岡崎五朗のクルマでいきたい VOL.47 人間研究と切り離せない次世代安全システム

VOL.47 人間研究と切り離せない次世代安全システム

アヘッド 岡崎五朗のクルマでいきたい

自動ブレーキの陰に隠れて目立たないものの、次世代安全システムには他にも様々な機能が含まれている。なかでも非常に賢く有益なのが車線逸脱警報だ。

車載カメラで道路の白線を認識し、車線から逸脱しそうになったら警報を発するこのシステムの目的は、よそ見、不注意、居眠りといった、本来ならあってはならない、しかし現実的には起こり得る危険から乗員を守ることにある。

最近では警報だけでなく進行方向を微修正してくれるタイプも登場。普及すれば高速道路の事故をかなり減らせるだろう。

興味深いのは、ドライバーに車線逸脱を知らせる方法がメーカーごとに違うこと。スバルやレクサスはピピピという警報音。ボルボやメルセデスはステアリングに振動を与える。キャデラックはシート左右部に振動装置を埋め込み、逸脱しそうな側を振動させる。

すべて試してみたが、もっとも優れていると感じたのはキャデラックだ。振動による警告を受けた瞬間から、感覚的にステアリングをどちらに修正すればいいかがわかる。

次にわかりやすいのはステアリング振動タイプ。ステアリングが振動するため警告の原因が直感的にわかる。その点、警告音タイプは、警告が鳴ってからドライバーが車線を逸脱しつつあることを理解するまでにさらに1クッション必要になる。

また、こちら側に寄ってきた隣のクルマを避けるべく意識的に車線を踏むようなケースでも、警告音タイプは同乗者に要らぬ心配を与えてしまう。

このように、目的やそれを達成する技術は同じでも、ドライバーに危険を知らせる方法は様々。逆に言うと、この種のシステムにさらに磨きをかけていくためには、さらなる人間研究が必要ということだ。

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