RX-7やRX-8など、ロータリーエンジンのオーバーホールは他のエンジンと比べて高い?

エンジンオーバーホールは「時価」

オーバーホール エンジンパーツ

エンジンのオーバーホールに関して、「ネットや雑誌では、いくらと書かれていましたが、本当はどうなの?」「相場はどのくらい?」といった質問がよくありますが、答えはあるのでしょうか?

オーバーホールを必要とするエンジンは、実際に開けてみないと状態がわかりません。分解してようやく何を交換したらいいのか、どんなケアが必要なのかなどが判明します。

つまり、最初からわかっているのは「補機類を含めたエンジンの脱着工賃」と、最低限分解するのにこれだけかかるという「基本料金」だけ。実際には、それにプラスして部品代と、エンジン以外の部分にも問題がある場合は、それらにも手を入れる必要が出てきます。

さらには、開けた結果として「再起不能」の診断が下され、リプレイス用のエンジンやパーツが用意できない車種では、エンジンの脱着と分解工賃がかかっただけで、事実上クルマそのものが再起不能になることもありえます。

では、本題のロータリーエンジンとレシプロエンジンのオーバーホール料金を比較してみましょう。

マツダ 13Bロータリー

3代目アンフィニRX-7 13B型ロータリーエンジン

ネットでマツダ 13Bのオーバーホールをざっと調べてみると、30万円台が最安と出てくることもありますが、この値段ではアペックスシールやガスケットなど最低限必要な部品を交換するだけで手一杯。オーバーホールとは言えません。

13Bの場合、ローターの新品交換をともなうもので50万円程度、ディーラーならプラス20万程度で70万円前後といったところでしょう。さらに各部をゴッソリと新品に替え、必要なところを研磨して、タービンなど補機類を入れ替えていけば、最低でも100万円は下りません。

トヨタ 2JZ-GTE

スープラやアリストに搭載されていた直列6気筒ツインターボの2JZ-GTEは、エンジン脱着、バラして組むだけで40万円~50万円が相場です。

あとはまったくの時価で、エンジン単体だけであらゆるものを交換、調整していけば最低でも100万円近くになります。これにターボチャージャーのオーバーホールを含めれば、120万円〜といったところになるでしょう。

日産 RB26DETT

RB26DETTエンジン 1989年

RB26は、13Bや2JZ系より、純正部品調達そのものが難しくなっているといわれています。そのため、専門ショップのオリジナル部品など、純正外の新造部品を使う例も多く、必然的にチューニングをともなうオーバーホールとなり、支払いも高額になると思ったほうが良いでしょう。

単にガスケットやゴム類など消耗品を交換するだけなら45万円前後、動作しないわけではないものの、経年劣化の早い部品を交換するリフレッシュ作業で80万円前後といわれます。

これが本格的にオーバーホールしていけば、エンジン単体で140万円前後、各部バランス取りなどを行った新品相当のエンジンとタービンで200万円コースが最低限といったところです。

エンジンオーバーホールに「お値段以上」は無い

実際には開けてみたらエンジンブローしていた、あるいはエンジン内部の状況が酷く、所定の性能を発揮するためには、単なる部品交換や洗浄ではとても追いつかないなど、さまざまなケースがあります。

それでも予算を伝えれば、ショップではその予算内に収まる作業を施してくれますが、新品同様の性能や耐久性を求めるなら「できるだけ安く」という言葉は使わない方が良いです。エンジンオーバーホールに「お値段以上」は無いのです。

さて、本題のロータリーエンジンがレシプロエンジンより安くオーバーホールできるかという問題ですが、これまで書いてきたように、オーバーホールには、決まった金額がありません。回答を持っているのは、そのエンジンを実際にオーバーホールする職人だけなのです。

異口同音に出てくるのは「安ければ安いなりに、本格的にやるならどこまでも、あえて最低このくらいというなら、100万円前後がひとつの目安」ということ。1990年代の国産スポーツカーのオーバーホールを検討するユーザーは、エンジンの状態を問わず、100~200万円程度の予算を見ておくべきでしょうね。

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