トヨタの高級セダン、センチュリーとクラウンってどれくらい違う?

【東京モーターショー2017】トヨタ センチュリー

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センチュリーとクラウン。どちらもトヨタを代表する高級セダンですが、両車はまったく異なるアプローチでクルマ作りを行っています。ボディサイズやパワートレーン、販売価格などを比較し、どれくらい違っているのかを検証してみました。

文・CarMe編集部
Chapter
センチュリーの歴史
クラウンの歴史
似て非なる2台のセダン

センチュリーの歴史

センチュリーは、1967年から生産し続けているトヨタの最高級セダンです。お抱えの運転手がハンドルを握る、国産ショーファードリブンの草分け的存在。公用車などにも多く使用されています。

生産もトヨタ自動車ではなく系列会社の関東自動車工業(現在のトヨタ自動車東日本)が担当。熟練の職人たちによって製造されており、コストも多くかけられています。

後部座席の快適性や静粛性に重きを置いて作られた室内の意匠は、本木目のウッドパネルや、職人の手作業によるレザーインテリアなど、細部までこだわりが見て取れます。

ボディカラーの名称には、「神威(かむい)」や「瑞雲(ずいうん)」など、和名が用いられていることでも、センチュリーの立ち位置がわかります。

2018年には21年ぶりのフルモデルチェンジを行ない、それまでの伝統であったV型12気筒と決別し、V8エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドのパワートレインを採用したことでも話題を集めました。

クラウンの歴史

クラウンはセンチュリーよりも、さらに古い1955年から生産されている高級セダンです。こちらはオーナーみずからがハンドルを握って運転することを想定し、ドライバビリティも追及されています。

初登場以来、基本スタイルを継承しているセンチュリーに対し、クラウンの初代と2代目は、海外のトレンドに影響を受けたスタイルで、独自のスタイルを模索するようになったのは、1967年に登場した3代目からです。なかでも1971年に登場した4代目は通称”クジラクラウン”とも呼ばれた独特の顔つきとスタイリングで人気を博しました。

その後もトヨタを代表するオーナーカーとして、2018年6月に登場した最新のクラウンまで計15世代にも渡って生産されています。

似て非なる2台のセダン

ショーファードリブンのセンチュリーと、オーナーカーのクラウンは、同じトヨタを代表するセダンでも、正確はまったくと言って良いほど異なります。

現行モデルで比較してみると、センチュリーの車両本体価格はベースグレードで1,960万円。それに対し、クラウンはベースグレードが460万6,200円、クラウン ハイブリッドのトップグレード(Gエグゼクティブ)でも718万7,400円となっています。

ちなみにレクサスのフラッグシップセダンであるLSのトップグレード(LS500h エグゼクティブ)でさえも、約1,700万円であることを考えれば、いかにセンチュリーが特別なセダンであるかがおわかりになると思います。

ボディサイズも、センチュリーは全長5,335mm×全幅1,930mm×全高1,505mm、ホイールベース3,090mmなのに対し、クラウンは全長4,910mm×全幅1,800mm×全高1,455mm、ホイールベース2,920mm。

パワートレインはセンチュリーが5.0L V8エンジン+モーターのハイブリッドなのに対し、クラウンは2.0L 直4ICターボから、3.5L+モーターのハイブリッドまで、数種類が用意されます。

センチュリーは、運転を楽しむという側面よりも「安全かつ快適に要人を移動させる」ために作られており、一方のクラウンは大人4名を乗せて快適に移動できるだけでなく、オーナーが運転して楽しい”ファン・トゥ・ドライブ”も盛り込まれた高級セダンとして作られています。

センチュリーの醍醐味は、後席に深々と座ったときに、クラウンの真骨頂はハンドルを握ってこそわかるのかもしれません。

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