公道を走れるレーシングカー!? "ホモロゲーションモデル"とは?

ホモロゲーションモデルとは?

”ホモロゲーション(Homologation)”とは、「承認」「認証」という意味であり、FIA(国際自動車連盟)などの機関による公認レースに出場する車両に課される規定と、それにともなう認証のことです。

自動車レースには、F1やWRC(世界ラリー選手権)、ツーリングカー選手権など、さまざまなカテゴリーがあり、それぞれに細かな規定があります。

FIA公認レースは、F1のようにレース専用に開発された車両で競うカテゴリーと、市販車を改造した車両で行うカテゴリーがあります。当然のことながら、市販車ベースの競技車両であれば、ホモロゲーション(認証)を取得する条件として”市販車であること”という規定が加わります。

たとえば、市販車に近いグループNというカテゴリーは、『連続した12ヶ月間に2,500台以上生産された、4座席以上の車のうち、グループAのホモロゲーションを取得した車両』という規定になっています。

レースに参加する車両には、非常に細かな規定があり、それによって各クラスでマシン性能の均一化を図っています。市販車ベースのレースカテゴリーでは、改造範囲が限られたものも多く、ベース車に依存する部分が大きくなっています。

そのため、自動車メーカーは競技で勝つために「規定に合わせて性能を高めたベース車両」を開発して、市販モデルとして販売することがあります。これが”ホモロゲーションモデル”です。

では、勝利に情熱を燃やしたメーカーが開発してきたホモロゲーションモデルを、いくつか見てみましょう。

プジョー205 T16

プジョー205 T16

世界ラリー選手権のグループB規定に則り、200台が製造されました。1984年に発売され、1.8Lのターボ付きエンジンをミッドシップに搭載、ロードバージョンは200psを発生するものでしたが、競技用のワークスカーは最大で540psを発揮しました。

外観こそ、コンパクトハッチのプジョー 205に似ていたものの、エンジンの搭載位置はもちろん、ボディの基本構造、駆動方式まで、まったく別物のモンスターマシンでした。

スピードが凄まじく速く、消滅したWRCのグループBで、2年間連続タイトルを獲得。グループB最強のラリーカーと言われています。

メルセデス・ベンツ 190E 2.3-16

メルセデス・ベンツ 190E 2.3-16

1988年、ドイツ ツーリングカー選手権(DTM)に参戦するメルセデス・ベンツが、ホモロゲーション取得のために生産されたモデルです。

エンジンは、メルセデス製エンジンをベースに、レーシングコンストラクターのコスワースが開発した2.3LのDOHC16バルブを搭載、低い車高に前後スポイラーなどが標準で装備されていました。

ライバルは、BMWの初代M3で、DTMのレギュレーション変更に合わせるように、市販モデルも進化。メルセデス・ベンツの190Eは、1989年に190E 2.5-16 エボリューションI、1990年には190E 2.5-16 エボリューションIIとなります。生産台数は、エボⅠ、Ⅱともに500台です。

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