スカイラインGT-R、レガシィなど...バブル期の「羊の皮をかぶった狼」たち

日産 スカイライン(R31型)

R31 スカイライン GTS-R

国産の”羊の皮をかぶった狼”と言えば、日産 スカイラインでしょう。ただし、1985年に登場したR31型スカイラインは、ハイソカーに路線を変更し、大柄なボディに高級車然とした外観で、それまでのスカイラインファンからは不評を買っていました。

しかし、1986年にGTSが設定されてからは徐々に走り路線に軌道修正。最終的には、GT-Rを髣髴とさせるGTS-Rという高性能グレードが設定されました。

GTS-Rは、当時のグループAレースに参戦するために製作されたホモロゲーションモデルで、800台の限定で販売されました。いくつかの理由からGT-Rを名乗れなかったと言われるGTS-Rですが、走りへの路線変更と言う経緯を考えると、徐々にその本性を顕わにしていった”羊の皮をかぶった狼”と言えるでしょう。

日産 スカイライン(R32型)

R32 Skyline GT-R

先代のR31型の反省から、スポーティ路線に変更、ボディは軽量化とコンパクト化が行われ、完全なスポーツセダンとなりました。

改良されたRB20DETエンジンは、215馬力。先代R31型のRB20DET-Rの210馬力を凌ぐもので、くわえて高性能シャシーに、4輪マルチリンクサスペンション、4輪操舵システムのスーパーHICAS等、大幅に進化していました。

その極みが、R32 GT-Rです。ツインターボを備えた直列6気筒エンジンは、レースレギュレーションに合わせて排気量が決定されたRB26DETT。足まわりも、電子トルクスプリットのATTESA E-TSを搭載し、数あるライバルのスポーツクーペを押さえ込むような高性能ぶりでした。

しかしボディのシルエットは、一般的な3BOXスタイルで、まさに”羊の皮をかぶった狼”でした。

基本のボディスタイルや足まわりがグレードで変わることはなく、パワーが100馬力にも満たないGXiなどは、「腐ってもスカイライン」と揶揄されながらも、足回りは高く評価されていました。

スバル レガシィ RS-RA

1989 レガシィ セダンRS-RA

バブル時代に生まれた国産スポーツセダンといえば、スバル レガシィです。その初代モデルは、WRCでも使用されるなど、スバルの技術力が詰め込まれた高性能でした。

なかでもRS タイプRAというグレードは、ラリー競技車ベースとしてSTiによるチューンが施されており、エンジンには専用鍛造ピストン、吸排気ポートは段差修正研磨、クランクシャフトやフライホイールなどの回転系もバランス取りが行われています。サスペンションもちょっとしたレースにならすぐに出場できるくらいに強化されていました。

高性能モデルのRS タイプRAですが、他のグレードとの外観上の違いは、ホイールと小さなステッカーのみ。まさに”羊の皮をかぶった狼”でした。

ホンダ シビック SiR Ⅱ(EG型)

ホンダ シビック SiR Ⅱ

ホンダ シビックの5代目、EG型と呼ばれるモデルの最強グレード。最高出力170馬力で、排気量1リットル当たり100馬力以上を発揮するB16型1.6L VTECエンジンを搭載。足まわりは、4輪すべてがダブルウィッシュボーン式で、SiRグレードのみスタビライザーが前後に装備されていました。

重量は、パワステとエアコンを装備したSiR Ⅱが1,070kg。パワステのないSiRは1,040kg。1990年代前半は、国内外のツーリングカーレースで活躍しました。

シビックと言えば、ホンダのベーシックカー。しかし、5代目SiRは明らかに走りが意識され、Type-Rというグレードがまだ無かった時代、十分に生まれた”羊の皮をかぶった狼”でした。

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