オンナにとってクルマとは Vol.62 彼女を変えたのは赤いビートルだった

Vol.62 彼女を変えたのは赤いビートルだった

洋服の好みやメイクがナチュラルになり、聴く音楽や通うカフェも変わり、休みの日には西へ東へとドライブ旅行にでかけるようになって、彼女はなんだか会うたび魅力的になっていった。

当時は、やっぱり公私ともに充実している女性はキラキラするものなんだなぁ、と感じていたのだけれど、思い返してみるとそのきっかけをもたらしたのは、すべて真っ赤なニュービートルだった。

憧れて手に入れた愛車に乗る時は、誰だってそれに釣り合う女性でいたいと思う。似合う服、映えるメイク、愛車の空間にふさわしい音楽を見つけて、停めると絵になる場所に行きたくなる。

それまで縁のなかった人たちと出逢い、思いもよらない体験をすることだってある。それらはみんな、クルマが彼女に用意してくれた舞台。彼女はそこで、思うままに演じることができたのだと思う。

そんなことを思い出させてくれたのは、先ごろ新しく登場した軽自動車、ダイハツ・キャストだった。1つの車種で3つのキャラクターが揃い、行動範囲を広げてくれそうなクロスオーバーSUVタイプの「アクティバ」と、クラシカルとモダンが融合した都会的な「スタイル」、そしてエアロパーツや大径タイヤが精悍な「スポーツ」と、見事にまったく違う。

デザインが違うというだけなら、これまでだって標準とカスタムの2タイプがあった。でもキャストの場合は、ネーミングの由来になっている“配役”の通り、与えられた役柄がしっかりイメージできるところが新鮮だ。

興味深いのは、ダイハツがキャストを開発する動機にもなったという、軽自動車を購入したい人への意識調査。「クルマは性能よりもデザインを重視する」という人が5年前の11%から19%にアップ。

「人とは違う、個性的なクルマに乗りたい」という人が14%から17%に。そして「クルマによって自分の生活スタイルを表現したい」という人は、16%から21%にアップしている。

実際に「アクティバ」と「スタイル」を乗り比べてみると、「アクティバ」の時はなんだか陽気になっていて、「スタイル」ではちょっと落ち着いてと、短時間でも自分の心に変化が表れて驚いた。乗りたいクルマはきっと、なりたい自分を映す鏡。乗れば、理想に近づくための気の利いた相棒になってくれるはずだ。

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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。

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