトの全容だ。

ありがちなキャッチコピーをつけるなら「みんなでつくるカー用品」といったところか。

いよいよ始動する「With Mii☓??? お披露目発表会&第一回ブレスト会議」

4月13日(土)、都内にて「With Mii☓??? お披露目発表会&第一回ブレスト会議」が行われた。集まったのは、前もってWith Miiに商品アイデアを応募した中から選ばれた35名。この時点において、オートバックスセブンと手を組むことは参加者の誰一人も知らない。

萩原舞さんは元アイドルということで男性ばかりが集まるものかと思っていたのだが、実際に集まったのは若い男女。その男女比率はほぼ半々で、中にはカップルで参加している方の姿も見かけた。つまり「ユニセックスな商品が期待できる」というわけだ。

オートバックスセブン、いや柳川さんが萩原さんに声をかけたのは「ファン層が幅広いだけでなく、男女比率がほぼ半分だから」とのこと。これはファンでなければわからない。
そして萩原姉妹が登場し「まず今回、コラボレーションする企業様を紹介します」として、萩原姉妹が赤いMR-Sに乗り春のドライブを楽しむ動画が流れる。参加者は興味津々にその様子を見つめる。そして最後にオートバックスセブン本社が映し出されると驚きの声と拍手が沸き起こった。

ちなみにこの赤いMR-Sは柳川さんの私物で「可愛くて仕方ないんです」とのこと。萩原舞ファンとしては、彼女が手がけたグッズで愛車を彩りたいという夢を感じさせるメッセージにも受け取れた。
柳川さんから今回のコラボレーションのきっかけと座組について説明。萩原さんからは今回手を組んだ経緯を話した。こうしてお披露目会が終わった後で、ブレスト会議が始まった。
写真:オートバックスセブンの説明をする柳川さん
写真:With Miiの説明をする萩原さん
気になるコラボレーション第一弾として考えているのは、肩掛けバッグ、フレグランス、そしてクーラーボックスの3種類。それぞれベースのアイデアを元に、参加者から「こうした方がいい」といったアイデアが次々に出てくる。
写真:ブレスト会議の様子
出てくるアイデアや意見に対して、そのどれもが「今まで聞いたことがない」ものばかり。現場にいたオートバックスセブンの担当者は興味津々の様子だ。一般ユーザーと商品企画との間には乖離があることを感じた。

そしてWith Miiの萩原姉妹はメモを取りながら参加者に意見を求め、オートバックスセブンの柳川さんが市場動向を解説。そこからさらなる意見が出てくる。
写真:ブレスト会議の様子
こうして1時間の「第一回ブレスト会議」は終了。今後、季節ごとに進捗報告などを行うミーティングを行う予定とのこと。きっとその場で試作品であったり、商品販売(クラウドファンディングに載せる)スケジュールなどが出てくるのだろう。
写真:萩原舞さん
写真:退出する参加者に声をかける3名
クラウドファウンディングで商品化というのは今では珍しいものではなくなった。企業が異業種デザイナーと手を組むことも珍しいことではない。しかし、そこに一般の人からアイデアを募集してデザイナーがとりまとめ、企業がサポートするというクラウドファンディングは今までにはない組み合わせだ。

ましてそれがカー用品というのはなおさらだ。「今後、どうなるか全く見当もつきません」とオートバックスセブンの広報マンは、若い同社社員の挑戦に不安を隠しきれない様子ながらも、期待を寄せている姿が印象的だった。

若い感性で作られた見たこともない「お洒落で便利なカーグッズ」が誕生する日を心待ちしたいと思う。

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