7年ぶりのフルモデルチェンジ!新型メルセデス・ベンツ CLSクラス、どう進化した?

メルセデス・ベンツ CLS 2017

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2005年にデビューしたメルセデス・ベンツ CLSクラス。BMW 6シリーズ グランクーペやアウディ A7、ポルシェ パナメーラなど、欧州Eセグメントに属する4ドアクーペの嚆矢とされるCLSクラスが、2018年、満を持して3代目にフルモデルチェンジが行われました。CLSクラスの歴史を振り返りながら、新型モデルがどう変わったのかを解説します。

文・西山昭智
Chapter
メルセデス・ベンツ CLSクラスとは?
2代目CLSが登場
新しくなった3代目モデル
新型CLSクラスのエクステリア・インテリア
新型CLSクラスのパワートレイン

メルセデス・ベンツ CLSクラスとは?

後席へのアクセスがしやすい4ドアセダンでありながら、クーペのようなスタイリングを合わせ持つ4ドアクーペ。美しいデザインと機能性を持つこの新しいカテゴリーは、メルセデス・ベンツがCLSクラスで先鞭を付け、それ以降、ほかの自動車メーカーから続々と登場したのは記憶に新しいところです。

ドイツ車はもちろん、アストンマーティンからも「ラピード」というモデルがデビューするなど、4ドアクーペというカテゴリーは確かな地位を築き上げています。
そんな4ドアクーペの始祖ともいえるのが CLSクラスです。日本では、2005年から初代CLSクラス(W219)の発売が始まり、発売当初は350、500、CLS55 AMGの3グレードが用意されました。

全長4,915×全幅1,875×全高1,405mm、ホイールベースは2,855mmというボディサイズで、ベースとなったEクラス(W211)と比較すると、全長+95mm(4,820mm)、全幅+55mm(1,820mm)、全高−30mm(1,435mm※カッコ内はEクラスの寸法)となっており、全長と全幅はともにワイド化されつつ、全高のみが低くなっていることがわかります。

初代CLSは2006年にマイナーチェンジを行い、2010年まで発売されました。

初代CLS

2代目CLSが登場

2010年秋には、2代目CLSクラス(C218)が登場。新開発の3.5LV6エンジンを搭載した350と350 AMGパッケージ、5.5L V8エンジンを搭載したCLS63 AMGの3グレードが用意されました。

ボディはさらに大きくなり、全長4,940mm×全幅1,880mm×全高1,415mm、ホイールベースは2,875mm。翌年にはシューティングブレークも登場し、4ドアクーペが4名乗車なのに対し、こちらは5名乗車が可能としていました。

2011年には、4.7L V8エンジンを積んだ550も登場。2013年には、4WDモデルのCLS63 AMG 4マチックとCLS63 AMG S4マチックがラインナップに加わっています。ほかにもディーゼルエンジンのCLS220dブルーテックなど、数多くのグレードが仲間入りした2代目CLSは、2018年に3代目へとバトンタッチします。

2代目CLS

新しくなった3代目モデル

およそ7年ぶりのフルモデルチェンジとなった3代目CLSクラス(C257)。発売当初のラインナップは、2.0L 直4ディーゼルエンジンを搭載したCLS220dスポーツと220dスポーツ・エクスクルーシブパッケージ、3.0L 直6エンジンを搭載するCLS450 4マチックの計3グレードです。

それでは新しくなったCLSの変更点について、さっそく解説していきましょう。

新型CLSクラスのエクステリア・インテリア

新型CLSクラスのデザインテーマは「Sensual Purity(官能的純粋)」。車両後方に向かってダイナミックに切れ上がるヘッドライト、複雑な弧を描きながらボディと一体感を生み出すボンネットライン、曲面をつけることで陰影を生み出したサイドパネル、3Dエフェクトが美しいテールランプなど、先代モデルよりもさらに美しいスタイリングを身に纏っています。

全長はついに5メートル(5,000mm)の大台を越え、全幅も1,900mmに限りなく近づいた1,895mm、全高も15mmほど高くなって居住性も向上しています。吊り上がったヘッドライトは、片側に84個ものLEDを使用したマルチビームLEDを採用。最長で約650mという照射距離の、ウルトラハイビームが備わっています。
スタイリングと同様、インテリアも大きく変化しています。メーターパネルからセンターコンソールまで連なる超ワイドディスプレイには、速度計やタコメーターだけではなく、ナビゲーションの案内などを自由に表示することが可能。

2つの12.3インチ液晶パネルを一枚のガラスで覆ったディスプレイは、タッチによる操作が可能で指先によるピンチ&スワイプも行えます。センターディスプレイの下に並ぶエアアウトレットは、ジェットエンジンのタービンをイメージしたというフィンデザインが印象的。64色のアンビエントライトと連動して、好みのカラーで発光させることもできます。

今回のモデルは後席の3名乗車が可能となり、40:20:40による分割可倒式でラゲッジスペースを拡大させることができるようになっています。

新型CLSクラスのパワートレイン

パワートレインは、1,949cc直列4気筒DOHCターボディーゼルエンジンと、2,996cc直列6気筒DOHCターボエンジン+モーターの2種類。直6エンジンを積むCLS450 4マチックスポーツには、エンジンとトランスミッションの間にISG(Integrated Starter Generator)というディスク型のモータージェネレーターが搭載されています。

このISGは48V電装システムとの組み合わせにより、力強いパワーアシストと効率の良いエネルギー回生を実現し、直6ツインスクロールターボエンジンとISGの電動ブーストによって、最高出力270kW(367ps)/5,500-6,100rpm、最大トルク500Nm/1,600-4,000rpmという優れた性能を発揮します。

トランスミッションはCLSクラス初の9G-TRONIC(9速AT)を採用し、MTさながらのスムーズなシフトチェンジを実現させています。サスペンションには、電子制御による可変ダンパーとエアサスペンション(AIR BODY CONTROLサスペンション)を搭載し、シーンに応じて自在にサスペンションの硬さや車高の調節などを行います。
4ドアクーペという新しいジャンルを切り拓いたCLSクラスも、今回のフルモデルチェンジでついに3代目となりました。Eクラスとの差別化を図るべく圧倒的に美しいスタイリングやラグジュアリーなインテリアデザインを採用し、新しい時代の4ドアクーペにふさわしいモデルへと生まれ変わっています。

見た目だけではなくISGを搭載した新しいパワートレイン、自動運転とアクシデントフリーを実現するための「Inteligent drive」という電子制御デバイスなど、装備の面でもSクラスに迫る充実ぶりとなっています。

新型CLSクラス

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