年間約1億本!? 使用済みタイヤは、その後どうなるの?

使用済みタイヤはどうなる?

タイヤ 交換

クルマの種類や走り方、タイヤの性能によって違いはありますが、一般的には走行距離3万km程度でのタイヤ交換が推奨されています。ちなみにタイヤのトレッド面の残り溝が1.6mmを切ると、車検に通りません。

また、残り溝が十分ある場合でも、時間の経過とともにタイヤは徐々に硬化し、最終的にはひび割れなどを起こして満足な性能を得ることができなくなってしまいます。ブリヂストンなどの大手タイヤメーカーでは、残り溝が十分にある場合でも、製造から10年が経過したタイヤは新しいものと交換するよう奨めています。

タイヤは基本的に、粗大ゴミとして捨てることはできませんので、タイヤを購入した店舗や整備工場、ガソリンスタンドなどで新品のタイヤと交換したときに、使用済みタイヤを引き取ってもらうことになります。その際の費用は、1本あたり数百円が目安です。

日本タイヤリサイクル協会の2017年の統計によると、回収された使用済みタイヤは、93%がリサイクルに回されています。

①熱利用

使用済みタイヤのうち63%は熱利用。つまりエネルギーに変えられます。中間処理工場で使用済みタイヤを細かく切断したタイヤチップを、工場などでボイラーの燃料として用いるのです。

利用しているのは製紙工場が一番多く、他に製鉄やセメント、タイヤメーカーの工場でも使われています。また、輸出も行っています。

②更生タイヤ

タイヤは、衝撃を吸収したり荷重を支えるために、ゴム以外にもいろいろな材料が使われています。タイヤの骨格を形成するカーカスと呼ばれる層には、ポリエステルやナイロンが使われていますし、トレッド(地面と接する面)とカーカスの間を補強するベルトにはスチールコードが使われています。

すり減ったタイヤでも、それら基礎部分となるところはきちんと機能しているので、トレッド面をきれいに削り取って、新しいトレッド面を貼り付けることで『更生タイヤ』を作ることができます。更生タイヤは、トラックやバス、航空機や建設機械で利用されています。

③再資源化

使用済みタイヤの約11%は、再生ゴム原料として使用されます。粉砕されたゴムチップやゴム粉が、さまざまな用途に用いられます。たとえば、クッション性が求められる陸上競技場やグラウンドなどの舗装充填材、人工芝、アスファルト混合物やその他ゴム成型品などです。

このように、私たちの身近に存在するいろいろなものに、使用済みタイヤが使用されています。


タイヤは消耗品ですが、ほとんどの使用済みタイヤがリサイクルされています。私たちの安全を支えるタイヤが、その後も日本の産業や暮らしを支えるために活躍しているのですね。

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文・立花義人
5歳の頃に自動車図鑑で見たアルファロメオのデザインに衝撃を受け、以降クルマに魅了される。様々なクルマの個性を知りたいと考え、免許取得後国産・輸入車問わず20台以上を乗り継ぐ。車検整備を取り扱う企業に勤務していた際、メンテナンスや整備に関する技術や知識を学ぶ。趣味はドライブ、食べ歩き。現在の愛車はパサート・ヴァリアント。

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