もともとはトラクターのメーカーだったランボルギーニ

ランボルギーニ ウラカン

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スーパーカー好きを魅了してやまないブランドといえばフェラーリが筆頭として挙げられますが、その強力なライバルとなるのがランボルギーニです。現在はアウディ傘下にあるためドイツのメーカーと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はフェラーリと同じイタリア生まれ。そしてこのランボルギーニというメーカー、じつはもともとトラクターのメーカーだって知っていましたか?

文・西山昭智
Chapter
トラクターの製造で莫大な富を築く
フェラーリへの嫉妬で決意
紆余曲折を繰り返したのちに

トラクターの製造で莫大な富を築く

ランボルギーニの創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニは、トラクターの製造販売で大成功した実業家。熱狂的なカーマニアであり、レース好きだったフェルッチオは、ランボルギーニ社を設立した1949年から数々の自動車をコレクションするようになります。

そんなカーマニアの最高峰にいつもあったのがフェラーリでした。F1で華々しい活躍を遂げるフェラーリに魅了されたフェルッチオは、フェラーリの実車を購入。さらにこの車を作った本人に会いたいと思い、本拠地のモデナへ乗り込みます。しかしすでにレース界の巨人となってたエンツォ・フェラーリに逢うことさえままならず、モデナを後にしました。

フェラーリへの嫉妬で決意

このときの悔しさを忘れることができなかったフェルッチオは、フェラーリよりも素晴らしいスポーツカーを作るべく、1962年自動車製造へ本格的に乗り出します。

翌年のトリノショーには早くもコンセプトカーを出品し、1964年にはランボルギーニの市販車第一号、350GTを発売しています。後継の400GTも含めて販売は成功を収め、以降ミウラ、そして1971年にはあのカウンタックを生み出しました。

紆余曲折を繰り返したのちに

フェラーリに対抗しうる名作スーパースポーツカーを次々と世に輩出したものの、ランボルギーニというブランドは紆余曲折の歴史をたどります。

1980年代にはアメリカの自動車メーカー、クライスラーの傘下になり、現在はVWグループのアウディ傘下となっています。

フェラーリを強烈なライバルと見つつ、最後まで決してレースに参戦することのなかったフェルッチオは、あくまでロードゴーイングスポーツの世界においてフェラーリに優位でありたいと思ったのかもしれません(クライスラー時代にはF1に参戦しています)。

これらの逸話はいずれも真意のほどは分かりませんが、いずれにしてもランボルギーニという小さなトラクターのメーカーがあのフェラーリに対する強力なライバルであることは間違いありません。ちなみにランボルギーニは現在もトラクターの生産を続けています。

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