パトカーの赤灯、いつからブーメラン型になった?その理由は?

パトカー ブーメラン型パトランプ

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警察車両のパトロールカーといえば、屋根の上に赤い回転灯が付いているというのがお約束。さてパトカーの屋根に付いた赤色の警光灯がどんなカタチをしているのか覚えているだろうか。円筒形で反射板がクルクルと回っている……というのは、少なくとも白黒パンダカラーのパトカーにおいては昔の話。いまはブーメラン型の散光式警光灯が主流となっている。

文・山本晋也
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ブーメラン型の赤色警光灯が生まれたのは1996年
幅の制限がある中で、視認性を高めるのが目的

ブーメラン型の赤色警光灯が生まれたのは1996年

では、そのブーメラン型の散光式警告灯が生まれたのはいつ頃なのだろうか。

警告灯の代名詞ともいえる「パトライト」を社名に掲げる株式会社パトライトの沿革によると1996年にブーメラン型の警光灯が誕生している。パトカーの屋根に置かれた赤色灯の歴史をたどると、初期は冒頭でも記したような円筒形が主流で、その後1970年代からは長方形となっていった。

長方形になると前後から見たときは赤い部分が大きく目立つが真横からの視認性は良いとはいえない。そこで、どの角度からでも赤色灯が目立つように考えられたのがブーメラン型だ。

幅の制限がある中で、視認性を高めるのが目的

というのも、パトカーの屋根にはみ出さないように置くという条件で考えると警光灯の全幅は1.1m程度と決まってくる。ブーメラン型にすれば赤い部分が斜めになる分だけ、全幅より赤の面積を広げることができるので、どこから見ても目立つようになるわけだ。

ちなみに、パトライト社や小糸製作所が製造しているブーメラン型の赤色灯は、一般名詞的には「V字型 散光式警光灯」と呼ばれるが、パトライトの商品名である『エアロブーメラン』という呼び名が広く使われているようだ。

その名の通り、空力にも考慮した形状となっていることも採用例が増えている理由のひとつだろう。なお、長方形に見える警光灯についても断面を楕円にするなど空気抵抗の低減については配慮しているのだという。

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