リムジンって普通免許で運転できるの?

リムジン

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東京都内を始め、全国の各都市で目にすることができるリムジンカー。目にした人は、車体の長さに圧倒されます。普通のセダンよりも全長の長いリムジンは、後席で優雅にゆっくり寛ぐことが目的ですが、クルマ好きとしては、あの長いボディのハンドリングや動力性能も気になるところ。あの特別な車は、はたして普通免許で運転することができるのでしょうか。

文・西山昭智
Chapter
一般的なセダンより全長が長いリムジン
普通免許か準中型免許か
車両総重量によっては運転できない可能性も

一般的なセダンより全長が長いリムジン

リムジン(Limousine)とは、もともとフランス語が語源となっており、御者のいる個室付き馬車のことを表していました。現在ではショーファードリブンと呼ばれる専用運転手がハンドルを握る大型のセダンのことを一般的にリムジンと表現しています。

オーナーが前席ではなく後席に座るため、リムジンにとってはドライバーズスペースよりも後席の居住性がいちばんに考えられており、そのため多くのリムジンはストレッチと呼ばれる全長&ホイールベースの延伸が行われています。

ときに6メートルを超えるほどの全長を持つリムジンも多く、それにともないホイールベースも長く、内輪差が大きくなるので、普通のセダンを運転するよりも技術を要することになります。そんなリムジンを運転するには、特別な運転免許が必要になってくるのでしょうか。

普通免許か準中型免許か

普通免許で運転できるのは、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車の3種類です。この普通免許よりもより大きな車を運転するためには、平成29年に新しく施工された免許制度によって誕生した準中型自動車免許が必要となります。

普通自動車免許は、車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トンまでの車両で、準中型免許では車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満までが可能です(※普通免許、準中型免許はどちらも乗車定員10名以下の車両のみを運転することができる)。

普通免許、準中型免許とも、車両総重量と最大積載量と乗車定員に制限があるものの、ボディ寸法やホイールベースに対する規定はありません。

車両総重量によっては運転できない可能性も

つまり、普通自動車でも車両総重量3.5トン未満であれば、ストレッチされたリムジンを運転することは可能なのです。

それでは普通免許で運転できない車両総重量3.5トン以上のリムジンは存在するのでしょうか。リムジンの代名詞ともいえるロールス・ロイス ファントム エクステンディッドホイールベースの車両総重量は3,170kg。メルセデス・マイバッハのS650の車両総重量は2,635kg。ほかにも自動車メーカーの販売するロングホイールベース車で3.5トンを超えるモデルは、調べてみた限りありません。

ただし、コーチビルダーなどにオーダーしたリムジンによっては、3.5トンを超える可能性があります。その場合に限っては普通免許でリムジンを運転することはできません。

また、自家用のリムジン(白ナンバー)は普通免許で問題ありませんが、旅客営業用のリムジン(緑ナンバー)は、タクシーと同じように自動車第2種運転免許が必要となってきます。

大型セダンのボディの真ん中をカットして、新しいパネルを追加することで製造されるストレッチリムジンですが、運転免許に対するハードルは、それほど高くないのですね。
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