昔の軽は新車で47万円!? 軽自動車が値上がりしている理由

軽自動車は安さ重視から機能重視へ

スズキ アルト 初代 1979

以前の軽自動車は、車両価格の安さから、自家用車の購入代金や維持費を節約したい人、買い物などの近場の用事でクルマを使いたい人、通勤用のセカンドカーにしたい人などが、積極的に購入していました。そのため、各メーカーは、価格を抑える戦略でクルマ作りを行ってきたのです。

1979年に登場した「スズキ アルト」は、その代表的なモデルで、ボディはバンパーが安いグレー塗装のスチール製、ドアの鍵穴は助手席側を省き運転席側のみ、内装は内張りを省略できる箇所は鉄板に塗装を施しただけ、ダッシュボードとインパネは一体成形された樹脂製で、エアコンはヒーターのみ、さらにフロアマットはゴム製、後部座席の背板にはベニヤ板、ウインドウウォッシャーは手押しのポンプ式と、徹底したコスト低減が図られていました。

結果、初代アルトは車両価格、47万円という安さを実現しました。これはもっとも安い例ですが、当時の軽自動車は、100万円もあれば上級グレードを手に入れることができました。

しかし時代は流れ、1993年に発売されたスズキ ワゴンRの大ヒットをきっかけに、軽自動車にも機能や質感を求めるユーザーが増えていきました。

現代の軽自動車に装備されたもの

ホンダ N-BOX Custom G・EX ターボ Honda SENSING

1949年に当時の通産省から軽自動車の規格が発表されてから約70年。その間に軽自動車の規格改正が幾度となく行われ、排ガス、衝突安全基準、横滑り防止装置の装着義務化など、車両価格は上昇して行くことになったのです。

その標準装備を含め、パワーステアリング、パワーウィンドウ、集中ドアロック、UVカットガラス、エアバッグ  ABS、オートライト、運転支援システム、両側スライドドアなど、現代の軽自動車には、あの安かった時代には無かった優秀な機能が増えています。

こういった装備が増えて使いやすくなったことを考えると、軽自動車の価格が高くなったことにも納得がいきますよね。

軽自動車で高い車と安い車は?

ホンダ N-BOX Custom G・EX ターボ Honda SENSING

現在販売されている軽自動車のなかで、高額なモデルは、ダイハツ ウェイク(184万円)、スズキ スペーシアカスタム(190万円)、ホンダ N-BOX カスタム(208万円)、日産 デイズルークス ライダー(205万円)など。

一方でスズキ アルトは、8代目となって機能性も十分高められているにも関わらず、車両価格は84万円。依然として安価でお手ごろな軽自動車として販売されています。ちなみに、ライバルのダイハツ ミライースも同じ価格で販売されています。


軽自動車の車両価格が上がっているのは、規制に合わせた装備の追加に加え、ユーザーが高くても機能性を求めるようになったためであり、メーカーがただ単に価格を上げているわけではありません。

品質や物価に対する上昇率などを含めて考えると、ひと昔前より現在の軽自動車のほうが安い、という考え方もできますね。

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