乗用車が6輪になったら、ハンドリング、乗り心地、燃費などはどうなるの?

ハンドリング、乗り心地、ロードノイズはどうなる?

G63 AMG 6×6

この問題を考えるにあたり、前提としてタイヤサイズは変更が可能で、タイヤの役割は既存と同じ。また6つのタイヤの前後配分は、フロント2/リア4、フロント4/リア2の、どちらでも良いこととします。

まず現実的なのは、リアタイヤを4つにした場合でしょう。このスタイルでは、高速走行中の直進安定性が向上します。リアタイヤのコーナリングフォースが向上することで、横風や路面の乱れによって、クルマのリアが暴れる(左右に振れる)ことが少なくなり、ハンドルの修正量が減る傾向になります。

ただしハンドルを切ったときには、リアがしっかりとグリップをしているため、曲がりにくくなります。曲がりにくい分は、ステアリングのギア比をクイック方向にセッティングをして、バランスをとることになるでしょう。

反対にフロントタイヤを4つにした場合は、先ほどとは逆に、コーナーで曲がりやすくなりますが、少しのハンドル操作に対してクルマが動くようになります。

乗り心地においては、タイヤの配分によらず、悪化することになります。なぜなら、ばね下にある重量物が増えたことで、荒れた路面を走ったときに、タイヤがバタバタと上下に動き、キャビンへと振動を伝えてしまうからです。

またロードノイズについても、音の発生源となるタイヤ(接地面)が増えるため悪化します。接地面を減らすために、タイヤ径を小さくしたり、タイヤ幅を細くしたりもできますが、6つのタイヤそれぞれから入力されるロードノイズを打ち消すことは、容易ではありません。

タイヤ4つのときのロードノイズのレベルに戻すには、通常の倍以上の遮音材を追加することが必要になります。

車室内の居住性や燃費は?

リアタイヤを4つにした場合、タイヤがバウンド(車体側に上がる)するのを受け止める空間(タイヤハウス)が、4輪分必要となるので、後席やトランクが狭くなります。タイヤ2つを重ねて車両の外側に出せば、もとのタイヤハウスに収まりますが、今度はフェンダーからはみ出してしまうため、トレッドを拡幅するためのボディ改造が必要です。

フロントタイヤを4つにした場合、一般的にはクルマのフロントエリアが前方に伸びることになります。フロントタイヤはハンドル操作で左右に転舵しますので、タイヤ2つを重ねて装着することはスペースの問題でできません。

タイヤを前後に並べて配置することになりますが、フロントタイヤのすぐ後ろ側にはフロントドアがあるため、現在のタイヤ位置よりも前に、もうひとつのタイヤが来ることになります。ただ、最前列となるタイヤは、径を小さくしてクルマのノーズを下げることで、デザイン向上への貢献ができるかもしれません。

そして燃費は、タイヤが増えると悪化します。なぜなら追加のタイヤ、およびそれを支えるサスペンションが大きくなることで、重量が増えてしまうためです。また、タイヤの転がり抵抗も増えますので、燃費の悪化に拍車がかかります。

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