飲酒による死亡事故率は8倍!なぜ飲酒運転はなくならないのか?

飲酒運転で跳ね上がる死亡事故率

飲酒運転 夜間ドライブ

警察庁が発表した統計資料によると、2016年は一時減少傾向にあった飲酒運転の死亡事故が増加。2017年には再び減少してはいるものの、依然として飲酒運転による事故が絶えません。

飲酒による事故は死亡率が高く、全事故件数のうち死亡事故の割合は0.68%ですが、飲酒事故は5.67%で約8倍となります。

10年、20年前に比べると、飲酒運転そのものに対するイメージがだいぶ厳しくなったことで、飲酒運転は減少に繋がっています。

以前と違い、飲酒運転による重大事故が報道されやすくなっていますし、飲酒を認識していながら運転を許した周囲の人も罪に問われることもあるので、飲酒する人だけではなく、周囲のすべての人が飲酒運転を止めようとするのは当然だと思います。

そういった連帯責任のようなものが無かった昔は、ある意味「バレなければ良い」という風潮があったのでしょう。上司と一緒に車で飲みに出かけて、そのまま業務命令で飲酒運転で送るよう言われることなど当たり前だった時代があったのですから。

現状で飲酒運転が減ってはいるものの、ゼロに無くならないのは、こうした「バレなければ良い」という意識がまだ残っているのだと思われます。

そもそもの原因を排除する「DADSS」とは?

飲酒運転が発生してしまう根本的な原因は、イグニッションキーさえあれば、誰でも運転が可能であること。

バスやタクシーのような旅客業では、勤務前にアルコールチェックが義務化されるようになっていますが、個人のクルマには、そのような義務はありません。飲酒していようが免許が無かろうが、誰でもクルマを動かすことができてしまうのです。

そこで、飲酒していた場合は発車できないようにしてみてはどうでしょう?という発想で開発中なのが『DADSS』です。

アメリカの国家道路交通安全局が開発中のこの装置、正確には「The Driver Alcohol Detection System for Safety(安全のための飲酒検査装置)」という名称です。

ハンドルの上に空気中の二酸化炭素とアルコール濃度を測る装置がついており、エンジンスタートボタンかハンドルから赤外線で指先の色を検査する装置もついています。

これでドライバーが飲酒運転かどうかを判断し、クルマを動かせないという仕組みです。

実用化にはまだまだ課題も

これが実用化されれば飲酒運転撲滅が期待できそうですが、そう簡単にはいきません。

そもそも人によって血中アルコール濃度がピークに達するには時間がかかり、飲んですぐハンドルを握ったときに検出できるのか?あるいは、飲酒以外のアルコール要因、たとえばアルコール消毒液や奈良漬とどう区別をつけるのか?装置の正確性を高めるには、時間がかかりそうです。

それだけでなく、装置の装着を義務付けない限り、未装着のクルマは飲酒運転で動かせることになります。そのため、コンピューターのついていない昔のクルマまで適用できるよう、装置単体だけでなく、飲酒を検知したらエンジンに電気を流さないようにする装置なども必要になります。

単に機械だけでなく法整備、それも自動車という国際的貿易製品では、国連で道路条約に組み込むなど国際的な取り組みが必要で、課題は山積みです。

それでも、現在のように、飲酒運転が一向に撲滅されない状況を考えると、DADSSのような装置の設置が義務化されるのも時間の問題かもしれませんね。

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