便利だけど危険!?「ツライチ」で使うホイールスペーサーの正しい使い方

ホイールスペーサーとは何か?

【東京オートサロン2018】CLIMATE

ホイールスペーサーとは、車体側のハブとホイールの間に挟み込み、タイヤを外側へ張り出すリング状のパーツのことをいいます。

タイヤの張り出しは、「ツライチ」や「ハミタイ」と呼ばれ、古くからスポーティなドレスアップ、チューニングのひとつとして人気があります。

これまでは、保安基準によって、フェンダーからのタイヤのはみ出しは禁止されていましたが、2017年6月の改正で、はみ出し10mmまでなら許容されることになりました。(タイヤ以外のホイールやナットなどの装飾品のはみ出しはNG)

ホイールスペーサーを使用してタイヤを外側へ張り出し、トレッドが広がることで、見た目のカッコよさだけでなく、走行安定性が向上する効果が期待できます。

タイヤがフェンダーからはみ出してもOK!? クルマの保安基準、どう変わった?

ホイールスペーサーの使い方

【東京オートサロン】ワークWORK

ホイールを取り付けるハブには、ホイールを固定するための複数のボルトと、センター出しをするためのセンターハブ(リング状に出っ張った突起部分)があります。対するホイール側には、センターハブにはまる同一直径のセンターホールという穴が開けられています。

ハブのボルト本数やピッチ、センターハブ径は、メーカーによって異なるため、サイズの合うスペーサーを選ぶことが大切です。

汎用スペーサーは、多くの車種で使用できるように、センターホールを大きめに、またボルト穴を長穴に設定しています。そのため、汎用品ではホイールナットの締め付けを均等にしないと、センターがズレやすくなり、走行中に異常な振動を起こしたり、ハブボルトやナットの緩みにつながることがあるので、注意が必要です。

汎用スペーサー使用時には、センターハブとセンターホールの間にできる隙間を埋める(径を合わせる)リング形状のハブリングも使用するようにしましょう。

ワイドトレッドスペーサーはどう使うか?

これまで説明してきたホイールスペーサーは、純正のハブボルトをそのまま使う関係(長さが足りなくなる)で、スペーサーによるタイヤのはみ出し量の調整幅は5mm程度が限界です。

さらに大きくトレッド調整をしたい場合には、ワイドトレッドスペーサーを使います。これは、ボルトの付いたスペーサーで、数10mm単位でトレッドを調整できます。その多くはハブボルト使ってスペーサーを固定し、スペーサーのボルトでホイールを装着します。

こちらもホイールスペーサーと同様、センター出しを確実にするため、ハブリングの使用をおすすめします。またワイドトレッドスペーサーは、トレッドが広がったことで、スペーサーへの負荷が大きくなり、金属疲労によって破壊された事例もあります。

ホイールスペーサー以上に、寸法精度や取り付け方などに注意が必要です。

簡単に、タイヤの張り出し調節ができるホイールスペーサーとワイドトレッドスペーサーですが、取り付けには十分な注意が必要です。クルマに合ったスペーサーを選び、できるだけ取り付けは自分で行わずに専門家に任せるようにしましょう。

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文・わんわんエンジニア
某自動車メーカーで30年以上、エンジンの研究開発に携わってきた経験を持ち、古いエンジンはもちろん最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。EVや燃料電池が普及する一方で、ガソリンエンジンの熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ること。

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