日本で人気のミニバン、なぜ海外では人気がないの?

ヨーロッパでは…商用車のイメージ

ホンダ フリード 2016

まずは日本市場に多くの車種を展開しているヨーロッパから。もちろん自動車文化が根強いヨーロッパでは、日本メーカーも数多くの車種を販売していますが、日本で売られているようなミニバンは多くありません。

理由として、ヨーロッパの人々にとって背の高いボディ形状であるバンは商用車のイメージが強いそうです。日本車のミニバンは乗用車としての利用をターゲットにしているので、ボディカラーや細部のデザインで差別化を図っていますが、やはりミニ「バン」であるため、全体的なシルエットはどうしても商用車のバンと同じようになってしまいます。

アメリカでは…「ミニ」なのがネック!?

トヨタ シエナ 2018

広大な国土を持つアメリカ。多くの国民の生活に自動車は欠かすことができない、こちらも自動車文化が根強い国です。そのため、新車登録台数世界2位(2017年データ)となっています。

じつはトヨタ シエナなど、日本メーカーから3列シート車の乗用車タイプのバンがアメリカ市場向けに生産されていたりと、ヨーロッパ市場と比べると乗用車タイプのバンの需要はあります。

しかし、日本市場で人気のミニバンをアメリカ市場で販売しようとなるとネックなのが「ミニ」バンであること。そう、アメリカ市場で販売するには小さいのです。

例えば同じトヨタから販売されている日本市場向け大型ミニバン「アルファード」とアメリカ市場向け「シエナ」の場合。シエナの全幅は1,984mmとアルファードより134mm大きく、全長も5,085mmとアルファードより135mm大きいのです。筆者自身も以前アメリカでシエナのタクシーを利用したことがあるのですが、その室内空間は今までに体験したことのない広さでした。

また、日本でミニバンが売れているように、アメリカで最も売れているのはピックアップトラック、次にセダンといったところ。アメリカでもバンは商用車のイメージが強く、乗用車タイプであっても、お母さんが子供達の送り迎えに使うためだけの車というイメージを強く持たれているそうです。このような点も、アメリカで日本流のミニバンが売れない原因なのでしょう。

じつは東南アジアでミニバンは人気?

こうして見ると、ミニバンというジャンルは日本だけ?と思ってしまうかもしれません。確かに今まではそうでしたが、最近は少し事情が変わってきています。

ここ数年タイ、インドネシアでは日本流のミニバンの人気が高まってきているのです。それほど数は多くないですが、近年経済成長を遂げている国が多い東南アジアでは、ヴェルファイアなどの高級志向のミニバンの人気が高まっている様子。

元々日本メーカーが自動車販売で大きなシェアを確立してきたこのエリアでは、経済成長に伴い高級志向のミニバンへの注目も少しずつ出てきたそうです。東京オートサロンでは、ヴェルファイアのカスタムカーを見て、東南アジアからの来場者が金額を聞くこともあるそうです。

ミニバンは日本独自のジャンル

日本では人気のミニバンも海外でかならずしも人気ではないのです。それは、それぞれの国や地域の道路事情やユーザーの使い方によって求められる車が左右されるためです。スペースを上手く使うことに定評のある日本人が、日本の道路事情で使用しやすい車を作った結果、ミニバンが誕生したのではないでしょうか?

「日本はミニバンばかりでつまらない」という声も聞かれるかもしれませんが、近年ではミニバンでもスポーツ仕様があったりします。海外では商用車のイメージが強いバンでも、ミニバンを始め、ここまで細かなニーズに合わせて様々なバンがある日本市場…そう考えると日本のバンも面白く見えてくるかもしれません。

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