デロリアンの復活って、どうなったの?

デロリアン

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに登場したタイムマシンを、いまだに覚えている方も多いでしょう。当時、自動車がタイムマシンになる設定は衝撃的で、未来の車はこうなるのか…とワクワクさせられました。かくいう筆者もそんな1人でした。数年前、そのタイムマシンのベース車だった「デロリアン」の復活が噂されたのですが、現在はどうなっているのでしょう?
Chapter
デロリアンは会社名
DMC-12ってどんな車?
DMC-12が復活?
本当に復活するのかという疑問の声も…

デロリアンは会社名

デロリアンは、メーカーの名前です。1975年、GMの副社長が理想の車を作るべく、GMを辞職して独立して作った会社。それが、デロリアン・モーター・カンパニー(DeLorean Motor Company)でした。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のなかで用いられていたのは「DMC-12」というモデルで、1981年から1982年に販売されました。

映画で使われていただけに大ヒットを記録したのだろう…と思われますが、実際には大ヒットどころか、映画が公開されたのは1985年。つまり、映画が公開された時点ですでに”過去の車”となっていたのです。デロリアン・モーター・カンパニーも1982年に解散しました。

DMC-12ってどんな車?

DMC-12の特徴は、まずボディがステンレスでできていることでしょう。それもステンレスの錆びにくい性質を利用した地肌むき出しのボディは、当時、異彩を放つものでした。くわえてドアはガルウイング式と、見た目のインパクトはかなりのものでした。

エンジンは、2,849ccのV型6気筒SOHC。こちらはプジョーとルノー、ボルボが共同開発したPRVと呼ばれるユニットで、プジョーの最高級車604や、ルノー アルピーヌ A310/アルピーヌ V6に搭載されたもの。もともとはV型8気筒を搭載する予定が、オイルショックの影響で出力を抑えざるを得ず、自然吸気のV6になったようです。

登場時、売上は好調に見えたのですが、2万5,000ドルという価格。そして大量のキャンセルに見舞われたことで、会社は経営不振。それに追い打ちをかけるように、1982年に社長がコカイン所持で逮捕(後に無罪となっています)されたことで、資金繰りがショートし、デロリアン・モーター・カンパニーは解散となりました。

DMC-12が復活?

そんなデロリアンですが、2015年12月、アメリカで「Low Volume Motor Vehicle Manufacturers Act」と呼ばれる法律が制定されたことで、風向きが変わります。

25年以上前に生産された自動車のレプリカに限っては、小規模メーカーでの製造を可能する「Low Volume Motor Vehicle Manufacturers Act」によって、2017年に生産されることが発表されたのです。

これを受け、新生デロリアン・モーター・カンパニーも公式ホームページにて「復刻に向けて取り組んでいる」とアナウンス。オーダーを受け付けていました。

ところが、現行の法律とのすり合わせがうまくいかず、デロリアンの復活計画も頓挫しているようです。

本当に復活するのかという疑問の声も…

DMC-12の復活の噂が取沙汰されるのは、じつは今回が初めてではありません。2007年8月に、DMC-12の修理を行っている会社が再生産を発表したのですが、結局は当時の衝突安全基準や排出ガス規制に適合させることが困難で、展示用やコレクターズアイテムとしてのみ「復活」したのです。

また、2011年の10月にはベンチャー企業と協力し、EVのプロタイプが発表されたものの、以降は尻すぼみになりました。

今回も、本当に発売されるのかどうかヤキモキしている人が多いかもしれません。デロリアンの公式ブログでは、2016年10月にエンジンとコンピュータの選定をおこなっている旨がアナウンスされていますが、それ以降更新されていません。一方、Facebookでは、2017年末のメディアの記事として、法律の整備がいまだ遅れていることがリポートされています。

はたして、DMC-12の復活はどうなるのでしょうか?ファンはもちろん、映画のファンも現代に蘇った「タイムマシン」を見てみたいはずです。

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