岡崎五朗のクルマでいきたい VOL.45 インフラが整ってきた

VOL.45 インフラが整ってきた

アヘッド 岡崎五朗のクルマでいきたい

現在の20倍以上。すごい数である。けれど、実際に3万5700基という数字がどの程度のものなのかとなると、ピンとこない人も多いだろう。ズバリ言えば、ガソリンスタンドの数と同じだ。
 
低燃費車の普及で収益性が悪化したところに、40年以上経過したタンクの改修を義務づける改正消防法が施行され、ガソリンスタンドの数はピーク時の3分の2まで減少した。

それでも、道を走っていればガソリンスタンドの看板を見かけることはまだまだ多い。国が打ち出した3万5700基という急速充電器の数が、現在のガソリンスタンド数を意識していることは間違いないだろう。
 
もっとも、3万5700基はあくまで急速充電器の数であり、1カ所に5基あっても5と数える。複数の給油機を備えるガソリンスタンドを1とカウントしていることを考えれば、絶対的な数はまだまだ及ばない。

けれど、いまは日産や三菱のディーラー、官公庁、高速道路のサービスエリア、大型ショッピングセンターなど、ごく限られた場所にしかない急速充電器が、今後いたるところで見られるようになるのは間違いない。さらに、EV購入時に国から出る補助金も現在より手厚くなる。
 
これにより、「航続距離が短い」、「充電器が少ない」、「価格が高い」という、EV普及を阻む3大デメリットは大幅に軽減される。真夏のピーク電力時に1基で50㎾もの電力を消費する急速充電器が同時に多数稼働したらどうなるか?そんな不安は残るものの、これだけの条件が揃えばEVに乗り換えてもいいなと考える人は間違いなく増えるだろう。

問題は日産リーフと三菱アイミーブぐらいしか選択肢がないこと。土俵は整った。いかに魅力的なEVを増やしていいくか。いま問われているのはそこだ。

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