オンナにとってクルマとは Vol.40 色にまつわる妥協とホンネ

オンナにとってクルマとは

Vol.40 色にまつわる妥協とホンネ

なんだか、恋人がいるのに浮気願望があるみたいで、飽きっぽいのか、目移りしやすいのか、そんな自分はおかしいのではないか。などと、ちょっと悩んでみたりした。

実際、周りの男性たちは、何台か愛車を乗り継いでもボディカラーはすべてガンメタリックだとか、ほかのモデルにはないモスグリーンが気に入っていて、そのせいで乗り換えられないのだとか、一途な人たちがいるものだ。

でも、女性たちに聞いてみると、深い心理にぶち当たった。たとえばずっと白いクルマに乗っている女性は、「実は白が欲しかったわけではなく、本当は赤やピンクがいいけれど、絶対にすぐ飽きてしまうだろうから、それらの色を選ぶ勇気がなかった」と言うのである。

なるほどその気持ちはよくわかる。私も高価なコートを買った時に、本当は赤がいちばん素敵だったのに、飽きそうだからと黒を買ったことを思い出した。「絶対に飽きる」と自己分析をして、無難な色を選択した彼女たちは賢い。

まさか自分が飽きるとは予想もできずにブルーを選んだ私よりも、数段にオトナだ。けれども、心のどこかでは100%満足しきれていないことがわかる。別の色に塗装しなおすか、ラッピングという手段はあるものの、ちょっとハードルが高いのが現実だ。

そんな中、先だっての東京モーターショーに出展されたダイハツのコペン・コンセプトは、着せ替えができるボディパネルが大きなトピックだった。ライト以外のパーツは、たったの3分ほどで全て交換が可能で、実際にデモンストレーションでやってみせた。

このまま発売されるかどうかは、最終の検討段階だそうだが、実現すれば私たちの悩みはほぼ解決する。あとで着せ替えができるなら、飽きることを恐れずに本当に好きなボディカラーを選ぶ人が、増えるのではないだろうか。

結果としてもっと愛車を大事にする人が増え、カラフルなクルマが街にあふれ、それを見て笑顔になる人も増える。色が持つパワーで、そんな好循環が生み出せる可能性もあると信じたい。

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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。

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