狙いは上質な大人セダン!? 日本で復活した新型インサイトはどんなハイブリッド車に?

ホンダ インサイト

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メイン市場の北米も日本もセダンのプレゼンスが低下している中、セダンの品揃えを充実させているホンダ。

2018年12月13日(発売は14日)、3代目となるインサイトが日本で「復活」した。一体、どんなハイブリッド車に仕上がっているのだろうか。

文・塚田 勝弘

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。

塚田 勝弘
Chapter
ハイブリッドらしさは控えめにして、狙いは上質な大人のセダン
最近のホンダらしい先進的なインパネ
後席も足もとは広い
1.5L+2モーターの「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載

ハイブリッドらしさは控えめにして、狙いは上質な大人のセダン

初代インサイトは、世界最高燃費の35.0km/Lを狙い、3ドアのハッチバッククーペでしかも2人乗りという、かなりニッチなマーケットを狙った。ある意味ホンダらしい思い切ったハイブリッド車だったともいえるだろう。

2代目は5ドアハッチバックの5人乗りになり、プリウスと比べられるも販売面ではライバルの後塵を拝した。そして今回は4ドアセダンという王道を行く。

ホンダが新型インサイトで強調するのは、アコードとシビックの中間に据えるという点だ。しかも、ハイブリッドが当たり前になっているいま、あえて先進感は出さずに、上質感を追求し、大人のセダンを標榜する。
個人的には、シビックがかなり思い切ったデザイン(ガンダムちっくな)を採用するのに対して、確かに大人の雰囲気が漂うように思える。セダンの購入層が熟年層中心になっているという現実を踏まえたデザイン戦略といえるかもしれない。

なお、日本向け(LXをのぞく)ではトランクスポイラーが設定され、日本専用デザインのフロントグリルを与えることで、世界一品質やデザインにうるさい(こだわる)ともいわれる日本マーケットを意識している。

最近のホンダらしい先進的なインパネ

内装は最新のホンダらしく、シフトレバーの代わりにスイッチ式のエレクトリックギアセレクターを採用するほか、8インチディスプレイには、ホンダ・インターナビなどが表示される。
大型2眼メーターディスプレイは、見やすく質感の高さが魅力だ。

後席も足もとは広い

大型の前後シートにより、身長171cmの筆者が前後席に座ると、膝前にも十分な余裕があり、平均的な日本人の身長であれば、大人4人がゆったり座れる広さが確保されている。

なお、バッテリーや制御装置を含むIPUは、後席座面下に受け皿を使って配置することで、居住性や積載性を犠牲にしていないのもいい意味でハイブリッドらしくない。

トランクは最大幅1,380mm、奥行き1,000mmで、6:4分割可倒式を採用するなど、ハイブリッドであることを言い訳とせず、ガソリン車のセダンのような使い勝手を実現しているのも見逃せない。

1.5L+2モーターの「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載

走りに関しては、試乗する機会を得てからとなるが、2013年のアコードハイブリッドに初めて搭載されて以来、オデッセイやステップワゴン、クラリティPHEV、CR-Vに搭載されている「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載している。

新型インサイトも1.5Lエンジン+2モーターを搭載し、バッテリー状態によるが低速域ならモーター走行が可能。シームレスに走行モードを切り替えることで、省燃費運転を実現するとしている。

シリーズハイブリッドでも直結クラッチを搭載することにより、エンジンが得意とする高速巡行走行時などの低負荷運転領域では、ほぼガソリンエンジン車として走行する。

さらに新型インサイトは、アコードなどが属する1クラス上のDセグメントも見据えた新型プラットフォームを使い、軽量化と高剛性化、音振動対策、走行安定性、安全などを大きく引き上げ、最新世代のホンダ・セダンにふさわしいクオリティを手に入れたとしている。

もちろん、「Honda SENSING」を標準装備する。セダンの人気がいま少し盛り上がらない中、日本市場からどう評価されるか気になるところだ。

価格は「LX」が3,261,600円、「EX」が3,499,200円、「EX・BLACK STYLE」が3,628,800円。燃費は最高値でJC08モードが34.2km/L、WLTCモードが28.4km/Lとなっている。
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