ジャガー新世代EV「I-PACE」が国内走行初披露!旧車から最新EVまで100台以上が集結「浅間ヒルクライム2018」

ヒルクライムとは

ヒルクライムとは、封鎖した公道などの登坂コースを駆け上がる自動車競技。美しい自然を舞台としたダイナミックなレースは、特にヨーロッパ大陸では第二次大戦前からサーキットレースにも負けない人気を誇り、1950-70年代には国際自動車連盟(FIA)による欧州選手権も開設されていた。また同じ時期には、在留米軍の将兵や一部の進歩的な日本人モータリストの手により、日本国内でも盛んに開催されていたという。

もちろん現代でも、欧米では数多くのイベントが開催されているのだが、とりわけ人気の高いのが、クラシックカーおよびレーシングカーによるヒルクライム。ところが現代のわが国では、時間限定とは言えども公道の専有を自治体や当局から許可を取り付けねばならないことが高いハードルとなり、ヒルクライムは最も実現困難な自動車イベント……、というのが半ば常識と化していた。

浅間ヒルクライムの楽しみ

浅間ヒルクライム(写真・浅間ヒルクライム実行委員会)

そんな状況のもと、2012年秋に長野・高峰高原「チェリーパークライン」で初めて開催された「浅間ヒルクライム」は、日本のモータースポーツの発祥の地である「浅間」の名を掲げて、20年以上に亘って途絶えていたヒルクライムを再燃させることになる。

そして第三回となる2014年以降には、国内の大規模ヒルクライムイベントとしては約40年ぶりとなる公道封鎖を実現したことを契機に人気が爆発。今や2万人以上のギャラリーを集める、日本を代表するクラシックカーイベントの一つへと成長するとともに、近年では日本全国で続々と復活を遂げているヒルクライムイベントの先駆けとなったのである。

しかし、通常は5月に開催されるはずのこのビッグイベントが、今年なかなか開かれなかったことを不思議に思われるファンも多かったことだろう。実は、第一回からの拠点だった「アサマ2000パーク」のホテル移築のため、向こう数年間はパドックとしての使用が不可能となることが判明。今年は同じ浅間山麓の群馬県側「つま恋パノラマライン」にコースを移して、11月3-4日に開催されることになったのだ。

とはいえ、開催場所に加えて開催時期まで一変してしまったことから、大会の発起人に名を連ねている筆者は、例年どおりの人気を得られるか否かを不安にも感じていた。ところが11月3日の初日早朝にイベントの拠点となるパルコール嬬恋を訪れてみると、そんな筆者の懸念は一瞬にして雲散霧消となった。

生産年代別から「ヒストリック」「ネオ・ヒストリック」「モダンタイムズ」に分けられた3クラスにエントリーした参加車両は、前回と同じく100台を優に超えていたのだ。

この3クラスの中、新旧のスポーツカー/スーパーカー、往年のラリーマシンなど、登録ナンバーのついたクルマたち。あるいはスーパーGT選手権用のマシンやFIA-GTカー、さらにフォーミュラマシンに至る4輪の純レーシングカーたち。ホンダHRCワークスマシンを含む2輪レーサーたち。そして今や浅間名物とも称されるレーシングサイドカーなど、実にバラエティに富んだエントリー車両の疾走するさまが見られるのは、これまでの浅間ヒルクライムと変わらない楽しみと言えるだろう。

国内走行初披露!ジャガー新世代EV「I-PACE」

浅間ヒルクライム(写真・浅間ヒルクライム実行委員会)

さらに、協賛各社が持ち込んだスペシャルな車両によるデモ走行も、浅間ヒルクライムでは毎回話題となるのだが、今回はジャガーの新世代EV「I-PACE」が日本国内で走行を初めて披露したのが最大のトピック。横浜ゴムが製作したEVコンセプトカー「AERO-Y」とともに、ほぼ無音のまま目覚ましいスピードで走るさまは会場に詰めかけたギャラリーを魅了することになったのだ。

旧くは1960年代のスポーツカーから最新EVまで、あらゆる世代やカテゴリーの自動車が日本モータースポーツの聖地を駆け抜ける「浅間ヒルクライム」は、英国の世界的イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のようにもなり得るポテンシャルを秘めている。主催者の一人である筆者は、いささかの身内贔屓を認めつつもそう確信している。

これからも浅間の地を舞台に行われるであろうこのイベント、CarMe閲覧者諸兄にもぜひ訪ねていただきたいと切に願っているのである。

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