BMW GSというメンタリスト

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英国を出発、ユーラシアを横断、アラスカ、カナダを経てニューヨークまで、という壮大な旅は、数々の困難を乗り越えながら成功に終わる。ドキュメンタリー作品「ロングウェイラウンド」に収められた115日間、3万2000キロの旅は、ユアン・マクレガーとその友人であるチャーリー・ブアマンとともに、GSというBMWにとっての象徴的なブランドに新たな伝説を加えることにもなった。

text:春木久史 photo : 長谷川徹  [aheadアーカイブス vol.120 2012年11月号]
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BMW GSというメンタリスト

BMW GSというメンタリスト

もちろん二人の映画スターが主役であることは言うまでもないことだが、彼らの「相棒」となった2台のGSは、この作品のなかでしっかりとした存在感を放ち、もう一方の主役として存在している。GSであればこそ、この旅、この映画は完成しているとも言えるだろう。
 
これまで数多くのライダーが、地球的な規模の旅に出ようとした時、その相棒としてGSを選び、文字通り世界中を走りつないできた。アマゾンも、シベリアも、モンゴル高原も、北米も、オーストラリアのアウトバックも。
 
どんなに過酷な状況にも音を上げない信頼性。それは決して机上のものではなく、例えば粗悪な燃料、逃げ出したくなるほどダストの多い空気、いつまでもオイル交換のできない環境、1本のタイヤでどこまでも走らなければいけないような計画、そんな旅によく耐え、そして乗り手を助けてくれる頼もしさ。

単にエンデューロモデル、とかビックオフロードとか、そういうくくりで他のバイクと一緒にすることができない「何か」を持っているのがGSなのだ。
 
そしてここのところが重要なのだが、乗った瞬間にその「何か」が乗り手に伝わるテイスト。それがGSというシリーズのラインアップに共通して存在するということ。「何か」とは何か?
 
乗った瞬間にそのまま旅に出ることができそうな感覚。旅に出ようよ、と訴えてくる力だ。もちろんそれは、なんとなくというような漠然としたものではない。

BMWのモーターサイクルのすべてに共通することだが「人間が乗ることで完成するデザイン」がもたらすものでもあり、現在のGSシリーズの原型となった1980年代のパリダカマシン、それよりはるか以前の第二次世界大戦で北アフリカを駆け回った軍用モデルから鍛え上げてきたリライアビリティ(信頼性)の思想、そして数限りない地球規模の旅からのフィードバック。

それは数値に置き換えることができるものではないが、その代わりに「GS」と記すことで逆にすべてを表すことができるものだ。
 
GSを所有する、GSに乗る、ということは、すなわち旅に出る用意ができたということだ。同時に、過去から続く数多くの伝説を共有することにもなる。
写真は、BMW-GSシリーズで唯一の単気筒エンジンを積む「G650GSセルタオ」。リッタークラスのGS以上にオフロードの走破性に優れるモデルでありながら、GSの名に恥じないロングツアラーとして仕上がっている。

車両本体価格:¥1,038,000
○総排気量:652cc
○最高出力:35kW(48ps)/6,500rpm
○最大トルク:60Nm/5,000rpm
■BMWカスタマー・インタラクション・センター
TEL:0120(269)437 www.bmw-motorrad.jp

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