90年代も今も中古でしか買えない「ランエボⅡ」。購入したからこそわかるランエボⅡの魅力。

WRCブームと共にやってきたモンスターたち

1990年代、それはWRC(世界ラリー選手権)とハイパワー4WDの時代でした。トヨタ セリカ GT-FOURや三菱 ギャラン VR-4、そしてスバル レガシィが世界の舞台で活躍したことから、日本でもWRCが認知され、多くの雑誌やビデオが発売。ベース車両も好調な販売を記録しました。

当初は、ランチアやフォードに、トヨタ、三菱が絡むという4強で、スバルのレガシィはそれらを追従するというポジションでした。しかし、1993
年にインプレッサを投入すると、流れは大きく変わっていきます。

同じ年、三菱は車重の重いギャラン VR-4に代わり、同じエンジンを積み、車重が150kg以上も軽い「ランサーエボリューションⅠ」を投入。その後、WRCは、2000年代まで、ランサーとインプレッサの熾烈な戦いが続いていくことになるのです。

このころの自動車界というのは、じつ興味深い車がいっぱいでした。ランエボやインプレッサはもちろんこと、セリカ GT-FOUR、日産 パルサー GTi、ダイハツ シャレード 926ターボなどなど。環境性能などという言葉とはほど遠いモデルばかりで、とにかくラリーで速く走るために…というのが開発の主眼。そして好景気もあってか、造りも豪奢で、ユーザーの心を惹きつける車ばかりでした。 

そんななかで僕が愛車に選んだのは、1994年に登場した「ランサーエボリューションⅡ」でした。

じゃじゃ馬のイメージだが、意外とおおらか!?

三菱 ランサーエボリューション2

もともとエボⅠ、Ⅱのベースになったランサーというのは、非常に地味なおじさんセダンでした。教習車に使われるような車種で、ギャランVR-4のような華やかさとは皆無だったのです。

ですので、このランサーをベースにエボⅠが出たときには、多くのラリーファンは度肝を抜かれたと思います。カエルだと思っていたら、白馬の王子様だったような衝撃です。

その魅力は、ハイパワーなエンジンとフルタイム4WDを組み合わせたパワートレインはもちろんですが、なんと言ってもあの派手なエクステリアに多くのファンが惹かれました。

大きな開口部を持ったフロントバンパー、冷却のためのボンネットインテーク&アウトレット、そして大型のリアスポイラー。それはライバルのインプレッサも同じでした。STiバージョンというラリーベースモデルを発売し、あちらはエンジン冷却という裏テーマがあるのに、それを隠し、洗浄用としたラジエター水噴射装置まで付いていました。後に僕が購入したインプレッサWRX STi Ver.3にはルーフベンチレーターまで標準装備されていました。

WRCべースモデルの魅力は、やり過ぎとも思える装備類。一般人がそれを使いこなすよしもありませんが、”本物感”のある装備こそがユーザーの心に刺さったのだと思います。

ちなみに僕がエボⅡを中古で購入したのは、新車が限定販売でなかなか手に入らなかったからです。また発売されても、数日で売り切れるという状態だったので、中古でしか手に入れる方法がなかったのです。そこで、エボⅢの発売発表のタイミングを待って、走行距離が伸びておらず、モータースポーツに使っていない車両を探して購入しました。

三菱 ランサーエボリューション2

ランエボⅡはフロントヘビー&テールハッピーで、その要因としてタイヤやブレーキの容量不足などがよく言われていました。大雨の日に高速道を走ると、4WDなのにテールがツーっと流れ始めるようなシーンもよくありました。

一方で、搭載される4G63型2.0L 直4ターボエンジンは、ハイパワーのわりに扱いやすいエンジンでした。ロングストロークだったため、どこから踏んでも太いトルクが得られ、アクセルワークもシフトワークも楽。意外とのんびりと運転できたものです。

ちなみに、ライバルであるインプレッサは、EJ20型水平対向ターボエンジンがショートストロークだったため、ちょっと油断するといきなりトルクを失い、おいしい回転域を維持するのに頻繁なシフトチェンジを必要とする神経質さがありました。

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