マルチリンク式サスペンションのメリット・デメリット

マルチリンクのデメリットは?

マルチリンク シビックタイプR

①コストが高い

マルチリンクは部品点数が多いため、部品コストが高くなってしまいます。仮にリンクが1本増えた場合、リンク本体の部品材料、加工費、両端に装着するリンクブッシュ、ブッシュの圧入費、さらに製作工程などのコストが余計にかかってしまいます。そのぶん車両の価格上昇につながることもあります。

②複雑な構造であるがゆえにおきる設計ミス

20年以上前から、メーカーではジオメトリー設計にコンピュータが使われています。現在は、最適化設計技術も進み、以前に比べるとはるかに短い期間でジオメトリー設計ができるようになりました。

しかし、マルチリンクのように複雑な揺動をするサスペンションリンクは、あるとき思いもよらぬ(不具合)現象を起こすことがあり、結果、他のサスペンション形式よりも開発期間が長くなってしまいます。

この開発では、最終的には熟練技術者の知恵を入れて仕上げ、テストに次ぐテストを行い、完全に不具合をつぶしたうえで市販化されます。そのため、現在、世の中を走行している車両では、不具合が起こることはまずありえません。

性能ポテンシャルが高いマルチリンクは、今後も高級車を中心に採用が広がっていくと考えられます。その一方で、コスト重視のコンパクトカーにとっては、ビーム式のリアサスペンションが、もっとも優れたサスペンション形式となります。

メーカーの設計者たちは「車両に求められる性能」に応じて、もっともパフォーマンスの良いサスペンション形式を検討して決めているのです。

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